那覇の泊港から船に揺られること2時間強、久米島の手前あたりに渡名喜島(となきじま)はあります。
この島は、渡名喜村という、沖縄でいちばん人口の少ない村の島です。
一島一村の島なので、小さい島ながらも、島内には村役場などの一通りの行政施設がそろっています。
集落は、島の中央部の一カ所に固まっており、道と各家々の敷地の境には「フクギ」の木が植わっています。
北と南の高い山に挟まれた集落は、台風の時など風の通り道になるため、防風林として相当な数が植えられているのです。
島の高台から見ると、↓こんな感じで、集落がフクギの木にしっかり守られているのがよくわかります。
集落は、国の重要伝統的建造物郡保存地区に選ばれており、赤瓦の古民家が数多く残されています。(こちらの家は、我々が泊まった民宿の一つです。)
上の写真を見ると、普通の沖縄の家の造りとちょっと違うところに気づくかもしれません。
敷地が、道よりも一段掘り下げられているのです。
下の写真は、家の敷地から道を見たものですが、敷地が道より低くなっているのがよくわかると思います。
道よりも敷地を掘り下げることにより、台風による風の影響をさらに抑える工夫なのです。このような集落の作りは、沖縄の島の中でも珍しいようです。