柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

延命処置を断ったのよ・・・

2011年09月15日 | 私の半径100メートル
「急いで連絡が欲しい」と仕事先に伝言が入りました
知り合いからです

母親が肺炎をおこし、あまりいい状態ではない
医師から胃ろうを強くすすめられた
兄弟で話し合い、拒否をしたが
医師から「どういう考えか理解できない」と言われ
医師の言葉からは「何もしなければ、すぐに死んでしまう」
そんな感じに受け取れた・・・

電話はそんな話の内容でした

最近、高齢者の延命措置を拒否する家族が増えています

昨年の暮れに父が救急救命センターに運ばれた時
私達家族も、延命処置をお断りしました
自分たちが冷血に見えるか?
少し気になったのは事実です

何日間か、父の様子を見に行くたびに
ベッドから離れたところで
医師と患者の家族が同じような話をしている場面を
見かけました
「自然に」「何もしないで」と答えている家族の言葉が
聞こえてきます

静かに自然に逝ってほしい
そう願っているのは、私達だけではないんだ
そう思いながら、耳に入る会話を聞いてました

知り合いに、その後の容態はどうか?と
気になって連絡をしました
肺炎は良くはならず
今日は気管支切開を問われたそうです
でも、それもお断りした、そうです

いよいよ葬儀の事も考えねば、と言っていました
数年前に父親を亡くし、その時に失敗した!と
今でも悔いているそうです

「お金はかけられないけど、大事に送ってあげたい
父の時は急いでしまったから、葬儀社ならどこでもいいと思った
でも今度は慎重に決める」
電話でそうも言っていました

その心があれば、きっとお母様とは良いお別れができます

まずは、お母さんの生命力を見守りましょう

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3 コメント

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85歳の父 (ユウです)
2011-09-16 10:55:08
肺炎で入院していた私の父が
「肺癌の疑いがある」
と先日先生から説明がありました
検査をすることはできるが、それでも父本人に痛い思いをさせ、年齢的に体力が心配とのことでした
「検査をしてみますか?」
その相談に私達兄弟4人、同じ答えでした
「85歳の父に痛い思いはさせたくない…」
結局検査をしないまま、味のしない流動食を摂りながら毎日を過ごしています
半年前までは、自宅で好きな物を美味しそうに食べて、家族と普通に暮らしていた父です
それが、あっという間に痴呆が進み、会話もあまりできなくなりました
「自分は幸せだ、いつ逝っても悔いはない」
と言っていた父ですが、私達の判断は正しいのかと毎日問いただす日々です

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あなたを信じて (shibata)
2011-09-17 02:17:21
以前、老人施設で終末医療をされている中村先生に伺った話です
「高齢者に癌が見つかったら、治療はしないこと」治療は癌だけでなく、本人の体も痛めつける
本来人間は、高齢になって、体力が無くなり、食べれなくなり
水分が取れなくなって自然に枯れるように亡くなっていく
その場合、ほとんど苦しみを味わうことはない
癌であっても同じ様に枯れていく
もし癌をやっつけようとすると、癌は抵抗して仕返しをする、痛みが伴う
癌の患者は何も治療をしなければ、死の前日まで意識がある、と言われてました
先生は点滴さえも不要と言ってました
そうやって、多くの癌患者を安らかに見送っています

急に痴呆になられたのは、いろんな意味で心の葛藤から逃れる自然な手段かもしれません
お父様を愛おしむ気持ちからの決断なら、お父上にはきっと心が通じています

子は親に対して、つい優しさを出すことを、先回しにしがちです、そして死を突然迎えたとき後悔の念を持ちます

ユウさん
貴方は、他の人よりお父様との時間のタイムリミットが計れる状態かもしれません
そう考えたら、いっぱい、いっぱいお父様に心をかける機会が与えられたのではないかしら?

何が正しいかは、誰にも解らないんですね、きっと

私も昨年父を亡くし、割とクールに父と接していた自分でしたが、亡くなってから父への想いに胸が押しつぶされそうになる時があります
父への感謝がわいてきます
そして親子の縁は不思議だと、考えさせられます

ユウさん、大丈夫ですよ




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Unknown (ユウです)
2011-09-17 11:20:09
ありがとうございます
少し気持ちが楽になります

誰でも同じ気持ちで見送ってきているんですよね 

事前相談に来られる方が泣きながらお話し下さる気持ちが、手に取るようにわかるようになりました

本当にありがとうございました
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