MOMENT

レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、残日録。

裸女と殺人迷路

2024-03-01 20:08:35 | 邦画
国際放映も新東宝時代の財産を二次使用のDVD化で新たな鉱脈を作りだしてる感じで“新東宝キネマノスタルジー”と銘打ってコンスタントに作品を毎月2〜3本リリースしてきますね
ってことで昨年末にリリースされたこの作品も未見のDVDの山から発掘してきた作品です
 
なんと今見終わって初めて知ったんですが渡辺裕介氏が助監督で脚本も書かれていたようで
新東宝に入社されていたとは知りませんでしたし
こう言ったいわゆる暴力映画を書かれていたとはねぇ
個人的には松竹・東映の喜劇映画の監督さんだとばかり思っていたので・・・
 
表題の”迷路“には“カスバ”とルビがふられておるんですね
ということでこの映画の舞台は城北新地という、それこそカスバを絵に書いたような歓楽街
そこで丹波哲郎が御木本伸介に拳銃を渡し、半裸の女を射殺させるシーンからのタイトルイン
 
女の射殺死体が発見され警察が捜査に入るものの歓楽街の迷路と
そこに居住する人間の疎外感に捜査が阻まれる中
この町に清水将夫演じる安斎という男が刑期を終えて帰ってきて
丹波哲郎や御木本伸介らを集めて
さらに和田桂之助も参加して東京球場の売り上げ金の強奪を実行させる
 
なんとお話はこの強奪事件に移行してオープニングの女性射殺事件は置いてけぼりに
犯罪者たちの視点で彼らが自滅していく姿を描いていくお話になっていくのね
見てる時にはそこまで気づかなかったけど
殺人事件の発端はなんだったんだよ
 
この繁華街の中心のステージで踊る踊り子に三ツ矢歌子さんと万里昌代さん
三ツ矢歌子さんはこの翌年にこの映画を監督されてる小野田嘉幹さんと結婚されてる
まぁそこまでいくには新東宝でいろいろ共演されてての結婚だと思われますが
この作品の翌年には新東宝も潰れているんだよね
 
ってことでそれなりに見られる作品だったし、きちんと城北新地なる街並みのセットも組んでるし、でもモノクロスタンダードなんだよね
ということでDVDの画面構成が額縁だったなぁ
 
1959年製作、日本映画、新東宝作品
小野田嘉幹監督作品
出演:和田桂之助、三ツ矢歌子、丹波哲郎、舟橋元、万里昌代、清水将夫、沢井三郎、御木本伸介、菊池双三郎、加藤欣子、若杉嘉津子、倉橋宏明
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ひかり探して

2024-03-01 05:05:18 | 韓国映画
早いもんで今日から三月
だけどレンタルの三月の新譜リリース初日は3月6日
ってことでようやっとここきてようやっと計算がたってきているのでなんとかなりそうな予感
 
ってことでこの作品にまで手を出してしまいました
2月2日に一応レンタルリリースはされていたのですが、GEOさんでは韓流映画って言ういうジャンルわけでしたので
コレは私の苦手とする恋愛ものかお涙頂戴的な作品だと敬遠しておったんですが
ここまで2月のレンタル作品が枯渇してくるとそうも言っておられなくなって
ついに韓国映画ならってことで手を出したんですが
 
なんともミステリー仕立ての女性映画でしたが、全く恋愛要素皆無な作品で
最初はちょっととっつき難かったんですが、いつのまにか身を乗り出して見ていたなぁ
かんたんにいうと私生活では夫とのドロドロな離婚問題を抱えて精神的に参ってる中で交通事故を起こし
さらに精神的なことから自傷まで起こし、警官として罷免されるか自主退職の勧告寸前にまで追い詰められたヒロインは
復職を前提条件としてある島で台風一過の中遺書だけを残して海に身をなげた少女の死体の上がらない自殺事件の事後処理を任され
一人事後処理として事件を再調査していく中で自殺事件の真相にたどり着くが・・・というのが基本プロットですが
 
いわゆるヒロインを含めて三人の女
つまり事後処理捜査をする離婚問題と復職か罷免かを私生活で抱えた女刑事
台風の中父と兄の犯罪に耐えきれずに自殺したJK
島でそのJKの面倒を見ていた事件か事故で声を失った中年の島のおばさん
この三人の女性の生き方を女性目線で描いたのはなんとコレまたパク・ジワンという初監督と脚本を書いた女性

物語の展開は時制に沿って語られて行きません、ほぼ作品的にはヒロインの刑事の目を通した形で進んでいくために死んだJKとか中年も島のおばさんの内面には深く入っていきません
そして極力物語的な説明もなくこっちは与えられた映像で話を掴むしかないので、事件の再捜査につれて徐々に、パズルの空いた箇所を埋めていくようにして、最終的に全体像が浮かび上がってくるっていう映画でしたので
そのミステリー的な展開に次第にこっちもハマっていき
まぁ途中でオチが見えてくるんですが
この女刑事が私生活含めてどう解決するのかっていうとこに興味が移っていく・・・

三人の女性の人生の今という時間軸の中での生きにくさを描いており
最終的に表題にあるように三人が三様のひかりを見つけると言う女性映画としてよくできた作品といえる
まぁ作品が足りなくて結果この作品が視聴できたことに感謝すべきなんでしょうね
ラストシーンの夕日が滲みる作品でした
韓国映画恐るべし
 
2020年製作、韓国映画(日本公開作品)
パク・ジワン脚本・監督作品
出演:キム・ヘス、イ・ジョンウン、ノ・ジョンウィ、キム・ソニョン、イ・サンヨプ、ムン・ジョンヒ、キム・ジョンヨン、チョ・ハンチョル、キム・テフン
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