MOMENT

レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、残日録。

ロスト・イン・北京

2018-09-20 23:19:57 | アジア映画
中国の当局に拘束されたのか、自ら失踪したのか中国だけでなくワールドワイドに活躍してるファン・ビンビンは一体どこにいるのか
完全なるスキャンダルの渦中のファン・ビンビンさんが「ロスト・イン・北京」では
大胆な濡れ場があると知っていて今年3月にDVDが再販されていたのを購入していましたので
これは話題的にも一日1本エロチック作品を見ていく企画に合致するだろうと・・・

ということで今日はこの作品ですがアジア系映画が連続してるなぁ
確かに、オープニングから20分程の間になんと中国映画には珍しい
激しい濡れ場が3回もありますがこれ以降はもうない

2007年の作品ですから舞台はオリンピックを控えて急速に近代化に発展加速している北京
レオン・カーフェイはマッサージ店の店長で、ファン・ビンビンはその店のNo.1従業員
彼女は店をクビになった後輩をなぐさめる内に泥酔してしまい、
店で眠りこけているしどけない姿に店長は
その場のいきおいでムリクリ肉体関係を交わしてしまうのだが
ビルの窓拭き清掃員であるファン・ビンビンの夫窓ふき中でがその現場を目撃して
夫は店長に慰謝料を要求してきたのだ

手切れ金を払って関係を帳消しにしたつもりだった店長だったが
なんとファン・ビンビンが妊娠してることに・・・
で物語は意外な展開になっていく
店長夫妻には子供ができなくて、ファン・ビンビンの子供が自分の子種だと証明されれば金で子どもを買うと提案してくる

金で子供を買おうとする店長、金のために子供を売る夫
この二組の夫婦を中心にして発展していくために貧富の格差を増幅させていく中国の現実問題に一石を投じた社会映画だったのね

オリンピックを契機に北京の急激な経済成長を象徴する高層ビルの数々の影で蠢くファン・ビンビンたちのような底辺の人間たち
店長を代表にするようなある意味時流にのっかって経済的に豊かになっていく人間
そんな二極の人間たちは経済発展と言うなのもとに金持ちも貧乏人も、
北京に生きる人々は金と言う魔物に人間性を失っていく姿を浮き彫りにした作品だった。

実際にはファン・ビンビンの子供も一体どっちの子供って言うのはとってつけで
富裕層は金で物事を思い通りにうごかし
貧困のどん底の人間は金になれば何でも、そう自分の子どもでも売ってしまおうとする
所謂カネによって人は魂までもと言うか人間性まで売ると言う映画だったのね

その中でファン・ビンビン演じる女性がこの中で自分を見失わずに自分の産んだ子どもをつれて北京から姿を消すラストシーンは人間性の喪失を子供によって免れたのは
完全に監督からのメッセージになっていた
確かエロチック作品を見ていたはずなのに・・・ま、たまにはいいか

2007年製作、中国映画(日本未公開作品)
リー・ユー脚本・監督作品
出演:ファン・ビンビン、レオン・カーフェイ、トン・ダーウェイ、エイレン・チン、ツアン・メイホイツ
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ミッドナイト・ランナー

2018-09-20 15:08:55 | 韓国映画
今月は韓国映画のDVDリリースが結構多い
それも9月5日辺りに集中していて、一応これで今月の韓国映画のDVD鑑賞は最後になるのかな
警察官になるための警察大学校に入った頭のよい青年と肉体派の凸凹コンビの主人公二人
こういう寸法の映画って米国映画でよく見る設定で、
オープニングからこの二人ソリが合いませんが、次第に信頼しあえる仲にって言うのはもう世界共通の設定ですが、

休日ナンパに出かけた街中で若い娘が目前で誘拐されるのを目撃して
最初は自分の足でバンを追いかけますが勿論追いつかないので
タクシーで所轄?の警察に届けますが、お金持ちのお坊っちゃまが誘拐されたとかで
全く相手にしてくれない

さらに追跡中に頭のよい方が覚えていた誘拐車のナンバーが該当しないとか
何だかんだ後回しにされてしまい・・・
警察学校のお話で普通に警察は素晴らしいって言うようなある意味プロパガンダ的な
警察讃歌の映画になってるのかって思っていましたが
やっぱそこは韓国映画
警察の権威主義、敢えて犯罪に目を向けずに日和る警察の幹部
末端警官のおバカ振りは健在だったのが実に嬉しかった

本当に役にたたない韓国警察に任せておけないと
自分達だけで事件を追う内に、ただの誘拐ではなく人身売買だったと大きな事件に発展していくんですね

授業で教わった誘拐された人命の生存時間の7時間が迫るなか急がなければ少女達を救えない
だけど2人だけでは限界もあると暴力団に立ち向かうものも多勢に無勢で交番に逃げ込むと
不審ということで手錠をかけちゃうおバカ振りはもうお約束

学校の教授に助けられるものの、教授も現場での事件性を認めるものの
広域も特捜も現在携われないとけんもほろろ
韓国警察の面目躍如な描写が実に嬉しいのに
追い打ちを掛けるように教授もここで学校に戻らねば不服従で退学だとか

それでも諦めない2人でして、最初の方に出て来てた女の鬼教官にお願い申し上げてバンを
交通監視システムから探しだしてもらって・・・
結局はめでたしのお話に・・・
しかしアメリカ映画だと表彰とか成績優秀とかで表彰去れるような終わらせ方なんですが

権威主義の韓国警察、なんと二人は表彰というよりは退学だとかのお話になっていくんですね
国民性の違いかと思えるような・・・って言うか警察学校生での続編のための終わらせ方だったのかなぁ

2017年製作、韓国映画(日本公開作品)
キム・ジュファン脚本・監督作品
出演:パク・ソジュン、カン・ハヌル、パク・ハソン、ソン・ドンイル
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空海―KU-KAI― 美しき王妃の謎

2018-09-20 03:25:04 | アジア映画
映画に関してはあまり情報を入れないのが常ですので
邦題が示す通り空海の歴史映画だと
っても多少情報がTVスポットとかで入って来るから空海が楊貴妃の死の真相を探る映画だくらいの認識は有ったんですが
見たらびっくり、なんと実は化け猫映画だった
そうなんですよBlu-rayの付録で上記のような付録のポストカードで”あれれ?!”とは思ったら
本作での空海のは白楽天と一緒に怪猫による殺人事件をきっかけに
30年前の安禄山に端を発しての楊貴妃の死の真相を探っていくと言うお話だった

一応中国映画に原作の出版元?の角川さんが加わって
日中合作映画ということですが、製作はすべて中国で行われたようですが
やっぱ中国の映画製作に掛ける資金はかなり半端ないですよね
特に長安の都の俯瞰で見せる街並みとかのオープンセットとか
黄帝一味が長安を逃げ出す随行員の人数のモブシーンのキャストの人数の半端なさ
エキストラ数千の規模でしょ

楊貴妃の謎に包まれた死の真相に迫る過程で明らかにされていくのですが
オープニングから不気味な存在感を示している黒猫の存在なんですが
もちろん、この猫はCGで作られているわけでこの猫がすべての怪事件の鍵を握っている訳で
しかも妖猫ですからしゃべります
ちょっと説明過ぎる気味もありますが怪事件や楊貴妃の謎に関する重要なセリフは、
ほとんど猫が明かしていたような・・・
実はこの猫、幻術師の白龍が乗り移っていたのですが
その兄が丹龍でして、白龍丹龍の対って言うのは
丹龍の”丹”は意味としては”紅”ですから"紅白"の兄弟ってことで結構重要な役所の二人でしたねぇ
夢枕貘さんも意図してたんでしょうねぇ

原作者の意図としては白楽天の「長恨歌」を書いたのは白楽天じゃなかったって言うのは実に楽しい設定でしたし
李白も一応登場してきてましたし、そう言う意味では私には馴染み深い登場人物ですのである意味身近に感じる作品でもあるような

一応インターナショナル版の中国語ヴァージョンの日本語字幕で鑑賞しましたが
阿部さんとか染谷将太クンとかので中国語って吹き替えじゃなかったのかなぁ
中国語の台詞って結構しんどかったんじゃね
化け猫を主役にしての空海と白楽天の二人組のバディムービーでしたねぇ

2018年製作、中国・日本合作映画
チェン・カイコー監督作品
出演:染谷将太、ホアン・シュアン、チャン・ロンロン、火野正平、松坂慶子、阿部寛、リュウ・ハオラン、オウ・ハオ、キティ・チャン
コメント (2)
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