スカパー漂流記

CS放送「スカパー」で放送されている番組について語れればいいなぁと思う次第でございまして・・・

File-011 ニニンがシノブ伝 (for キッズステーション)

2005年04月08日 | Weblog
 最近よく耳にする「萌えアニメ」なる言葉。
 これに定義を付けるのは簡単なことではないですが、プチヲタは単純に「大きいお友達に媚びた作り」のアニメと解釈しています。
 もう少しクダけた表現を使うと、「DVD買ってよね!」というメッセージが画面のそこかしこに見て取れるアニメ(笑)・・・ということになるでしょうか。

 別にプチヲタは「萌えアニメ」に関して「アンチ」ではありません。
 プチヲタは自他共に認める「絵至上主義」者ですので、絵に好印象を抱けば、どんな○×な作品でも節操なく録画保存してコレクションに加えます(ですので「絵」に飽きると、それらの作品は容赦なく破棄されます。ちなみにプチヲタはアニメのDVDは買いません。今日日あの値段は法外です)。
 
 「ニニンがシノブ伝」に関しても最初、その絵面から勝手に「萌えアニメ」と判断し(原作を読んでないもので・・・)、作画にだけ注目して観始めました。
 序盤は正直ベタベタなノリなのですが、絵的にギリギリ及第点だったのと、「音速丸」の声優さん(若本サンでしたっけ?)が怖いくらいハジけていたので、「あのロイエンタール閣下がこのような・・・」というヲタ特有の感慨に耽りながら、とりあえずチェックを継続することにしたのですが、物語が中盤に入ったあたりから、「あれ?」と思うようになりました。「もしかしてコレ、萌えアニメとは違うの?」、と。

 と言うのも、本作には多くの(ほとんど全部?)ヲタクネタが出てくるのですが、これらの大半が「自虐ネタ」なのです。

 プチヲタは個人的にヲタクには二種類の気質があると思っています。それは「ヲタク肯定派ヲタク」と「ヲタク否定派ヲタク」です。
 前者とは、「ヲタクで何が悪い!」とばかりに、ヲタクであることに後ろめたさを感じない、そしてヲタクであることを隠さない、ある意味ポジティブなヲタクです(ただし性格まで明るいとは限りません)。
 一方後者は、「すごく好きなモノ」があることには素直に喜びを感じつつ、しかしヲタクであることに何らかの罪悪感を持ち、ヲタクな己を否定することこそしないものの、さりとて「ビバ、ヲタク!」とは口が裂けても言えない(と言うか、そんなこと露ほども思っていない)、「ヲタクてのは、日陰者だからヲタクなんだよ!」という複雑なスタンスのヲタクたちで、プチヲタなどもこちら側のヒトだったりします(自分はどっちだ?と思われる方がおられましたら、「げんしけん」というアニメを観ることをオススメします。あのアニメをみて「面白い」「自分もこういう学生生活を送りたい(送りたかった)」と思えれば前者、「イタすぎるだろ、これ」と思えば後者です。・・・多分ですけど)。

 で、話を元に戻しますと、程度や質の差こそあれ、「自虐ネタ」は基本的に後者にウケます(そもそも、前者は「自虐」とすら受け取らないかもしれません)。後者はヲタクな自分に蟠りを持っているので、安易な「ヲタク迎合」を嫌う反面、抑制のきいた「自虐ネタ」には寛容なのです。

 ところが、断言するのはちょっと憚られるのですが、それでも敢えて言ってしまえば、「萌えアニメ」はユーザーを「萌えさせる」ことが至上命題(=商品価値)なので、迎合することはあっても、「萎え」を誘発するおそれのある自虐ネタは御法度です。

 かような判断から、「シノブ伝」は「萌えアニメ」ではないのでは?と思ったわけなのですが・・・。

 最終回を観て確信しました!
 「シノブ伝」は「萌えアニメ」ではありません。てか、萌える萌えない以前に、「萌えアニメ」を含めた業界全体にケンカ売ってますよ、この作品!
 ネタバレさせると面白さが半減してしまうので詳細は書きませんが、プチヲタ的には「シノブ伝」の最終回はとにかく「必見」印です!

 あ!この最終回は「ヲタ肯定派ヲタ」「ヲタ否定派ヲタ」を問わず楽しめますから、その点はご安心を(笑)。 

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