ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

3 セクシーソムリエベロニカ 84ページ目

2009-11-10 23:12:24 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
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ベロニカ  あら、私はワインを注いだ時、すみれや杉や黒コショーの香りを感じ

      たわ!

      2004年のヴィンテージじゃないかしら?

リッチ弟  ベロニカ、ラベルを覆い隠している紙を取り払ってください。

ベロニカ  やはり、2004年だったわ!

リッチ兄  我々のチームの負けだ。

リッチ弟  今夜は、バリーの嗅覚が発揮できなかったようだね?

リッチ兄  バリーは、風邪を引いたのかもしれない。

バリー   コ・・・・・。 


バリーは、「香水の香りが」と言いかけて止めた。相手が、オレンジを移してもい

いと言ったのを彼らは断ったのだ。オレンジの香水の話をしても、見苦しい言い訳

になるだけだった。


バリー   今夜は、私の完敗です。

リッチ兄  さあ、敗者は退散するか。

      リチャード、来月は競馬の勝負だ!

      くわしい内容は、また連絡するよ。

リッチ弟   OK!


二人は、ホテルのスィートルームを出て行った。


リッチ兄   先程、コ・・・と言って、飲み込んだ言葉は?

バリー    香水です。