衛星劇場での今月のプログラム
特撮作品としては「首都消失」「大巨獣ガッパ」「宇宙人東京に現る」の3本に
怪奇映画としては「女吸血鬼 」というかこの「蛇娘と白髪魔」って
ことで特撮映画は割愛させてもらって怪奇の二本にターゲットを絞って見ました。
そんなわけで今作は1968年製作の大映映画
楳図かずおの原作漫画数本を一本にまとめて怪奇映画として脚本を書いたのは
東映の「警視庁物語」の生みの親長谷川公之さんということで
時代をきっちりと反映した怪奇映画に仕上がってる
そんなふうに仕上げたのは「ガメラ」シリーズの湯浅憲明監督ですからねぇ
面白くないわけがない
孤児院から実子としてお金持ちの資産家で毒蛇の研究者である北原義朗に実子として洋館に連れてこられた少女の小百合
実は劇中で語られるんですが赤ん坊の時に産院で赤ん坊を取り違えられたために資産家南条家にはその取り違えられた娘が先に住んでおり
なんと顔に怪我をして醜い顔を晒すことを忌避している娘タマミがいた・・・
しかし小百合が血液型から取り違えられた実子であることがわかり孤児院から南条家に迎えられたわけであり
南条家に引き取られ新たな人生を歩み始めるが、その豪邸暮らしに慣れないのと小百合は毎晩不思議な現象に悩ませれらるのであった
タマミは姉として記憶喪失の母親から、古株の目黒幸子演じるお手伝いさんとか
もうこの豪邸には不思議な人物ばかりが生活しており
映画的にも怪奇な雰囲気を醸してくれて十二分に楽しめる作品
孤児院とか、赤ん坊取り違えとか、今ならDNA鑑定って言うところ血液型判定とか
時代もそれなりに反映しつつ
なんと表題通りに白髪魔まで急に登場してきて小百合を
殺そうとするんですね
ゴシックホラーの要素を取り入れて急に白髪魔がその正体を見せる驚きとか
映画的に完成された作品になっており
楳図かずおさんはこの映画をさらに一本の漫画作品として出版までされるという完成された作品でしたねぇ
ヒロインを助ける青年に平泉成さん
実にお若い、好々爺のお姿しか知らないわたしにとっては若き日の平泉成さんのお姿に触れられたのも良かったかな
1968年製作、日本映画、大映作品
湯浅憲明監督作品
出演:松井八知栄、高橋まゆみ、北原義郎、浜田ゆう子、目黒幸子、平泉成、三宅邦子、石黒三郎、伊達正、丸山修、福原真理子