ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

3 夢の中の講師③ 54ページ目

2009-10-18 23:07:34 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
【54ページ】


生徒    先生、甘口ワインはどうのように造るのですか?

講師    甘口ワインには、自然を生かした甘口ワインと人工的な甘口ワイン

      の2種類があるのです。

生徒    人口的な甘口ワイン?

講師    ワインに加糖するのです。

生徒    そんなのワインと言えるの?

講師    でも安くて、おいしいと言って飲んでるかもしれませんよ。

      例えば、ワインのラベルの原材料に、輸入ワインと輸入ブドウ果汁

      と書かれた製品があります。

生徒    甘口の甘さの秘密は、ブドウジュースが入っているから?

講師    そうです。


良子は、今夜も夢の話を、和音にしていた。


和音    良子さんの夢の中では、私はいつも講師役ですね?

      それも過激な発言をしている。

      輸入ブドウ果汁は、醸造してワインを造っているのですよ。

良子    たぶんそうでしょう。

和音    私は、恋人役にはなれないの?

良子    私も、一度デートしたいと思っているのですが・・・・。

和音    今日は、良子さんにプレゼントがあるのです。

良子    なーに?


3 養蜂家ソムリエ 53ページ目 

2009-10-18 21:04:38 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
【53ページ】


養蜂家   あっ、和さんが間違った!

      シャトー・クーテの1997年だ!

社長    和さんも、間違えることがあるのですね?

和音    濃厚な巣ミツを食べたからでしょうか?

10年以上熟成された貴腐ワインの甘さを感じとることができなかっ

      たのです。

社長    今回のテイスティング対決は引き分けですね。

和音    ええ。

社長    和さんのススメバチと呟いた一言と大月さんの巣ミツの濃厚な甘さで

      見応えのある勝負でした。

和音    今夜は、楽しいワイン会でした。


社長は、和音を玄関まで見送り、部屋に戻ってきた。


養蜂家   私が選んだワインのワイン名とヴィンテージを教えてくれますか?

社長    紙を取り払いますよ。

      おや?シャトー・クリマン2003年?

養蜂家   和さんが答えたワイン名とヴィンテージだ!

社長    和さんは、大月さんの選んだワイン名とヴィンテージを判っていたの

      か?

養蜂家   色や香りから?

      すると、和さんは、わざと間違えたのか?

社長    それは、なぞだね?

          

            

3 養蜂家ソムリエ 52ページ目

2009-10-18 07:28:00 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
【52ページ】


養蜂家は、ワイングラスを手に持ち、ワインを飲もうとした。その時和音が呟(つ

ぶ)やいた。


和音    スズメバチ!


和音の一言で、養蜂家の頭の中はパニックになっていた。スズメバチに巣を襲われ

たミツバチは、勇敢にも闘いを挑み、全滅していった。


養蜂家   巣箱には、花を求めて飛び出すミツバチがいなくなった!

      私には、ワイン名もヴィンテージも答えることができません。

      社長、申し訳ございません。

社長    和さんに、手の内を見せ過ぎたようだね。

      和さん、ワインを選んでください。

和音    右側のワインで。


社長の専属ソムリエによって、和音の選んだワインが抜栓された。


和音    さすが、ソーテルヌの1級の貴腐ワインですね。

      とてもおいしいワインだ!

      これは、オールドヴィンテージではないです。

      なぜなら、甘美な甘さの中にも、さわやかな酸味を感じとれるからで

      す。

社長    和さん、ワイン名とヴィンテージは?

和音    これは、シャトー・クリマンの2003年だと思います。

社長    答えが正解かどうかワインを覆っている紙を取り払います。