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レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、残日録。

影裏

2020-08-30 18:44:38 | 邦画
個人的にですが、あんまよく知らないから
“かげうら”ってタイトル読んでましたら(汗)“えいり”だったんですね
岩手のTV局が完全に資金出して作った、ある意味復興映画でもあったんですね
でもって、実は芥川賞受賞作の沼田真佑氏の『影裏』が原作だそうです。
 
いや、友人が行方を晦ましたことで、その後行方を追っていくミステリーだとばっか思ってましたが
実際に映画自体が淡々と描かれていて、映画ではなんも起きない2時間14分だった
ここんとこ実際に2時間以上の作品をなぜか見過ぎです
淡々としてるわりにオチなかった自分が不思議に思えて仕方ないんですよ
 
監督は大河の演出家であり、「るろうに剣心」三部作を監督していた大友啓史さん
主演が綾野剛に松田龍平てことで、ある意味アクションミステリーを期待したんですが
実に何も起こらない
二人の演技も淡々と演じられていくだけで、心が荒らがったり、怒鳴り合ったといったシーンも全くない
 
基本的にあの震災が起きた前後の盛岡を舞台にした作品でして
TV岩手が、採算度外視で、こんだけ復興しましたよ、岩手は
って言うのを改めて全国に発信した物語でもあったようですし
 
って、盛岡が舞台で、震災前後の時代を描いてる割には
ロケ地である、岩手の景色が素晴らしいんですね
って震災と言った傷痕とか全く見えてきてませんから
ある意味震災自体が起きていたのか、いなかったのかこれって寓話って言うような作品にしたかったのがよく伝わってきてるのも事実ですし
 
これも時代なんですかね、綾野剛さんはゲイという設定でして
実に艶かしい姿をも見せてくれていましたし
そこまでゲイだったのかって見ててもわかんなくて
突然松田龍平にキスしちゃったシーンで初めてこっちがわかったっていうのは
淡々とした作風にこっちが惑わされていたのかな
完全に読み切れていなかったのは、こう言った心象を実景に託してるのに気付けなかったわたしの不覚でしたが
 
綾野剛に行方不明を問いかける向井真理子さんの演技からは
お金というだけでなく、中年の主婦が松田龍平の肉体が忘れられない体希うずきみたいなものは彼女の演技力から読み取ってはいましたが・・・
松田龍平さんは一体、震災で亡くなったのか?自ら失踪したのか?
映画自体はなんの説明もなく終わってしまうだけでなく
どこで見つけたのか、綾野剛は新しい友人と言っていいのかな、どっから見てもゲイの新しい男を見つけて
新しい人生を見つけて歩んでいくんですね
 
そう、人は過去を引きずるも
新しい人生を見つけるも、過去は過去として先に進んでいくものだって言うようなことを言いたかったのかなぁ
 
2020年製作、日本映画、影裏製作委員会作品
大友啓史監督作品
出演:綾野剛、筒井真理子、中村倫也、平埜生成、國村隼、永島暎子、安田顕、松田龍平


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