自分セラピー

「自分を好きでいる」ことは人生を豊かにしてくれます。そこに気づかせてくれる沢山のファンタジー文学を紹介していきます

スタンド・バイ・ミーとは言えないけど、小学生のちょっとした冒険『ぼくらの地図旅行』

2013-05-21 06:32:51 | 絵本
本の扉を開くと、地図がある。


ボクは、地図のあるファンタジーにワクワクしてしまう。


主人公が歩く道のりを、地図の上で一緒に体験できるわけで、見えない景色まで見えてくる。


科学絵本と言う分野がある。


加古里子(かこさとし)さんの科学絵本は、スゴイ。


『川』『海』『地球』『宇宙』・・・どれをとっても正確な縮尺で描かれている。


おまけに、詳細な解説文もあとがきに書いてあるので、親として子供にもちゃんと説明してあげられる。


特に、『川』はページとページのつながりが完璧で、すべてのページをつなぐと、山間から海に流れ込むまでの様子が、完璧に詳細に描かれている。


『ぼくらの地図旅行』 那須正幹・ぶん+西村繁男・え


ここに描かれている地図は、3D。





と言っても、眼鏡をかけてみるわけじゃなくて、視点が斜め上から見た地図。


小学校5年生のぼくとシンちゃんが、ひょんなことから遠い岬にある灯台まで行くことになる。


シンちゃんのお兄さんに借りた地図を頼りに、何キロも歩く。


特に大変なことが起きるようなファンタジーではないのだけれども、二人が地図を頼りに歩く様子にハラハラドキドキしてしまう。


小学生高学年向きの絵本だけれども、大人ボクが読んでも十分にオモシロイ。


絵の正確さにも感動する。


見開きでその町の様子が描かれているため、どのページでも二人がどこにいるのか探してしまう。


まるで『とこちゃんはどこ?』みたいに。


アクシデントが何度かあって、ようやく灯台にたどり着く二人。


「地図がよかったんだね」と言うぼくに、シンちゃんは


「地図があったってだめさ。たよりになる友だちがいないと。」


地図があれば道に迷っても引き返せる。


目的地までの様子も距離もよくわかる。


今までどんな道のりを歩いてきたのか、これからどんな道が待っているのか教えてくれる。


でも、その道を共に歩く仲間たちがそこにたどり着く喜びを生み出してくれる。






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