秋はいつも短い

冷え込みが強まってくると

窓外に広がる山肌の紅葉も深まり

昨日の景色はもう消えて

新しい今日の景色が眼前に広がる


赤や黄や緑の錦絵の描き手が神の意匠だろうが誰であろうが

見事な色彩の洪水には毎日毎日息をのむ

しかしこれも長くは続かない


木立は豊かな錦色の衣をまとったとたん、惜しげもなく衣を脱ぎはじめ、

冷たい風など吹こうものなら一瞬で裸になり、

冬の訪れに道を譲る


クリや木の実は山の獣の秋の食卓になってくれるし、

山の中にも豊かな実りはあるのだろうが


山肌近いところに住み木立の衣替えを眺めていると

こちらの肌も同じ色に染まり、そのあとは裸になっていく


こうして、秋はいつも短い


ホメオパシーセラピールームＳＡＨＨＯ／クラシカル