月のたび

日々の日記

映画 西遊記をみた

2007-08-20 22:10:02 | しみじみ(滋)

事情があり、ハローワークの帰りに映画館に寄った。 時間の都合で、ハリー・ポッターか西遊記かで迷った。

私にとって西遊記というと、夏目雅子堺正章西田敏行岸部四郎のゴールデン・コンビが懐かしい。ゴダイゴの憂愁なテーマソングが流れるなか(今日の映画では最後に流れるだけ)、青雲の志を秘め天竺へ向かう一行。それが知れるのは、演技を通して表れる誠や絆である。

しかも玄奘三蔵が、誠実そうで、肌の美しい女性という配役もよい。

今回の西遊記にもそうした美点が忠実に受け継がれており、夏休みの子供が見ておもしろいだけでなく、オリジナル(?)を知る私にとっても楽しめた。あれから20年くらい経つだろうか。以前それを見ていたころの記憶は、私の中でいつのまにか美化されていた。

もっとも、そのゴールデン・コンビはその後別々の道を歩む。ある者は白血病のため早世し、ある者は一流の映画俳優として栄耀し、ある者は借金地獄のために多くを失ってしまう。いずれも現実的すぎる現実である。

それでも西遊記は私たちにとって美しい物語だ。朗らかに天竺を目指した一行の苦難は私たちのものでもある。言葉でそう言いつつ、その言葉によって表される真理までつかむことができない私は、今夜もニートから抜け出せない。