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レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、残日録。

コレクター 暴かれたナチスの真実

2018-03-06 23:35:14 | 洋画
3月7日にリリースされたナチスの戦犯告発オランダ映画
と言うことで、出演されてる人々(っても役者さんですが)は全く知らない方々
シネマート新宿での企画興行<のむコレ>でも好評で、1週間限定公開までされてる作品
真実の持ってる強みですかね
130分もある、私の苦手な長尺映画でしたが、事実と言う重みから最後まで飽きずに見られはしましたが
見終わったあとはちょっと気分が重くなるのもまた事実

1976年、オランダの雑誌記者ハンス・クノープのもとに、1本のタレコミ電話が入る
その内容は、億万長者でアート・コレクターのピーター・メンテンが30年前の
第二次世界大戦中にナチス・ドイツに肩入れし、
ポーランドで多くのユダヤ人を虐殺した、という驚くべきものだった。

って言うのもハンスはオランダ人ではあるもののユダヤ人の血縁と言うことで
たれ込まれたものだった訳で
半信半疑でメンテンの元に美術品にかこつけて取材を取り付けて・・・
実はメンテンは戦後、戦犯として裁判を受けておりそのときは無罪を勝ち取っていたと言う経歴の持ち主でしたので

虐殺の真偽を持ちだした途端に不機嫌となり、前の裁判判決を盾に
ハンスと対立していくメンテンでして
映画としては70年代の現代と40年代の若きメンテンのポーランドでの虐殺の映像とを
シンクロさせながら展開されていく

40年代のメンテンの残虐ぶりと
70年代の老境老練なメンテンと役者さんはちがううんですね
どちらも薄情そうなんですよね見事に酷薄な表情の役者さんをキャスティングしてましたねぇ

メンテンだけでなく雑誌の親会社である新聞社のライバル記者の反発に遇いながらも
40年代当時の証人たちを探し出しては取材を進めるハンスは
やがてメンテンの大量虐殺への確信を抱いき、次第にメンテンを追い詰めていく

モノのオランダ当局は戦後30年経過からメンテン逮捕や裁判には消極的であり
メンテンは大富豪であるとともにそれなりの名士でもあったため
オランダ政府はと言うか司法は二の足を踏んでいたような・・・

戦犯とそれを暴いていく側にも家族がいるわけで
さらに40年前に虐殺された人にも家族があって
その家族の思いも併せて語られていたような・・・

結局二審までメンテンの裁判が続いていきます
ハンスは信頼していたカメラマンにも寝返りされて、二審でも無罪になりそうな時に・・・

事実ですからネタばらししてもいいんですが
強力な証言者が現れて・・・
そんなメンテンを愛し続けた奥さんは2016年に亡くなられたンですね
メンテンは10年務めて娑婆にでてきたら認知症になっていたとか
登場人物のその後もラストで語られていましたが
実在の彼等の実像の写真は映画としては公開されないんですね

2016年製作、オランダ映画
ティム・オリーフーク監督作品
出演:ヒィ・クレメンス、アウス・フレイダヌス
コメント
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