渋いっ!僕らのTokyo Jazz Cruising♪~今夜も出航!~

Live cafe & bar 池袋Apple Jump(アップルジャンプ)店主の日誌

JOYCE Live at Blue Note Tokyo~祝・ボサノヴァ生誕50周年~

2008年09月12日 | ラテン/ブラジル系ライブ
停泊地)青山ブルーノート(08.9/7 2nd Show)
メインアーティスト)
 Joyce(vo,g), Helio Alves(p), Jorge Helder(b), Tutti Moreno(ds)

昨年11月のToyonoさんのライブから始まったブラジル音楽の旅も遂にブルーノート東京まで来てしまいました。
あれから色々なライブを観たり、CDを聞いたりしましたが、その中で一番しっくりときたのが、私の場合は、ジョイスさんでした。

このクルージングでは、大型クラブには寄らない、という出航宣言をしています。
しかし、このジョイスさんのライブが観れると言う事であれば、宣言違反だ!という罵倒を喜んで受けましょうということで、本日出航となった訳です。

エントランスで受付をしたら、自由席アリーナ組の7番をゲット。
さすがにこの番号なので、席は選び放題です。ボーカルスタンドから5メートルぐらいのほぼ真ん中で観戦することとなりました。
ステージを見渡すと楽器類は、予想外にシンプル。
ピアノとウッドベースとギターとドラムセットだけ。
Tuttiさんはパーカッション奏者と聞いていたので、見た事もないような打楽器がズラーっと並んでるかと思ったら、全く予想外。このCanopusのドラムセット、タムもひとつだけ!
ジョイスさんのギターがなかったら、スタンダード・ジャズのピアノトリオでも始まるのかなと思うほどスッキリしたステージです。

開演時間が近づくと、あっという間にほぼ満席状態。200人ぐらい入っている感じです。女性が半分ぐらいかな。丁度いい感じですね。

さあ、このピアノトリオを従えて、女王ジョイスさん登場です。
知ってる曲が、全く出てこなかったらどうしよう、と心配しましたが、2曲目で早速ボッサの名曲「彼女はカリオカ」が出てきました。
この曲、サックスファンなら、ポール・ウィンターの「RIO」という超名盤の最後を飾る名演をご存知だと思います。アルバム全体としても何度聞いても飽きないし、数十年前の録音とは思えない、いつまでも色あせないサウンドですね。大好きなアルバムのひとつです。
ジョイスさんは、いわゆるボサノヴァ歌手ではありません。なので例年は、あまりこの手の曲はやらないそうです。でも、今年は、ボサノヴァ生誕50周年ライブということで、積極的に取り上げたステージとなっているようです。
私のようなにわかファンには、とてもラッキーな巡り会わせとなりました。

数曲あとに、弾き語りで1曲歌うということになりました。
このときのMCが又格好いいんです。
“ボサノヴァはとてもシンプルよ。ギターと小さなスツール(椅子)とコンセントレーション、(ここでほんのちょっと間をおいて)そしてジョビン!”
といって、「DESAFINADO」を歌い始めました。なんか、この導入だけでしびれちゃいましたね。
そして次はTuttiさんとのDUO。
“このスタイルもよくやるのよね?”と旦那のTuttiさんに振り向いて、同意を求めました。
Tuttiさんは、ニコニコとうなづいてました。
なんか素敵な夫婦だな、と思いましたね。もちろん女王ジョイスさんが主導権をとっているんだろうけど、、、

でもこのいかにもひとの良さそうなTuttiさん。私が言うまでもないんだけど、このドラミング、ビックリする位素晴らしいんですよ。こんなに美しい音色のシンバルワーク、初めてです。そして、とてもデリケートで繊細です。
わたし、途中から、ずっと右端に居るTuttiさんのプレイばかり見ていました。
もう、釘付けですね。前に座っていた女性の方が、不思議そうに何度も、私の顔を見ているのが判りましたよ。ずっと横向いて、変なおじさん、って感じかな。

そしてその後は、「ONE NOTE SAMBA」や最新アルバムからの楽曲を交え、ジョイスワールド全開という感じで、あっという間にエンディングとなりました。
いやー、ジョイスワールド最高ですね。歌詞なしのスキャットも多く、初めて聴く曲でも充分に堪能することが出来ました。
そして、このスキャットがまた凄いんです。
ツバメのようにスピード感たっぷりと、縦横無尽に、時には、天まで届かんばかりに突き抜けていきます。誰にも真似のできない、圧倒的な歌声とグルーブですね!

当然アンコールとなり、今年ブラジル移民100周年記念で訪れた皇太子様が、そのときにリクエストしたという「イパネマの娘」を披露。
そして最後は、おはこの「Feminina」で締めくくり。
「Feminina」はyoutubeの画像が有りますので、興味のある方はご覧になって下さい。ジョイスさん、ギターも激ウマです。
(もちろん今回の映像ではないですよ。)

今日は、本当にプライスレスな、ライブ体験となりました。
そろそろ、この出航宣言、改訂しようかな、、、



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G.W.は、山本のりこの極上ボッサで温泉気分!

2008年05月03日 | ラテン/ブラジル系ライブ
停泊地)吉祥寺STRINGS(08.4/30)
メインアーティスト) 山本のりこ(vo,g)二村希一(p)、matsumonica(harmonica)

このブログではジャズの市場のことを、とても小さなマーケットのように、何回か書いていますが、他のジャンルを考えると、意外とそうでもないなと感じます。
特に邦人のライブ情報とかは、結構豊富で、しかも簡単に入手できます。
「スイング・ジャーナル」や「ジャズ・ライフ」といった専門誌にはミュージシャン情報が満載していますし、青山「BODY & SOUL」や六本木「ALFIE」に行けば、日本のトップクラスのミュージシャンの大半を知ることが出来ます。

ところがブラジル音楽系のライブ・クルージングをしているとそうは行きません。なかなか確かな情報が取れません。
例えば今人気のボサノバ。
あてずっぽうに、ライブ・レストランなどへ聞きに行ったりすると、かなりヤバイレベルだったりします。
しかし、これだけ日本に定着した音楽が、渋谷や青山のおしゃれカフェなどのBGMで終わるのはもったいない。やはりライブで楽しみたいですね!

Jボッサ界には、小野リサさんという超人気歌手がいます。
それでは、他には?となるとなかなか出てきません。
そこで最近mixiのボサノバ関係のコミュニティにいくつか入りました。
このコミュニティは、結構、営業の書き込みが多いので、いろいろと割り引いて、情報を整理する必要があります。ここから導き出されたのが、本日登場の「山本のりこ」さんです。

山本さんは普段は、一人で弾き語りをすることが多く、今日のようなケースは珍しくて、とても楽しみにしていたということです。
ピアノの二村さんは、以前、上田裕香さんのときにその名手ぶりを紹介しました。
matsumonicaさんは、「音遊び」というブラジル系人気ユニットのハーモニカ奏者です。
さてステージのほうは、ジョアン・ドナートの作品で始まり、山本さんのオリジナルやジョビンの曲など、とてもいい感じで、まったりと進んでいきます。
山本さんの歌声、とても良いです。ナラ・レオンがアイドルということなので、王道ボッサ路線なんだけど、しっかりとした密度ある歌声が、うっとりとやさしく会場を包み込むといった感じですね。この独特のリズムに引き込まれて、あちこちでゆれています。
すごく心地良いですね。丁度ゴールデンウィークだし、極上の温泉に浸ってる気分です!しかも今日は満席状態。20人以上が狭い中、肩を寄せ合ってます。そしてその内15人ぐらいは女性ですよ。そうか!つまり、ボッサを聞きながら混浴に入ってるということですか!ん~!ナイス!ナイス!ナイス!OH, Yeah!・・・・

今日のライブで特に良かったのは、ジョビンの「フォトグラフ」と「ばらに降る雨」です。これらは、ジョビンの曲でもジャズ・プレーヤーはまず取り上げない曲ですね。こういった発見があると楽しいです。
それからジョビンの「平和な愛」と紹介した曲。聞き覚えが有る曲です。でもこの邦題知りません。ずっと気になって翌日ふと思い出しました。アストラッドのあの投げやりな感じの、とって付けたような英語のボッサ、「ONCE I LOVED」のことでした。このようなことが時々あります。「シェガ・ヂ・サウダーヂ」が「想いあふれて」とも言い、ジャズの世界では
「NO MORE BLUES」となることは既に学習しています。

今日は本当にステージと観客が一体となった素晴らしいライブでした。
最後の曲が終わると、熱い拍手が止まらず、当然アンコールとなりました。
最後は皆さんの知ってる曲でということでマルコス・バーリの「サマー・サンバ」で締めくくり。
ボサノバのまったりとしたイメージとは異なり、予想外の熱いステージに大満足のライブでした。

ブラジル音楽通によれば、ボサノバが、世界で一番浸透して愛されているのは日本だそうです。しかもブラジル本国以上ではないかということです。
生誕して50年を経て地球の裏側の日本で、何故こんなにボッサが支持されているかブラジル音楽業界も不思議らしいですね。
でも、このブログを読んだ人ならすぐにその訳が判りますよね。

そうです。温泉です。日本人は温泉が大好きなんです。
それでは、いっそ、温泉でボサノバを楽しむ、なんて企画はどうかな?
きっと受けませんね。都会で温泉気分に浸れるのがボサノバの魅力だと思うからです。

さあ、そろそろジャズのクルージングに戻らないと、本当に看板倒れになってしまいます。
それでは、次のジャズ・スポットに出航!









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J Jazz界は、才女であふれている(中編)~上田 裕香続報~

2008年04月17日 | ラテン/ブラジル系ライブ
停泊地)洋上停泊

さて次のトピックスは、上田 裕香さんの続報です。
(すいません。前回の予告の内容と違います。)

上田さんに関しては、先月、「発見!ブラジリアン情熱シンガー上田 裕香」という記事で紹介しました。
このblogでは、記事ごとのアクセス数が判るんだけども、これが結構読まれているんですね。累計でもうすぐ400アクセスになります。そして未だにバックナンバーとしてのアクセスが途絶えません。
水面下で、“上田 裕香という凄いシンガーがいるらしい。”といった口コミ情報が沸騰しているんでしょうか。

そこで続報です。偶然、上田さんのライブ映像がYou Tubeにアップされているのを発見しました。以前紹介したライブではありませんが、時期も近いし編成内容がかぶっているので、ここで改めて紹介します。

まずは、一発目にドカンときた「帆掛け舟の疾走/コヒーダ・ヂ・ジャンガーダ」。ブラジル系ギタリストの大御所小畑氏の躍動感あふれるリズムカッティングが、上田さんのパッションに火を注ぎます。

You Tube映像「帆掛け舟の疾走/コヒーダ・ヂ・ジャンガーダ」

どうですか?この圧倒的なエネルギーとリズム感。そして歌心。これを目の前で聞いたんですからたまりません。大げさな表現を多用するこのblogでも、上田さんに関しては掛け値なしですよ。

それから、出来れば上田さん一人のバージョンで聞きたかったと書いた
「Bridges/トラヴェシア」。

You Tube映像「Bridges/トラヴェシア」

ん~、これちゃんと聞きたかったなぁ。

上田さんのblogを見ると、高田馬場にあるジャズのライブバー『GATE ONE』をホームにしていることが書いてあります。きっとジャズの曲を増やして幅を広げようとしてるのかなと思ったら、違うんですね。ブラジルの音楽をブラジル系の演奏者とばかりやっていると型にはまって面白くない。そこで、ここのオーナーのジャズギターの名手橋本さんやピアノの大口純一郎さんの元で修行しているそうです。
この発想が凄いですね。

このホームグランドでのライブが彼女のリーダーライブになります。
今月は4/29 (火)。私、行きます!

このCruisinngにご乗船の皆さんも行きませんか?その内、沿線のスモールクラブでは見られなくなりますよ!


次回、「J Jazz界は、才女であふれている(後編)~天才少女出現~」
近々アップ予定。(今度こそ、これで行きます!)
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発見!ブラジリアン情熱シンガー上田 裕香

2008年03月26日 | ラテン/ブラジル系ライブ
停泊地)荻窪ROOSTER(08.3/14)
メインアーティスト) 守 新治(ds)上田 裕香(vo) 二村 希一(pf) 木村 将之(b)

以前、渋谷のバーで偶然知り合った人から推薦されて、太田朱美さんという素晴らしいジャズプレーヤーを知った経緯を「たくましき、若獅子達!」という記事で書きました。どんなに情報が発達しても、結局頼りになるのは、この超原始的な「口コミ」だったりするのをこの時痛感しました。
今回も信頼おける情報筋からの極秘情報を入手しました。都心の、ライブも兼ねているジャズ・ブラジル音楽系のバーGの美しいママさんルートです。

“若いブラジル系のボーカリストで凄い子がいる”という情報をもとに本日訪れたのは荻窪ルースター。

ピアノトリオでビバップとサンバを2曲ほど演奏した後、噂の上田さん登場です。
まずは、ご挨拶代わりに「帆掛け舟の疾走」。この曲はブラジル系ボーカリストの定番曲のようで、一月のボファーナのライブでも2部はこの曲でスタートしました。スピーディーで激しいサンバの名曲で、息継ぎが難しい難曲なんです、とMCで紹介してました。ジャズで言えば、チャーリー・パーカーの「ドナ・リー」みたいな位置づけかな。
いやー、凄い!一曲目から完全にノックダウンです。はち切れんばかりのパワーで会場を圧倒します。
後半はジョビンのスローボッサで「ジンジ」ときて、最後は同じく「トリスチ」で締めくくり。途中から突然「ワン・ノート・サンバ」のメロに代わって、エンディングになったけど、これってわざとなのかな?ドラムでリーダーの守さんの表情がアレ?という感じだったので、成り行きでこうなったような気がします。まあ、そうだとしてもこれもライブならではの楽しみですね。

休憩を挟んで二部で圧巻だったのが、「酔っぱらいと綱渡り芸人」。調べたらエリス・レジーナの十八番で後半から劇的に盛り上がる名曲ですね。
MCによると、ブラジルが軍事政権のとき国外にいた作者が自虐的に心情を歌った曲ということです。
上田さんは、MCが旨く出来ないと言っていましたが、全然そんなことはありません。ちょっとブッキラボーでやんちゃなところがあって、まじめな感じの守リーダーとのやり取りとか、はらはらする場面が有ったけど、ちゃんと伝わってきます。

そして、最後は遊びに来たジャズ・ボーカリストと一緒に、ナシメントの名曲
「Bridges/トラヴェシア」。この飛び入りした方には申し訳ないんだけど、上田さん一人で聞いてみたかったですね。それほど素晴らしかったです。
まあ、この世界では、お互いのライブに飛び入りしながら、経験を積んで良いプレーヤーが育っていくことも事実なので、これは仕方が有りませんね。

アンコールがくるのを本当に予想していなかったようで、メンバーが臨時で打ち合わせ。すぐ近くなので全部聞こえてきます。上田さんはエリントンの「スウィングしなきゃ意味ないね」 をCマイナーでと提案。芸大大学院生のベースの木村さんは自信なさげに首を縦に振らない。時間がかかると会場はしらけてしまいます。するとピアノの二村さんは、イントロだして弾き始めました。そして木村さんは適当に音を拾いながら続き、このエリントンの名曲は大盛り上がりでエンディグとなりました。

沿線のクラブには、二村さんのような、ピアノの達人がたくさんいます。有名なスタンダード曲なら即座に伴奏します。キーの上げ下げも自在です。
ドラマや映画で言う名バイプレーヤー(名脇役)という感じかな。リーダーとして表に出ることはあまりないのですが、仲間の信頼は篤い。
守リーダーも「非常に信頼できる素晴らしいピアニスト」と紹介していました。
こういったプレイヤーがいて初めて、ボーカリストや管楽器プレーヤーが輝くわけですよね。

いやー、やっぱり口コミ情報が一番ですね。素晴らしい情熱シンガーを発見しました。まだ彼女のことがあまり知られていないのか、今日の客数は十数人でした。
それから本人もあまりプロモーションに執着してない感じで、ひょっとすると自分の才能に気付いてない雰囲気も感じます。
もったいないですね。切れずに今はどんどんライブ活動を続けて、力を付けていって欲しいですね。応援しますよ!(といってもここで紹介するとか、ライブを見に行くぐらいしか出来ませんが・・・)

う~ん、こういう発見があるからライブスポットめぐりはやめられません。
“ご乗船の皆さ~ん、情報募集してま~す。”

追記、
上田さんに関しては、以下の記事にて、補足しています。どうぞこちらの方も
ご覧になってください。
J Jazz界は、才女であふれている(中編)~上田 裕香続報~
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寒い夜は、プラッサでボファーナ!

2008年01月29日 | ラテン/ブラジル系ライブ
停泊地)青山プラッサオンゼ(08.1/18)
メインアーティスト)Bophana(ボファーナ)
          (山田里香(Vo.&Shaker)、小池龍平(g&vo)、織原良次(b))

“一体、Jazz Cruisingのジャズは、どうなってるんだ!”と、ご乗船の方々から突き上げが着そうですが、本日もブラジル音楽の聖地プラッサオンゼへの寄航です。
何しろ、昨年11月、ちょっとした浮気心から当地に停泊し、TOYONOさんの唄う「ビリンバウ/Berimbau」に魅了されて以来、ブラジル音楽に完全に取り憑かれてしまいましたね。
今、毎日がビリンバウ。“ビリンバウ、ビリンバウ・・・”と呪文のように唱えた後に、突然サンバのリズムに移っていく不思議な構成の曲です。歌詞の内容とはまったく関係ないけど “まあ、いろいろあったけどさ、くよくよしないでサンバでも踊ろうよ!”というような隠されたメッセージをなぜか勝手に感じてます。
よく聞くのは、セルメン(セルジオ・メンデス&ブラジル66)、ナラ・レオン、アストラッド・ジルベルト、ジョイス、それから作者のバーデン・パウエル等のバージョン。他にも山ほど録音があるのでしょうね。

“ジャズの街ニューヨークからヒウ・ヂ・ジャネイルを又に掛けての大航海か。”
あ!訂正です。リオデジャネイロのことです。・・・という感じで、すっかりかぶれてしまっています。

さて本日は、Jブラジル音楽界の人気ユニット「Bophana(ボファーナ)」のデビュー3周年記念ライブ。大盛況で立ち見の人までいます。私も大分前に予約していましたが、ちょっとあわただしい感じの、カウンターのオーダーの出入り口を案内される。文字通り満席状態で、僅か20坪程度の店内に40~50人ぐらいいて、次から次へとビールや食事のオーダーが入る。それを目の前の三人の女性が、凄い勢いでさばいていく。しかも一人は、新人らしく、実質2.5人という感じ。このうち年配の女性はクラウヂアさんで、ここの名物オーナーですね。もう一人は常連さんから「カリンちゃん」と呼ばれている若い女性。少しして、クラウヂアさんを「お母さん」と何度か呼ぶのを聞いて、二人は母娘なんだと判る。
亡き夫(又は父)の意志を引き継いで、二人の母娘が日本のブラジル音楽の殿堂を守っている。業界が小さいからなのか、常連さんも含めて、この店、みんなで盛り上げていかなきゃまずいよね、という暖かいファミリーのような空気が漂っています。

そして、今夜のBophanaのライブもそんな、暖かい空気に包まれて進んでいきます。何か出来のいい娘が、新しいバンドを作って、予想以上に成功しているのをみんなで見守っている感じでしょうか。
そして一部で印象的だったのが「パパパル パパプラルラ・・・」とリフレインする金延幸子さんのキュートな日本語のボッサ。山田さんのスキャットに、小池さんの口笛と織原さんのベースがコミカルに絡んでくる。

このバンド、山田さんと小池さんがいれば基本的には成り立ってしまうのでしょうが、織原さんのフレットレスベースが入ることによって、グッと全体のサウンドがカラフルになって、
Bophanaというバンドのユニークな個性が創られています。織原さんのアイドルは、ジャコ・パストリウスということで、普段は主にスタンダード系のジャズを弾いているという事です。以前TOYONOさんの時に書いた異文化の融合で起こった化学反応のプチ・モデルケースですね。

それから本日の大収穫は「イザウラ」。“ああ、イザウラ、仕事に行かなきゃ、でも君のところから離れたくないよ~”と男女がささやく、とってもスウィートなラブソング。リオにカラオケ・スナックみたいなのが有ったら、「ママさんと歌いたい人気No.1ソング」間違いなしです。買ってから数回しか聞くことがなかったジョアン・ジルベルトのCD「三月の水」の最後に収録されています。この10トラック目にこんな素晴らしい曲が入っていたとは!今日始めてBophanaによって再発見しましたね。こちらも勿論今毎日ヘビロ状態です。(ヘビロもちょっと忙しくなってきました!)

二部でよかったのは、やはりサイモン&ガーファンクルの「ミセス・ロビンソン」。山田さんのボーカルの特色は、とにかく声が美しい。しかもとてもフォーキーで何か懐かしい感じがします。だから余計こういった曲が引き立ちます。

何かいろんな可能性を秘めた、暖かいBophanaのライブを堪能しました。

さて、この寒空のなかを船まで戻らなきゃいけないのか、
“あ~あ~あ~、ボファーナ! 暖かいプラッサにまだいたいよ~”

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ようこそ! 行川ワールドへ

2008年01月20日 | ラテン/ブラジル系ライブ
停泊地)吉祥寺Strings(08.1/10)
メインアーティスト)行川さをり(vo)、伊藤志宏(p)、橋本学(perc)

私のように関東に長く住んでいる人間にとって、どうしても「行川」という字をみると、「あ、あの房総半島の「行川アイランド」の行川だね」と連想しちゃいます。最近とんと、ここの話題がないなと思ったら2001年に廃園になったようです。
もうひとつの“三丁目の夕日”時代の聖地「船橋ヘルスセンター」は、形は大きく変わっても、今では千葉を代表する巨大ショッピング・モール「船橋ららぽーと」として、引き続き庶民の人気スペースとして君臨している。
しかし、こちらは野放しになっているようです。誰が撮影したのか、Youtubeではタモリ倶楽部みたいな“廃墟探索”などというカテゴリーで、廃園の様子がいくつもアップしています。「くじゃく飛行ショー観覧席」なんて書いた木の看板が野ざらしになっていて、寂しいですね。しかし、潮騒を聞きながら、フラミンゴ・ショーを観るなんてのは、初めてのデートとかには、悪くないと思うんだけどなぁ。
もうすこし映画「フラガール」の公開が早ければ、“あたしには、浦安より、こういうまったりした方が合ってる!”なんて見直されたかも知れませんね。(すいません、行川さん!こんなに引っ張っちゃって・・・)

さて、本日はブラジル音楽界の注目の新人・行川さをり(なめかわ さをり)さんの登場です。ブラジル音楽探索のCruisingも、TOYONOさん前田優子さんに続く第三弾となります。

行川さん、今日は黒いめがねで登場。ちょっと、デビュー当時のつじあやのさんの雰囲気です。
一曲目は、ボッサの名曲「ESTATE」からスタート。この曲はジャズでも時々演奏される曲で、私の大好きなテナーサックス奏者グラント・スチュアートの、一年ぐらい前に発売したアルバム「ESTATE」の表題バージョンが最近のお気に入り。グラントとかエリック・アレキサンダーとか、日本では本国以上に人気があるようで日本国内制作盤が次々と発売されてますね。いぶし銀系テナーサックス奏者を好む傾向は、ハードバップ時代のハンク・モブレーから連綿と続く日本の伝統か。

そして次は、とてもキュートなミディアムチューン。いや~、すごくいい曲にうっとり。しかし、MCのポルトガル語の曲名が聞き取れない!ということで、終演後、行川さんから改めて教えていただいた曲名が、「Caminho das Aguas」。
こういった極上の美しい曲と出会っただけで、今日のライブはプライスレスですね。家に帰って調べたら、マリア・ヒタのセカンドアルバム「Segundo」に収録されている。PCで試聴したら、サウンドも声もすごくいい!そして早速CDを購入。今毎日ヘビロ状態となった訳です。
しかし残念なのは、国内盤が出ていないので歌詞の意味が解らない(ポルトガル語)。昨年リリースされた彼女の最新アルバムは2007年のブラジル音楽を代表するような評価が、国内外いたる所でされているのに、こちらも輸入盤のみ。契約の問題なのか、それともコストのほうか・・・。
そして、なんといっても一部のハイライトは、矢野顕子+BOOMの「釣りに行こう」のカバー。矢野顕子さんのまったり感たっぷりに歌うこの曲が、行川さんのマイペースな感じの独特な世界にすごくFitしています。完全にツボにはまってしまいました。

そして二部で驚いたのは、ビリー・ホリデイの名唱で有名な「God Bless the Child」。
このソウルフルなジャズのスタンダード・ナンバーは、一見、行川さんのスタイルに合わない感じがするんだけど、これがとても良いんです!ひょうひょうとした中に、きっと燃え上がるような熱い歌心を内包しているのでしょうね。だから、一層こちらに響きます。

ほかにも、奇才パスコワール/Hermeto Pascoalの作品を2曲も取り上げるなど、今日は独特の“プチ・アバンギャルド”な行川ワールドを堪能。

さあ、今日は船に戻って、のんびり釣りでもするか!

そうだ、房総沖に行って見よう!
(それにしても、あの大勢いたフラミンゴや南国の鳥達は、何処に行ったのだろう?達者だろうか?)
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前田優子 with 13 Strings & Flute

2007年12月29日 | ラテン/ブラジル系ライブ
停泊地)荻窪ルースター(07.12/27)
メインアーティスト)前田優子(vo)長澤紀仁(g) 阿部浩二(7弦g) 上西智子(fl)

本日は、TOYONOさんに引き続き、ブラジル音楽のトップランナーといえる
ボーカリスト前田優子さんのステージです。
いろいろ回を重ねていくと共演者がお馴染みになってくるのが嬉しいですね。
ギターの阿部浩二さんは、12/19の「TOYONO ブラジリアン・クリスマス・セッション/プラッサオンゼ」でそのユニークな7弦ギターの世界を初体験。
これは、通常のギター六本の弦にもう一本低音部の弦を追加された楽器。普通は、開放B音で調律するらしい。これによって、通常のコード付けのバッキングにさらに、太いベースラインを味付けすることが出来る。この楽器を操れる奏者は日本でも少ないらしいが、実に効果的にコードワークとベースラインを組み合わせてバッキングします。従って全体的にスゴク立体的なサウンドになる訳ですね。

もうひとりのギタリスト長澤紀仁さんは、9/7の「音あそび/ルースター」以来。
「音あそび」は、長澤紀仁(g) マツモニカ(クロマチックハーモニカ) 仙道さおり(perc)による人気ユニットで、ルースターでは一日ではキャパが足りないので2daysとなっている。この時も、会場と一体となった素晴らしいライブでしたので、いつか紹介したいなと出番を待っていたところです。パーカッションの仙道さんの超絶テクは必見ですよ!彼女は超売れっ子なのであまり沿線のライブハウスでは見る機会がなくなってきています。(現在は、葉加瀬 太郎のライブツアー中)
彼女から元気をもらいたい人は、下記サイトで「カホン」という打楽器のデモ演奏が見れますので、そのテクの一端を覗いてみてください。
仙道さんカホン デモ演奏

さて、そんな絶妙なTwin Guitarとステディなフルートを従え、前田さんのオリジナルから今夜はスタート。そして、ジョビンの名曲「ディサフィナード」と続く。
楽しいですね。これとか、二部で歌った「サマーサンバ」とかは、ジャズ系の歌手でも聞く機会があるけれども、やっぱりちょっと違う。う~ん、うまく表現できないな。ジャズ系の方がマイルドなブレンド・ウィスキーとすると、こちらは、何も足さない、何もひかない、頑固一徹芳醇なスコッチ・モルトウィスキーの味わいといったところでしょうか。(お酒に興味ない人もある人も、せーの、何のこっちゃ!)

二部に入ると、ライブ中もポカーンとして始終携帯のメールを気にしていた若い場違いな六人組の集団が、私の「頼む一部で帰ってくれ!」という念力が通じて、帰ってくれて、ノリのいい、女性軍団に入れ代わる。すると、予想通りステージとの一体感が高まり、前田さんもグッとギアをアップ。最後は、サンバの名曲「トリステーザ」で大盛り上がりのステージとなりました。

それにしても、「音あそび」、「関モヒカーノ恭史バンド」、今回と、ルースターにくると必ずラテン系だな。ここは、ブルースやジャズがメインの店なのに!

よーし、次は本年最後の寄港地だ!
船に戻って、年賀状出して、大掃除して、天皇杯観て、ミルクティー飲んだら
目黒へGOだ!
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初めてのジャズ、初めてのラテン!

2007年11月27日 | ラテン/ブラジル系ライブ
停泊地)荻窪ルースター(07.11/14)
メインアーティスト)関モヒカーノ恭史(p),藤田明夫(as.fl) 高橋ゲタ夫(b)
平川象士(ds)スペシャルゲスト:谷口英治(cl)

日本で発売される音楽CDの中で、ジャズの割合はおおよそ3~5%。確か何年かずっと変わっていないはずですね。円グラフで表すと極細く切ったチーズの様な模様ですね。マーケティングの世界では、10%を超えるとグッと存在感を増すらしいので、逆に言うと、油断するとその他カテゴリーに組み込まれそうな緊張感を常にはらんでいるわけです。
それにしては、若い女性と話すると、結構ジャズに興味持っている人が少なくない!ノラ・ジョーンズがミリオンセラーになったり、映画「スイング・ガールズ」のヒットでジャズに触れる機会が増えてきてるのかな。
ちょっと怖そうだけど入ってみようかな、でも何処で、何から始めたらいいのかな~、と言う感じでしょうか。そういった貴女に自信を持ってお勧めするのが、まずは「熱帯ジャズ楽団」ですね。底抜けに明るくて、楽しく、しかも、各パートの達人ばかりだから兎に角飽きずに大迫力のオーケストラ・サウンドを堪能できます。しかし、残念ながら、大編成で、売れっ子ばかりだから、普段の沿線のライブハウスでという訳には行きません。
そこで、スモール・コンボながら、ラテン・ジャズ音楽を存分に楽しめるバンドが、本日のモヒカーノさんのセットです。しかも今夜は、クラリネットの達人「谷口英治」が参加している。この方は、日本のジャズクラリネット界の重鎮「北村英治」の後継者。2番から50番ぐらいまで見当たらないダントツの後継者です。
コールポーター作曲の定番「ナイト・アンド・デイ」で大盛り上がりの一部を終えると恒例の佐藤オーナーによる手品が始まる。この店長はサービス精神旺盛で、特に一人で来店した方が休憩時間中寂しい思いをしないようにと色々工夫をされている。今夜は、手品とモヒカーノさんの非売品DVDがもらえるジャンケン大会。30人ぐらいが参加したこのジャンケン大会で、なんと船長が勝ってしまいました!すいません、佐藤さん。若い女の子だと絵になるのにね。
さて2部の圧巻は、本邦初公開のラテン版「鈴懸の径」。クラリネットの18番レパートリーで谷口さんによるとリクエストとかで一日3回演奏することもあって、もううんざりだ、と笑って言ってましたが、今夜はラテンバージョンで、実に軽快に演奏されてました。この辺はライブならではの特別な楽しみですね。
最後は、モヒカーノさんと谷口さんとのデュエットでエリントンの「インナセンチメンタル・ムード」で締めくくり。ステージと客席が一体となった充実したライブでした。
いや~、前回のTOYONOさんの時もそうでしたが、ラテンバンドは、ベースが肝ですね。ほんとにこのパートが良いとグイグイとバンド・サウンドがグルーブします。
今夜のベースは、「高橋ゲタ夫」。1970年代から、松岡直也や高中正義のラテンプロジェクト、前述の熱帯ジャズ楽団等に参加。今夜も最高のパフォーマンスを披露してくれました。休憩時間には、自分のバンドの横須賀でのライブを“走水海岸の食堂なんですけどね!”と照れ笑いしながら各席回って案内。しかも、大ベテランなのにとにかく腰が低い!いやー、こういう人は応援したくなりますね!

12月4日にも同じセットでルースターでのライブがあります。
中央線沿線の貴女へ!ジャズの世界に来ませんか?恐くないですよ!フフフ~

さあ、軽快なステップ踏んで船に戻ろう。
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船長→沢口 靖子→チェ・ジウ→プラッサ・オンゼ→新垣 結衣

2007年11月22日 | ラテン/ブラジル系ライブ
停泊地)プラッサ・オンゼ(青山)(07.11/8)
メインアーティスト)TOYONO(v)、竹中俊二(g)、渡辺剛(key)、
          クリス・シルヴァースタイン(b), 宮川剛(d&per)

船長→沢口 靖子→チェ・ジウ→新垣 結衣。この四人には、すぐ思いついちゃう“ビューティフル&チャーミング”以外に共通点がある。それは全員生まれが6月11日という事である。(熱狂的な新垣ちゃんの親衛隊から、“それがどうした?少なくとも船長との関連はいらないから削除せよ!”とくるのは間違いない!)

そこで本日の停泊地プラッサ・オンゼ。当クルージングでは珍しく、ブラジル音楽専門のライブハウスである。店名の由来は、かつてリオのカーニヴァルが生まれた場所プラッサ・オンゼ・ヂ・ジューニョ(6月11日広場)からきている。ブラジル音楽と本格的な郷土料理が売り物で今夏は、開店25周年を迎えた老舗である。席数は、30~40名。東京のブラジル音楽の殿堂と聞いていた割には予想外に狭いが、吉祥寺「サムタイム」や横浜「Dolphy」のように、コアな熱いファンによって長い歳月磨き上げられた、たたずまいと独特の空気が漂っている。サトウキビで作られたブラジルの代表的カクテル「カイピリーニャ」で喉を潤しながら、これからきっと新しい発見があると確信すると、ライブを待つ間いつになく興奮してくる。
そして「TOYONO」さんの登場。彼女は、年明けの1月に大型ジャズクラブ、六本木「SWEET BASIL 139」にライブが組まれているほど程、実はこのジャンルでは人気者なんですね。そして今夜は、8月に発売された「pelicano heaven/ペリカーノ・ヘヴン」を中心の演目。
いいですね!今までブラジル音楽といっても、ジャズ系のアーティストのボサノバやサンバを聞く程度でしたが、「TOYONO」さんのように、ブラジル音楽(ボッサ、サンバ、MPB等)の要素をベースにしたオリジナル曲を中心に演奏活動しているアーティストのライブを観るのは始めて。日本語の曲もあったがほとんどがポルトガル語によるパフォーマンスで、はじめはキツイかなと思ったが、これが実に楽しい。サンバのリズムに乗って早口でスキャットするところは、実にキュートで圧巻。また、さすがに同店の今月の前半一押しライブだけあって、バンドも超一級で安心して楽しめましたね。
演奏終了後、すかさずご本人にインタビュー。
(ライブ会場で出演者本人と直にコミュニケーション取れるのが当クルージング最大の売りですよ!“どこでもインタビュー”のパスを下さったドラえもんさん、ありがとう!)TOYONOさんとは、チックコリア&フローラ・プリンとモレイラ夫妻、ウェイン・ショーター&ミルトン・ナシメントといった、過去のジャズとブラジル系ミュージシャンとのコラボレーションについての話題で多いに盛り上がりました。TOYONOさんにとっても、船長のようなジャズ畑から来た異人との話は刺激になるようで、楽しく歓談に付き合っていただきました。
ここらあたりの異文化交流はとても楽しいですね!そもそも、ブラジルやニューヨークの音楽シーンがとてつもなく面白くて常にエネルギーに満ち溢れているのは、なんと言ってもその“ごった煮文化”の賜物なんだと思いますね。だから、このコラボは、時として予想外の魅力的な化学反応を起こす訳ですよね。ん~、なんか今まで使っていなかった感性を多いに刺激されて、むくっと目を覚ましたような不思議な感覚を今日は体感しましたね!
ありがとう、TOYONOさん!ご案内頂いた12月19日のブラジリアン・クリスマス・セッションにも寄らせて頂きたいと予定していま~す。

よし、今日は気持ちよく船に戻ろう。
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