海上撮影家が見た上海2

上海で撮影活動をしている海原修平のBlog。「海上」とは上海の逆で、新しい上海という意味。更新は不定期。

路地裏上海 虹口区多倫路の裏

2016-04-15 | 遠い記憶-上海 オールドレンズ

映画のロケ地 

確か2004年だったと記憶しているが、映画「上海恋香」のロケで使った場所へ久しぶりに行くと、すでに人は立ち退いた後で廃墟状態。迷路のような路地が続き、主人公が劇的な出会いをした場所。ここは租界時代に日本人が多く住んでいた多倫路の一本裏通りに位置しているので、観光客がふらりと立ち寄る場所ではない。

虹口区の魯迅公園付近は租界時代に日本人が多く住み日本租界とも言われていた場所で、当時この付近の建物も日本人が建てた家が多い。それらは、とても丈夫な造りなので今でも結構人気が高いし値段も高い。ある上海人曰く、前世紀後半に建てられた家より日本人が租界時代に建てた建物の方が頑丈で価値があると言い切る人もいる。

 

 

シャワールームに穴が

と、このブログを書いているとトイレ付近からパリンと不気味な音が。

 一昨日から隣が大掛かりな部屋の改修工事をやっているのだが、 頭の悪そうなガキが振動ドリルで壁を突き破ったのだ。中国の家屋はレンガで出来ていて壁も相当薄い構造なのでこんな事はよくある事。レンガ一個分の壁を崩していたようだが、力が入り過ぎた結果がコレ。つい先日も上海で改装工事中に家が倒壊したというニュースをTVで見たが、こちらでは物事を深く考えず家の構造を無視して柱を取っ払ったり壁を壊す頭の悪い奴が多いので結構よくある事。

以前、上海で数億円する一軒家を改装する為に写真撮影した事があるが、壁を剥がすとあるべき場所に柱が無かったり柱の中がスカスカだったりで、鉄骨で柱を補強しながら工事を進めた事があった。その一軒家は日本人が多く住む古北方面の超高級住宅街の建売住宅の話。

今も上海では住宅の値段が上がり続けているが、これは大都市上海ならではの事なので、中国の地方都市とは区別して考えなければならない。もう上海中心部では宅地が無いと言われているので、もっと値上がるかも知れない。 

 


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6 コメント

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絶滅しそうな旧上海 (Hironeko)
2016-04-15 00:54:57
この前上海へ行ったとき、旧城市とその周辺を歩きましたが、かなり様変わりしてました。
まるで爆弾でも落ちたかのような廃墟ばかり。
旧城市内も違法建築と見なされて取り壊されているお店も多数。
このままでは租界時代の住宅は尽くお取り潰しとなるのは時間の問題ですね。
 
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そうなんです (かいはら)
2016-04-15 01:04:16
Hironekoさん

廃墟の場所って、もしかしたら東台路じゃないですかね。
私も数日前に確認に行きました。
明日のブログは、その東台路です。

もうすでに上海は面白くない街になったかもね。


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東台路 (Hironeko)
2016-04-15 01:19:15
そうです! まさにあの界隈です。
旧城市界隈から豫園経由で方浜路を歩いてきて東台路へ出てみたら、
アレ〜ッ!ってなもんです。
いやはや、寂しくなりましたねぇ。
 
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やっぱり (かいはら)
2016-04-15 01:21:47
やっぱりそうだ。
一昨日行ったのですが、一部塀が出来て入れなかった。
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街並み保存 (Hironeko)
2016-04-15 01:39:11
文化遺産として残したほうがよいのでは?
なんて、今更遅いというか、そういう概念はないんでしょうね。
まぁ、現実問題として、スラム化している面もあるので、
取り壊したほうが手っ取り早いのかもしれませんが、何とも複雑な気分です。
 
 
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東台路 (かいはら)
2016-04-15 01:50:03
東台路付近の建物で、文化遺産は一部を除き無理かな。

私がパノラマで撮影した旧城内も東台路も同じ雰囲気ですが、ある人曰く中国人を放っておくとあんな街になるという良い例だと言っている人もいるくらいですからね。(視覚的には面白いけど)
まぁ、現代の上海にはやっぱり似つかわしくないし、存在事態が危険かもね。


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