最近読書録の投稿をあまりしていない。でも、別に本を読んでいないわけではなくて、特に書いていないだけだ。もっとも、確かに小説本は余り読んでいないかもしれないけれども。
「虚構機関―年刊日本SF傑作選」 大森 望、日下 三蔵、編
創元SF文庫 東京創元社刊
を少し前に読んだ。マンガが含まれている辺りからも、なんだか、昔の筒井康隆の編集による「SFベスト集成」シリーズを彷彿とさせる。収録されている作品は、岸本佐知子さんのエッセイ以外は初読。岸本佐知子さんのエッセイが含まれているあたりからして、このアンソロジーの独自性が伺えると思う。かなりマニアックな編集方針のようだ。
収録作品が全部面白かったのかといえば、それは何ともいえないけれども、こうして「年間ベスト」という形を取るアンソロジーは、貴重かもしれない。オールタイムベストになると、いつでも入る作品は大体固定されてしまうからだ。ただ、せっかくSFのアンソロジーなのだから、もう少しSFならではの表現に特化した作品も多く入れてもよかった気がした。まあ、こうしたアンソロジーは、読者投票的にせずに、識者が独断でやるほうが面白いのも確かなので、これはこれでいいのかもしれない。
不思議な雰囲気が良いですね。
深海の生き物は、面白いですよね。