序破急

片足棺桶に突っ込みながら劇団芝居屋を主宰している爺です。
主に芝居、時々暮らしの中の出来事を書きます。

稽古・本番へ

2006-04-16 22:42:22 | 演劇

芝居創りは面白い。
今公演の稽古場稽古の最終日の昨日つくづく思った、芝居創りは面白いと。

今私は「覗かれる人生」劇の確立という視点で舞台創りを進めている。
当然そこには「覗かれる人生」劇を形作るための劇団芝居屋としての論理があり、方法論がある。ところがこれが曲者なのだ。

この「覗かれる人生」劇を具体的に形作っていく過程、平たく言えば台本作りの段階で私がもっとも苦労する部分が「人生の交錯」という点である。複数のケースの人の出会いであり、別れである。ということで自ずと登場人物が多くなる。

ところが現在の劇団芝居屋のメンバーではそのキャストを満たす事はできない。自ずと客演者を探すということになる。
今回も俳優として参加している北山君の尽力で多くの客演者を紹介してもらった。その殆どの俳優が初対面であり、どの様な力量の持ち主であるか知らない。そして彼ら乃至彼女らも私の事は知らないのである。お互いにオーデションという訳である。そしてお互いの腹の探りあいがはじまる。

私はその辺りの事に対して、わかり易い自分でありたいと常々思っている。つまりその人の前にありのままの自分をさらけ出すのだ。いくら飾った所で稽古という現場に立てば全てがあからさまになると判っているからだ。

今回もさまざまなキャリアの持ち主達と会うことができた。そしてその一人一人に自分の目指すべき芝居とその方法論を語って来た、その人の力量に応じた言葉を考えながら。その事が実に芝居創りの面白さの大きな要因なのだ。

劇場に行ったらどんな言葉を渡そうか、私は楽しみだ。


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