序破急

片足棺桶に突っ込みながら劇団芝居屋を主宰している爺です。
主に芝居、時々暮らしの中の出来事を書きます。

プレーバック劇団芝居屋第39回公演「通る夜・2022」その15

2022-02-27 21:42:10 | 演出家


お知らせ。
【劇団芝居屋は本年10月26日~30日にポケット上演で企画しております、記念すべき第40回公演の出演希望者のワークショップを行います。まだ感染状況などで確定ではありませんが3月中ほどを目安に募集する予定です。
沢山の皆様のご応募お待ちしております。
詳しくは劇団芝居屋HPにてお知らせいたします。
劇団芝居屋HP http//www.gekidanshibaiya.sakura.ne.jp】



まんまと絹代の術中にはまってしまったキートンですが、今日はそれどころではない事情があったんですな。
それと言うのも今日の集まりは、苦労して書き上げた台本の合評日だったんです。
自分の作品がどんな評価になるのかというのはこれはなかなかドキドキするもんです。
ところが最初に来たタケシをはじめノッチン・ケイコの様子がどうもおかしい。
台本の事には触れず学校の選考会の話に終始します。


次に来たシュンジやフーコも同じように台本の話を避けようとしている感じです。
タケコもソーチンもご同様。

たまりかねたキートンはマサルにくってかかります。

キートン 「おい、どうなんだ!どうなんだよ!」
マサル 「なんだよ、いきなり」
キートン 「読んだんだべ、俺の台本」

マサル達は何かを企んでいるようですが、台本の評価が気になって仕方がないキートンが気づくはずもありません。


マサル 「ああ、あれな」
キートン 「なあ、どうだったんだよ」
マサル 「北高今昔物語か」
キートン 「・・・うん。・・どうだった・・」
マサル 「・・あれは・・・あれはな・・・」
キートン 「・・・駄目かな」
マサル 「あれか・・・あれは・・・う~ん・・」
マサル 「聞きたいか。・・・どうしても聞きたいか」
キートン 「・・・イヤ、いい」

どうやらキートンは皆の術中にはまり絶望の真っただ中。
ほくそ笑む一同。



そこへチーコが文化祭会議から帰って来て、他のクラスの出し物に問題はなかったがB組の出し物に問題があったと報告。



チーコ 「問題はキートンの台本」
キートン 「えっ!俺の・・」
フーコ 「エーッ!なんでなんで。あれ面白かったショ」
シュンジ 「そうだよ、あれ面白いよ」
キートン 「面白かったのか?」
マサル 「うん、面白い」
キートン 「本当に?」
タケコ 「ワチは面白かったよ」
ノッチン 「よくあんなの書いたね。タケシと感心してたんだ、ねえ」
タケシ 「うん」
キートン 「本当か?」


ケイコ 「なに、あたしにも面白いって言わせるかい」
キートン 「いや、俺はてっきり・・・」
ノッチン 「てっきりメタメタに云われると思った?」
キートン 「だって、皆して俺を無視すんだもん」
ッチン 「ドキドキしてた?」
キートン 「ドキドキなんて・・。俺、泣きそうだったんだから」



マサル 「先に面白いって言うといい気になるからな」
フーコ 「そういう事」
キートン 「じゃ、みんなで?」
マサル 「ああ、引っ掛けた」



何故かチーコもうれしそう。
気を取り直したチーコがのたもうた。

チーコ 「喜ぶのはまだ早い」

続きはまた。

撮影鏡田伸幸


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