MOMENT

レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、残日録。

お尋ね者七人

2017-10-30 17:00:11 | 邦画
CS東映チャンネルでOAされたものを録画してあるのを正篇「博徒七人」に続いての連続での視聴
巷で夙に有名でな封印映画「博徒七人」の正式続篇ですが「博徒七人」は劇場では特集上映はされていますけども
この続篇に関しては封印と言うよりは完全に黙殺されてるかのように特集上映でも公開されていません
一般公開時以外には新宿昭和館健在の頃はたまに公開されてたのかなぁ、
一応見てるような記憶があるのだけども・・・

いつもは悪役専科の天津敏さんが障害者ヤクザ7人の一人として登場してるのかのような記憶がうっすらとあったのですが
改めて視聴をしてみますと天津敏さんやっぱりいつもの悪役でしたが
なんでしょうねそんな記憶違いをずーっとしていたのは
この記事を書こうとネット検索してその間違った記憶がなんだったかようやく理解しました
片目の匕首居合の名人半次郎、
隻腕のピストル名人鉄砲松、
盲目だが吹針の達人猪の勝
右足義足の拳法達人一貫の4人
そうなんですよね前作で生き残った4人が今作の主人公

一貫の弟鉄山(若山富三郎)は五体満足で分銅鎖の使い手
金森木材の長男で顔に生まれつきの痣をもつ男に工藤堅太郎が加わりますが
若山は敵側の客分だし、工藤は一応放蕩息子だが堅気
それだけで6人なのでタイトルの7人にならぬと
ポスターに悪玉親分の天津敏をレイアウトしていたので

殆ど劇場にかかんない映画で見る機会が殆どなく
ポスターでの天津敏さんを善玉7人と記憶の隅に住み込ませていたようですねぇ
と言うことで今作は七人の博徒ではなく、前作の生き残り4人を主役として
偶然にであった金森木材の女主人あき(藤純子)と弟の工藤を助けるお話でしたねぇ

お話としては私には「博徒七人」より数段面白かったような気もするのは
所謂パターン化したヤクザ映画のプロットに忠実に作られていたからでしょうか
ってのも片足一貫と弟の関係がサイドストーリーとして血縁の兄弟と
杯での兄弟との人間関係で葛藤する一貫役の山麟さんが実にいいんだよねぇ
彼のために作られた映画と言っても過言ではない
って言うか血を分けた兄弟としては藤純子と工藤賢太郎の姉弟との対称の兄弟愛となってるような

芸者梅千代を演じていた三島ゆり子さんもよかったなぁ
と言うことでコレが録画できてコレクションできてるのには大満足です
ってか東映さん最近の傾向としてはパッケージ化する前に
CSでOAするのですが・・・
まさかのパッケージ化って言う作品もリリースしてるんで是非この二作のパッケージ化と言う
大英断に期待しますけども、多分無理だろうなぁ

1966年製作、日本映画、東映作品
小沢茂弘脚本・監督作品、笠原和夫脚本
出演:鶴田浩二、藤山寛美、山本麟一、待田京介、天津敏、若山富三郎、工藤堅太郎、藤純子、三島ゆり子、小島慶四郎
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博徒七人

2017-10-30 16:38:51 | 邦画
東映さん一体どうなってるのやら
永遠の封印映画と言われてる「江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間」のDVDをとうとう一般発売してしまいましたし
昨年にはこれまた映画のモデルとなる実在の人物が反社会的な人物と言うことでこれまた封印映画としてカルトとなっていた「山口組三代目」と「三代目襲名」を
所謂追悼高倉健を理由としてなのかは不明ですが、時代的にタイムリーだったのかビデオテープのみの発売だったものをDVD化して一般発売しちゃったし・・・

そしてこの身体障害者を主役にしたヤクザ映画の「博徒七人」をCSながらも
東映チャンネルで初OAしてしまいました
博徒を主役に配してるけども、
鶴田浩二は隻眼、
藤山寛美は片腕、
待田京介は盲目、
山本燐一は片足、
大木実は顔がケロイド、
山城新吾は聾唖、
小松方正は儡僂と、みんな現代語でゆうと障害者ではあるものの
それぞれに特異な武器のエキスパートな訳でして、彼らが善悪入り乱れて活躍する着流しヤクザ映画

主要キャラ全員が障害者と言うことで、障害者差別に当たると劇場での公開を除いて封印映画のレッテルを貼られていたもの
それを映画のオープニングの前に"障害者どうこう"というテロップが入りますがTVOAした東映チャンネルの英断にまずは拍手

脚本の笠原和夫が七人の侍をヤクザでやりたいと言われて
まんまパクってもおもろうないし二番煎じはあかんやろと、
主要七人にハンディキャップを負わせたようで
それが映画としては成功してるし、二番煎じになってないのがいいんだよねぇ

二大組織の対立の間に挟まれる鶴田浩二のたち位置はちょっと「用心棒」的であるし
西村晃の医者はまさに「酔いどれ天使」と言うことで
笠原和夫脚本は黒沢明の美味しいとこどりしちゃったようですね

この映画のいいとこは片腕だ片足や盲目、そのことで悪口を言われることもなく、
敵がそこを弱点として責めるということもなく、
あっけらかんとした娯楽作品に仕上げてるとこかなぁ
七人もいるので何人か死にますが、所謂娯楽映画として東映ヤクザ映画の基本的なパターンとしての我慢劇のヤクザ映画のプロットを壊してるのもある意味成功の秘訣かしら

小沢茂弘監督さんは職人ですよね単純な勧善懲悪のヤクザアクション映画として
それぞれのハンディキャップや武器の特徴をいかしていましたが
私も10年以上も前に見てるけど大筋では記憶にとどまってましたが
こんな映画だったのかって新鮮に見ることができました

東映チャンネルではこの映画の続篇の「お尋ね者七人」をOAもしてますし録画もしました

1966年製作、東映作品
小沢茂弘監督作品、笠原和夫脚本
出演:鶴田浩二、藤山寛美、山本麟一、待田京介、小松方正、山城新伍、大木実、桜町弘子、松尾嘉代、西村晃、金子信雄、遠藤辰雄
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