新宿のミニシアターであるシネマカリテの恒例企画興業って言ってもその実態はある意味DVDスルーの作品の箔付のための企画興行である<カリコレ2023>で上映された一本ではありますが
作品的には実に重たいし、こう言った作品がたとえ箔付だけのためであっても劇場公開されるって言うことに意義があるんですよね(それに値しない作品も多いんですが・・・
確かに面白かったけど実に重たい作品でして
実際に2007年に起きたミュージーランド大統領暗殺を企図したとしてニュージーランド政府はいわゆるネイチャーの少数民族であるルアトキ集落のマオリ系民衆をテロ犯として指定して
ニュージーランドの警察とその実働部隊でトゥホエ族が軍事訓練をしているのでは、という疑惑からニュージーランド政府は一般市民を巻き込んで集落全体を強制捜査に臨む
テロを企てていると疑われた先住民の村に特殊部隊が襲撃をかけるが、混乱の最中に悲劇が起きてしまうまでの前半はほとんど人物紹介と少数民族の文化と相容れない政府との様々な模様を描写してるとこはちょっと退屈ではあるんですが
小さな村ですから地元警官もなんと任務の傍らスクールバスの運転手をしていたりするんですね
そこいら新鮮だった
で、ニュージーランド警察は村の一般市民を巻き込んで集落全体を強制捜査
警察の真の目的は先住民マオリ族の人権擁護の活動家タメ・イティの逮捕
しかし捜査の過程で実働部隊の警官が武器と間違えて若者を追いかけてるなかで事故死した実働部隊隊員の拳銃を手に入れた若者を地元警官が追いかけて銃を受け取る時に実働部隊員が地元警官を誤殺してしまい
それを糊塗するために若者の口を塞ぐためになりふり構わずに行動するために暴力の連鎖が起こる
オープニングでもスーパーで断り入れていますが本作は実際の警察の襲撃を再現したものではなく
誤殺自体が多分フィクションだったんでしょうね、俄然物語が動いて映画として面白くなります。
警察はそれでも政府の命を受けてこの事件の抹殺を図るという暴挙に出てくるところはフィクションであってもやっぱり怖いですよね
なんと2007年の実際の警察襲撃の時に逮捕された少数民族の指導者タメ・イティが本人役で出演していたんですね
監督もマオリ族の血を引いてる人だとか
2022年製作、ニュージーランド映画
テアレパ・カヒ脚本・監督作品
出演:クリフ・カーティス、ジェイ・ライアン、マヌー・ベネット、タメ・イティ、シモーヌ・ケッセル、リア・テ・ウイラ・パキ