漂着の浜辺から

囁きのような呟き。

虚構機関―年刊日本SF傑作選

2009年09月28日 | 読書録

 最近読書録の投稿をあまりしていない。でも、別に本を読んでいないわけではなくて、特に書いていないだけだ。もっとも、確かに小説本は余り読んでいないかもしれないけれども。

「虚構機関―年刊日本SF傑作選」 大森 望、日下 三蔵、編
創元SF文庫 東京創元社刊

 を少し前に読んだ。マンガが含まれている辺りからも、なんだか、昔の筒井康隆の編集による「SFベスト集成」シリーズを彷彿とさせる。収録されている作品は、岸本佐知子さんのエッセイ以外は初読。岸本佐知子さんのエッセイが含まれているあたりからして、このアンソロジーの独自性が伺えると思う。かなりマニアックな編集方針のようだ。
 収録作品が全部面白かったのかといえば、それは何ともいえないけれども、こうして「年間ベスト」という形を取るアンソロジーは、貴重かもしれない。オールタイムベストになると、いつでも入る作品は大体固定されてしまうからだ。ただ、せっかくSFのアンソロジーなのだから、もう少しSFならではの表現に特化した作品も多く入れてもよかった気がした。まあ、こうしたアンソロジーは、読者投票的にせずに、識者が独断でやるほうが面白いのも確かなので、これはこれでいいのかもしれない。

最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
写真 (seedsbook)
2009-09-30 16:20:45
これは海のそこ?
不思議な雰囲気が良いですね。
seedsbookさんへ (shigeyuki)
2009-09-30 22:12:05
 この前、ちょっと見たいものがあって行った水族館で撮影した、深海の水槽です。
 深海の生き物は、面白いですよね。

コメントを投稿