すもーる・すたっふ
”愚直に”Th!nk Different for Serendipity
 



ビジネス戦略を考える:『MOTと企業文化(4)-「創発」人気の秘密?』で、いろんな状況で使われる「創発」についての考察をエントリーしている。私も「創発」という言葉(概念)に対する感度がかなり高い方だと思う。人気に左右されず、しっかり「創発」の意味するところを考えていきたい。

情報社会学序説―ラストモダンの時代を生きる: 5.1.1. 創発(イマージェンス)

Newsweek誌によれば、ジョンソンは、「インターネット上でのもっとも重要な50人」の一人なのだそうであるが、解説を読む限り、何か無理やり何でも「創発」に結び付けているような印象を受けるのですが、どうなのでしょう。ここでは、「創発」という彼の概念に対する疑問と自動車工場での「創発」と呼ばれる現象に対するコメント、そして企業文化「創発」論者であるコンサルタントの「創発」を起こす条件を簡単に紹介します。

創発―蟻・脳・都市・ソフトウェアの自己組織化ネットワーク』 「創発」を「ボトム・アップに自己組織化」と捉えているらしい。

研究開発など組織能力における創発的プロセスについて
ここで、組織のトップが自説の設計思想にこだわれば、“創発的事象”は発現しないか、相当に遅れます。サイクルは個の発想の自由度、他のアイディアを謙虚に認め、個は他のインプットを消化しながらさらに発想する、というルールがなければならないということだと思います。それでもなかなか“創発的事象”(これはイノベーションと同義と考えても良いと思いますが)はなかなか発現しないのが難しいところでしょう。


Emergence in Organisations
In this article I offer some reflections on emergence in organisations and suggest seven 'conditions' which might help to facilitate emergent change. I also outline a process?"emergent inquiry"?which can be used to help emergent creativity.


Seven ‘conditions for emergence’
・Connectivity
・Diversity
・Rate of information flow
・Lack of inhibitors
・Good boundaries
・Intention
・Watchful anticipation

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#「創発」に関するリンク

ミンツバーグの「意図された戦略と創発戦略」
■実践MBA受講ノート:『競争戦略論


『戦略サファリ』―戦略マネジメントを考える―

クリステンセンの「意図的戦略と創発的戦略」
■OutLogic視点ブログ:『意図的戦略と創発的戦略:2つの戦略プロセスを管理する-『イノベーションへの解』
図表:戦略が定義され実行されるプロセス』(クリック)

「消しゴムと創発的戦略」 時計台ネット/WORKS
コクヨのカドケシ

暗黙知の次元

ところが、時計が正確に時を刻む「原理」を説明するのに、「時計の動く原理」より「ひとつ下層」にあたる「各種の構成する部品」をいくら分析してみましても、歯車の直径とかたくさんのデータを入手できるだけで、「時計の動く原理」を知ることは決してできません。

これをポランニーは「個々の諸要素を統括する規則によって、より高位層の組織原理を表すことはできない」といっています。
簡単にいえば、このように例示したような、下位層とは明らかに違う上位層たる原理を生み出す力のようなものを「創発」と呼ぶのです。

戦略策定と戦略形成
今回のコラムでは、そのことはおいておきまして、「戦略策定」とは、「カドケシ」製品化のアイデアなど全くない頃に、「今まで消しゴム概念をくつがえす製品を早急に開発することを決定する」とか、コンテストで受賞した「カドケシ」アイデアを売れる商品化することを決定する」とか、「戦略策定」とは、そういうところで重要な力を発揮します。

一方、「戦略形成」という方向性は、ボトムアップ的にアイデアが多数出続け、そのような中から「カドケシ」のようなプロトタイプとなるものが出てくるという方向性を指します。

余談ですが、通常「戦略」と表現されているのは、より実践的に考えるのには、「方向性」という言葉として理解した方がマッチすると考えています。

イノベーションへの解』からの引用
クリステンセンの創発的戦略

「創発的戦略は、意図的戦略策定プロセスの分析、計画段階では予見できなかった問題や機会に、マネージャーが対処することによって生まれる。創発的プロセスを通じて出来上がった戦略の有効性が確認されれば、それを公式なものとして改良し、活用することは可能だ。このようにして、創発的戦略を意図的戦略に変えることができる。」


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#関連エントリー
創発的戦略の参考資料:shiba blog
気になる本「情報社会学序説」:shiba blog
創発と発現:shiba blog

#関連リンク
日々是弥縫:『ハードスタイルとソフトスタイル』 タークルの「ソフトスタイル」について
 このようなソフトスタイルには、意図はないが、気づきや思いつきはあるはずだ。事象との交流の際に、まったく無自覚的に相互作用するとは考えられない。なにがしかの微細な気づきをもとに事象に働きかけ、事象がなにがしかの応えを返す。そしてそこでまた新たな気づき(あるいは前の気づきのさらなる適用もあるだろう)をもとに、働きかける。そしてある種の結果に到達する。




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