ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

2 写実の魔術師のワイン 42ページ目

2009-06-28 23:19:31 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
明日6月29日、出張で記事を書けないので、今夜書いています。


【42ページ】


婚約者   私は、量産されているテーブルワインより、このワインの方が

      好きだわ!

      でも二人がテーブルワインを飲む時が来れば、安くておいしい料理

      作りますわ!

会長    わかった!

      もう決断を迷いなくできる!


会長は、婚約者との会話を話し終えた。


会長    その後、最新設備導入の為の資金を、工房の拡大に注ぎ込み、

      又同業者の解雇された熟練工を雇ったのです。

和音    それが、今の成功につながったのですね?

会長    そうです。

      結果的に、伝統的な技術をすべて独占することができたのです。

      それで、今まで販売されたきた高級品の修理、メンテナンスも

      すべてわが社が独占し、高い技術を誇るようになりました。

和音    ワインに例えれば、会長の製品はグランヴァン!同業者の製品

      はテーブルワインになったわけですね。

会長    そうです。

      正に、家内の助言のお陰です。

      それから数年後、資金に余裕ができたので、最新設備を導入しま

      した。


43ページに続きます。

      

2 写実の魔術師のワイン 41ページ目 

2009-06-28 16:16:28 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
週間のアクセス数が初めて1,000を超えました。

毎日、記事を読んでくれて本当にありがとうございます。

私も他のブログの記事を読むのですが、画像が掲載されている記事が多いですね?

私の記事は文字だけ。

それでも継続して読んでくれているので感謝の気持ちでいっぱいです。

私も、できるだけ毎日書きますので、引き続き閲覧お願い致します。




【41ページ】


和音    二代目社長に共通する悩みですね。

会長    その頃、私には婚約者がいたのです。

      彼女とレストランで食事をした時に、思い切って相談してみました。


会長は、その時の回想シーンを話し始めた。


会長    会社のことで決断をしないといけないのですが、話を聞いて下さい!

婚約者   はい。

会長    同業者は、伝統の技術を捨て、最新の設備と技術を導入しています。

      そして、熟練工を解雇しているのです。

      わが社は、伝統を重んじてきただけに、迷っています。

      場合によっては、時代に乗り遅れて、会社をダメにしてしまうかも

      しれません。

婚約者   私は、社長になる人と婚約したと思っていません!

      あなたと結婚するのです。
   
      たとえ会社がダメになり、社長でなくなっても、私には何の問題

      もありません。

会長    ありがとう!

      僕は、君を幸せにしたい!

婚約者   このワインとてもおいしいわ!

      なんというワインかしら?

会長    ボルドーのとても歴史のあるシャトー・パフ・クレマンです。 


42ページに続きます。

2 写実の魔術師のワイン 40ページ目

2009-06-28 07:19:53 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
【40ページ目】


和音  こちらは、上流階級の女性がワインと料理を楽しんでいる絵ですね?

会長  ええ、先生の新作なんですよ。

    ワインのラベルが女性の方を向いているでしょう?

    ワインと料理の準備ができたので、ワインを飲みながら、この絵の

    ワイン名を推理してみませんか?

和音  楽しい趣向ですね?

会長  今夜のワインは、ボルドーのクラーブ地区のシャトー・パフ・クレマン

    1999年です。

和音  かつて法王クレマン五世が所有していたシャトーですね。 

    うーん、すばらしいワインだ!

    会長の生き方、信条が垣間見ることができるワインですね?

会長  と言いますと?

和音  シャトー・パフ・クレマンはボルドーのグランクリュの中でも

    屈指の歴史を誇る名門シャトーですよね?

会長  そうですが。

和音  手間を惜しまない伝統的な手法に、最新の技術を取り入れて成功させて

    います。

会長  和さんは、そこに目をつけましたか?

    少し、私の会社のことを話してもいいですか?

    私が、若くしてこの会社を父から継いだ時、この会社をどの方向に

    持って行くか悩んでいたのです。


41ページに続きます。