これも日本映画を積極的に見ていこうという企画で視聴した作品。
そう満島ひかりさんもこの映画の試聴に寄与してるのも事実だし
この作品を作ってる荻上直子監督作品に接するのも御初でした。
見終わって調べていたら何という偶然、さっきまで見て記事にアップした↓「異動辞令は音楽隊!」と同じく富山でロケして作られた作品だったようです。
しかし、なんとも不思議な映画だった。
実に人に優しい作品であり、ある意味松山ケンイチ演じる主人公の再生のお話ではあるものの
彼自身はこの映画ではひょっとしたら狂言回しでしかなく
実質ムロツヨシが主人公っであったのかもしれないし、逆だったって言っても問題なしな作品であるし
おばけっていうか幽霊が出てくる、不法投棄のゴミの山のダイアル式電話機に電話がかかってくる、タコだかイカだかわからん魂なのか宇宙人なのかが浮遊してるし
ファンタジーな作風でもあって荻上直子監督のイマジネーションをみごとに具現化してると言ってもいいんだろうな
松山ケンイチはタタキかなんかの服役を終えて、多分保護司である緒形直人演じるイカの塩辛工場に勤め、緒形直人日本紹介された川っぺりのハイツムコリッタに住む事に
っても出所したばっかで金も家具も無く身一つで潜りこむことに
ここの大家さんに満島ひかりさん
そして隣室の住人にムロツヨシさん、この人ミニマリストを標榜してて何と図々しいったらありゃしないし、ヒトの家だけでなくココロにもヅカヅカ平気で入ってくるヒトだが
主人公はかれを否定できずにいる
初給料で炊飯器買ってご飯炊いたらその音聞きつけて勝手に“ご飯は一人で食べるより二人で食べた方が楽しいよね”って食い出す始末
一度でも許したら毎日・・・
いや映画見ててご飯が炊けたときに炊飯器の蓋 を開けた時の匂いを感じさせられ急に炊きたてごはんがくいたくなってしまう映画
普通食事シーンって何も感じない私ですがこの映画は違った
っていうか日が経つにつれて最初は汁とご飯だけだったのがおかずが増えていく芸の細かさも良かったなぁ
そして向かいに住む墓石訪問販売を親子でやってる吉岡秀隆が大金持ちの家でペットの墓石200万で売れてすき焼き食ってるとこに住人全員がお相伴に押しかけてくるとこは笑えた
人生に人の死がつきもので、松山ケンイチのも父親の死が描かれるんですが
骨のまま捨てると犯罪になるが乳鉢とかですりつぶして粉状にしたら撒いても捨てて問題にも犯罪にもならないっていうのは勉強になったなぁ
そして満島ひかりさんは後家さんでして今はシングルマザーで
夫の骨の一部を家に置いてあり
彼を忍んで骨を齧った後愛おしそうに骨を・・・
ここでピンク映画なら自慰に持ってくんだろうなって思って見ていたら
ここでピンク映画なら自慰に持ってくんだろうなって思って見ていたら
そこは女性監督しっかりと満島さんは骨を持った手をスカートの中に・・・
やっぱわかってらっしゃるなぁ
やっぱわかってらっしゃるなぁ
人は一人では生きていけないって言う映画だったんだろうなぁ
ほんわかしたって気分で二時間弱見ていた作品だった
2021年製作、日本映画、「川っぺりのムコリッタ」制作委員会作品、KADOKAWA配給作品
荻上直子原作・脚本・監督作品は
出演:松山ケンイチ、ムロツヨシ、満島ひかり、吉岡秀隆、江口のりこ、柄本佑、田中美佐子、緒形直人、黒田大輔、知久寿焼、北村光授、松島羽那、薬師丸ひろ子、笹野高史