視人庵BLOG

古希(70歳)を迎えました。"星望雨読"を目指しています。
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グッド・シェパード

2007-10-26 15:01:04 | 映画・テレビ他
映画「グッド・シェパード」を視てきました。
この映画も「さらばベルリン」と同じように時代背景が解らないとストーリーも追いきれなくなる可能性があります。
ピックス湾事件なんて1980年以降に生まれたアメリカ人だと知らない人も多いでのは?
ストーリー的には第2次大戦中のO.S.S.の活動、冷戦時代のC.I.A.の逸話等を知っている人が観れば面白いと思います。

C.I.A.の対情報工作本部の責任者だったジェームズ・アングルトンがモデルといわれる主人公を、マット・ディモンが演じています。同じC.I.A.物でも『ボーン・アイデンティティー』とはまったく違う、メガネの奥で何を考えているのか判らない寡黙な官僚役です。

小生が鋭いと思ったのは、エール大学などアイービー・リーグ出身が多いC.I.A.に対して、イギリスの諜報機関はケンブリッジ出身が多いが、英国の諜報機関はアメリカの協力を得なければやっていけないのに、旧宗主国のキャリアとして新興国アメリカへの蔑視的気持ちが台詞に出てくるところなど、細かい部分でしっかりと時代を押さえています。

アイビー・リーグのひとつハーバード大学はアメリカ合衆国が成立する前からあった。(1636年に設置)
そしてハーバード人脈は17世紀以降の世界の政財界に張り巡らされている、との話を聞いたことがあります。
ネーション・メーカーとしてのC.I.A.職員の重要なキャリアかもしれません。
マット・ディモンはハーバード大学に通っていたそうだから適役かも?

長い映画ですけどいろいろな読み方が出来ます。

C.I.A.ホームページ
コメント
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