ゴールデンウィークの5連休の中日
東映チャンネルで真昼間OAされていたこの作品をリアルタイム視聴して
見終わって少し昼寝してしまいました
っていうのもこの作品見てて寝落ちは絶対にさせてくれない作品
ある意味東映オールスター作品と言える
鶴田浩二、高倉健、若山富三郎、菅原文太、松方弘樹、伊吹吾郎そしてヒロインに浜木綿子さん
伊吹吾郎さんと浜木綿子さん以外は皆さん鬼籍の人ばっかですね
「博奕打ち」シリーズの第十作目で最終作だそうです
このシリーズ三島由紀夫が絶賛した悲劇に収斂していく最高傑作「博奕打ち 総長賭博」があるし
任侠路線の男映画の中で「総長賭博」の山下耕作監督が「博奕打ちいのち札」の傑作まで撮影されていますが
この作品何故か東映さんでは未パッケージ作品なんですよね
そんなこんなでこの「博奕打ち外伝」も山下耕作監督作品
脚本は野上龍夫さん
この作品も悲劇の収斂が実に素晴らしい作品で寝落ちする暇もない作品だった
炭鉱で賑わう小さな町若松、そこで街の親分として君臨する若山富三郎
そして石炭を運ぶ川人足たちを束ねる鶴田浩二
狭い町で人足が手慰みで行う博奕の上がりで対立する二人の間で兄弟分で二人の仲を収めようと必死にもがく高倉健。
この兄弟分3人の不幸な運命をもたらしたのは、大親分辰巳柳太郎が実子の高倉健を二代目に据えずに、若山富三郎に二代目を継がせようとしたとこから悲劇が転がり始めるのである
普通にこう言った任侠映画では、所謂善玉組織と利権に向かって横車を押してくる悪玉組織との対立の中で、善玉ヒーローが奥歯噛み締めて我慢する姿と
その我慢が限界を迎えての爆発にカタルシスが生まれるのがテキストパターンなんですが
この作品、若山と鶴田の二つの組織の対立がメインプロットではあるものの
単純な善玉悪玉の対立抗争ではなくて
若山の組織に属する若頭役の松方弘樹が、親分へのどこか同性愛的な匂いもあるような、松方弘樹の忠誠心は辰巳柳太郎親分が血をわけた親子の私情を捨てて“任侠道”を貫いたのと反比例する様に親分愛から“任侠道”を逸脱していく、それが彼に悪役という印象を与える結果となっている
また自責の念に駆られて自害する高倉健を除いては、闇討ちに遭う鶴田浩二の弟・菅原文太、伊吹吾郎の弟たち、そして大親分辰巳柳太郎とも松方弘樹の犠牲者だが
一番の犠牲者は彼の親である若山富三郎に他ならない
若山富三郎は松方弘樹の行動への負い目を背負って”親殺し“のは汚名を背負って
鶴田と最終的に対峙していくわけで
鶴田・若山・高倉の3人は複雑な運命の糸に紡がれラストの悲劇へと導かれていく見事なペシミスティックな作品だった。
1972年製作、日本映画、東映作品
山下耕作監督作品
出演:鶴田浩二、若山富三郎、高倉健、浜木綿子、辰巳柳太郎、松方弘樹、伊吹吾郎、遠藤辰雄、川谷拓三、金子信雄、田部通麿、菅原文太













