消しゴムはんこで「春の七草」

2007年01月06日 | 和楽印 めだか工房
 
 三連休の初日は今年初めての寒波がやってきて、荒れ模様の日本列島です。東京も朝から雨ですし、しばらく冷えこみがきびしくなりますから、みなさまあたたかくしておすごしください。

 七日は七草(七種)です。七草がゆは七日の朝にいただくものだそうですから、六日のうちに準備を整えておきましょう。お店には七草セットのほかに七草を盛った七草籠や寄せ植えなどもあって、見ていて楽しい。わが家はかぶとだいこんがまだ残っているので、それに青物を数種合わせておかゆをつくります。お正月は主人の里でごちそう三昧でしたから、七草がゆで疲れ気味の胃を休ませてあげようと思います。
 この七草、平安時代まではあわ、ひえ、きび、小豆など七種の穀類を入れていたそうで、若菜を使うようになったのは平安期からです。百人一首にこんな歌がありましたね。

 きみがため春の野にいでて若菜つむわが衣手に雪はふりつゝ
 (『古今集』 光孝天皇御製)

 七草の効用は次のとおりです。

 せり‥ 消化を助けます
 なずな‥ 視力・内臓の働きをよくします
 ごぎょう‥ 吐き気に効果があります
 はこべ‥ 歯茎の腫れを抑えたり、利尿作用があります
 ほとけのざ‥ 歯痛を抑えます
 すずな‥ 消化を助けます
 すずしろ‥ 神経痛に効きます
 (広田千悦子著 『おうちで楽しむにほんの行事』より ※)


 師走に消しゴムはんこの教室に一日だけ参加しまして、さっそく『消しゴムで和のはんこ』(我那覇陽子著、雄鶏社刊 ※)という本を買いこみ、空いた時間に消しゴムを彫っています。いくつか和菓子の絵柄のはんこを作ったところ、消しゴムの切れ端がたくさんできたので、それを利用して春の七草を彫ってみました。(まだデザインカッターや彫刻刀の扱いに慣れていないためお見苦しいところが多々ありますが、どうか見逃してください) 七草すべてを彫るのに三時間かかりました。彫っているときは無心で、なりふりかまわず(?)夢中になって彫っています(笑 もちろん、手に刃物をもっているのですから、指先に神経を集中していないと危ないのです。ですから時がすぎるのを忘れて作業しますし、彫り上げたときは心地よい充実感があります。
 筆をもち俳画を描くときは真剣勝負、でも消しゴムはんこはお気楽な暮らしの趣味です。これをはがきや便箋、のし袋、シール、手製の和紙のブックカバーなどにペタペタ捺して遊びます ^^ 布用のインクをつけますと、布にも捺せます。むつかしい作法も道具も不要な消しゴムはんこ。みなさまもトライしてみませんか。

 今年はブログタイトルの背景を季節の和菓子柄の消しゴムはんこで飾る予定です。一月はご覧のとおり、「花びらもち」。来月のお菓子もお楽しみに♪

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 一筆箋


※ 『おうちで楽しむにほんの行事』と『消しゴムで和のはんこ』は さくら書房 で紹介しています。
 

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13 コメント

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制作日和 (夕ひばり)
2007-01-06 15:11:20
こんにちは♪
朝から冷たい雨ですね。でも、こういう日はおうちで何かを作るにはぴったりですね。
春の七草、とても素敵。特に色が上品で・・・。
私も『消しゴムで和のはんこ』書店で手にとって一目惚れし、持っています。時々、パラパラ見ては、いいなぁと思うのですが、実際に制作に入らないで今日まできてしまいました。
雪月花さんの行動力は素晴しいです。

我が家のベランダには、七草のうち、はこべだけは豊富にありますので、あしたはこれも入れておかゆを作る予定です。はこべは可愛らしいので、本来抜くべきなのでしょうけれど、幾つかの鉢に生えるままにしてあります。
緑なす繁縷は萌えず と藤村は歌いましたが、うちのはこべは萌えすぎるくらいです(笑

RE: 制作日和 (雪月花)
2007-01-06 21:36:36
> 夕ひばりさん、
今日は一日中よく降りましたね。わが家にとっても「おうち日和」でした。平日でしたら俳画を描いたり、消しゴムはんこを作ったり、読書三昧するのですけれども、今日はご主人さまがおりましたから台所仕事をがんばりました。七草がゆの準備も万端です。おかゆは白米に若菜だけでなく十五穀米も加えて“上代がゆ”風にしてみます ^^
我那覇陽子さんの和のはんこの本、眺めるだけでも楽しいですよね♪ 消しゴムはんこって、いま流行っているのですねぇ、ほかにもたくさんの手引書が書店に並んでいました。夕ひばりさんの作品もぜひブログで拝見したいです~
明日の朝は自家製のはこべ入りのおかゆを楽しんでくださいね!
七草粥は雪の中で。 (道草)
2007-01-08 09:52:28
京都の七日正月は朝から吹雪模様となりました。ただ、粉雪ではなくて牡丹雪のため差した傘に重く積もって、しばらく行く間に溶けて流れてしまいました。朝は七草粥で祝いました。今はスーパーで七草セットを売っていますから、全種類が簡単に揃います。昔は田圃の畦や道端に幾らでも自生していました。さすがに、菘(すずな)と蘿蔔(すずしろ)は畑で作っていましたが。ただ、薺(なずな)はペンペン草の子供ですし、繁縷(はこべ(ら))はヒヨコの餌でしたから私は食べませんでした。また、御形(ごぎょう)なんて母子草の別名とは知りませんでしたし、仏の座は田平子(たびらこ)とかの別名で七草とは思っていませんでした。芹だけは、田圃の縁の小川でよく摘み(摘まされ)ました。ですからあの頃は、大根か蕪のどちらかの葉と芹の二草粥でした。
そして、昼には趣味グループの新年会で、雪の中を傘差しながら出掛けたのです。昨日は歌舞練場で花街の始業式があり、芸妓舞妓の「おめでとうさん」に加えて「寒おすなぁ」と賑わうのを横目に、高瀬川畔の角倉了以屋敷跡近くで宴会をしました。そこでも七草粥がサービスで供され、ですから今年は二度も「若菜迎え」をしたことになります。
なんでもその年の邪気祓いに、風呂に七種(草)入れて入浴する「福沸し」とか、七草を浸した水に爪を湿せて切る「七種爪」があると聞きました。常に爪を研いでいる女性などは是非・・・。そんなことよりも、雪月花さんの「消しゴムはんこ」は中々のものだと感服しています。中学生になったばかりの頃、教材で彫刻刀の三本セットを買わされました。面白くて、消しゴムにカタカナやローマ字で名前を彫りました。最初は普通に彫って絵の具を塗って押すと、文字が反対に写ってびっくりしましたっけ。いたずらで友達の消しゴムに「AHO」と刻んだり・・・。山の学校は、今は雪の下で眠っていることでしょう。

「ななぐさかゆ」   横瀬夜雨

正月七日粥をつくる。七種を混ぜたる粥で米、粟、黍子、稗子、胡麻子、小豆でつくるのが正式らしいが、この邊では野菜を多く入れる。
冬菜、芋、大根、米などでつくり、七いろはいれない。その菜や大根を刻む時
  七くさ なづな
  唐土の 鳥が
  渡らぬ 先に
  ストトン、トントン
と唄つて、調子をとりながら陽氣につくる。この唄は實に庖丁のリズムにあつてゐる。この昔からの唄も次第に忘れられてしまひさうだ。唐土の鳥とはなにを意味するのであらうか。餅なのでお腹の具合がわるくなつてゐる時、この粥は健康上にもいいわけだ。白粥の中に入つてゐる青菜は、青いもののない眞冬時であれば、更に新鮮で初々しい。   
ほっと一息 (toraian)
2007-01-08 11:25:12
おはようございます。
こちら北海道は、昨日、本当に久しぶりの大雪で、
出かけることも出来ず、雪かきに励み、
そして、家の中で創作活動をしていました。

そして、今日も我が家で雪かきかぁ~と思って、
ちょっと貴ブログを訪問したら・・・・。

消しゴムはんこはいいですね。
素朴さがホッとさせてくれます。
ゆったりとした気分になりました。
そして、雅印が・・・・。
こうして見ますと、なかなかいいじゃないですか。
作品に合っていますよ。

ほっと一息つきましたので、
これから雪と戯れて?きます。
失礼しておりました (庵の軒下)
2007-01-09 00:52:30
  雪月花さま

 新年のご挨拶が出来ず、失礼をしておりました。ご理解下さりませ。漸く松があけましたので、早速カキコさせて戴きたく。

 相変わらず雪月花さまの文章には優しさの中に、しっかりした力のある舞台裏があるらしく、まるで藪椿の花のような芯の強い読みごたえがあるものですね。そしてこんな風に、文も絵もサラサラと描けたらどんなにいいでしょう。
 
 日々の生活を充分に楽しんでいらっしゃるお姿はとても読んでいて気持ちのいいものです。今年も良いお歳になられますでしょうが、改めて心からお祈りをさせて戴きます。

 梅岩寺の豊かな花びらのついた枝垂れ櫻の絵も、時期が来てご披露戴けたら、どんなにいいでしょうか。雪月花さまらしい枝垂れ櫻が観れるのでしょう。寒空の中、淡い春の気配を感じ入りつつ!

 そう言えば光孝天皇は主人の菩提寺・仁和寺を発願された方です。この御歌は主人も私も大好きな御歌で、情景が鮮やかに浮かんで参りますね。失礼を致しました。
                    軒下

松もとれて (雪月花)
2007-01-09 11:31:32
みなさま、こんにちは。
七日の朝におかゆをいただきましたら青草の香が体中に清々しくひろがって、「七草はむかしはお薬だったのではないかしら」という不思議な実感がありました。お雑煮の内容が地方によってちがうように、おかゆもそれぞれのご家庭の工夫や味付けがあり、興味深いですね。

 七草も過ぎ馴染みゆくこの年に (柳原良子)

昨日八日まで連休だったためお正月を一日得した気分でしたけれども、七草がゆをいただいたあと松飾りをとり、今日からふだんの暮らしにもどります。一日一日を、できるだけ丁寧に暮らしてゆきたいと思います。

> 道草さん、
お返事が遅くなり申し訳ございません。お正月の不摂生がたたったのでしょうか、おかゆをいただいた翌日に胃腸の具合がおかしくなって、昨日は半日寝込んでしまいました。
道草さんはなんと贅沢な若菜迎えをなさいましたね。若草からたくさんの気をいただいて、七日のうちにずいぶん若返りされたことでしょう! 「七くさなづな唐土の鳥が渡らぬ先に‥」の歌は今年になって知りまして、「福沸し」や「七種爪」とは初めてうかがいました。来年の七草の節句にはぜひ試してみます。「七くさなづな」は鳥追い歌のようにも聞こえますね。やはり今年の豊穣祈願をこめたものなのでしょうか。
わたしは、子どものころ自生していたはこべを手のひらでパンとたたいたり、なずなの葉をうすく剥いで耳もとでゆらしてペンペンと鳴らしたことはありますけれども、七草がゆをつくるために若菜摘みをした覚えはなく、母がつくってくれた数種の青菜入りのおかゆを食しました。母は七草にこだわらず、家にある野菜を使っていたようです。
不器用な消しゴムはんこを褒めていただいて有難うございます。彫刻刀がいまごろ役に立つなんて思ってもみませんでした。ひねくれ者なので、ふだんは流行ものには手を出さないのですけれど、こんなちまちましたものは好きで、若いころに集めました既製品の和柄のはんこもたくさんもっています。消しゴムはんこはブログのネタ切れのときに活躍するかも‥なんて、実はそんな下ごころもあったりして(笑
義母に分けてもらったお餅も残りすくなくなりました。十一日の鏡開きまで、まだまだお正月気分でいたいものです ^^

> toraianさん、
昨日は半日寝込んでしまいまして、お返事が遅くなりました。帯広は年明け寒波がもたらした雪につつまれていることでしょう。「雪と戯れる」とおっしゃる余裕はさすがです。
雅印を見ていただけてうれしいです、ほんとうに有難うございました。つくっていただいた雅印を今月中に当ブログで紹介する予定なのですけれども、ついそれまで待てずに使ってしまいました。お許しくださいませ ^^
消しゴムはんこの材料をもとめたお店には、さまざまな形をした雅印用の上等な消しゴムも置いてありました。店内に消しゴム版画のみごとな作品も展示されていましたから、いまや消しゴムはんこは主婦の趣味にとどまらず市民権を得つつあるようです。またひとつ楽しみが増えました ^^
雪かきでお腰などいためませんように。

> 庵の軒下さん、
寒中お見舞い申し上げます。
帰京されてからますますご活躍のことと拝察いたします。こちらこそ、年始に丁重なお言葉をいただきながらきちんとお返事を差し上げることもしませずたいへん失礼いたしました。櫻山計画ご関係者の方々とともににぎやかにすごされたごようすで、きっと櫻灯路さまも天花を連れてやって来られてご一緒になってよろこんでいられるだろうと想像しておりました。
なつかしい梅岩寺の花のことを‥ 有難うございます。事情がありまして二年前に転居し、同じ東京なのですけれどもいまはあの寺のあります町からずいぶん離れたところに住んでおります。わたしもあの桜花のことは気になりますし、姉妹桜といわれる金剛寺の古木の桜も忘れられません。コメントを拝見して、今年の春は青梅の老木の花のようすなど久しぶりにたずねてみようかしらと思いました。櫻灯路さまは、あのような東京のかくれ里の花のこともほんとうによくご存知でした。いまも(梅岩寺ゆかりの)弘法大師、あるいは今西行よろしく花をたずねて全国行脚をつづけていらっしゃるのでしょうね。
光孝天皇の御製が櫻灯路さまとつながっていたなんて、これもまた何かのご縁と思い、うれしいかぎりです。仁和寺の花が都の春を送るまで、これから一日ごとに花の季節に近づくのを感じることが冬の楽しみでもあります。とはいえ、寒さはこれから本番です。御身くれぐれも大切におすごしくださいますよう。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
やっと日常が・・・ (みい)
2007-01-09 15:27:01
こんにちは。
 こちらは、今日、よいお天気に恵まれました。7日まで来客ありで、忙しく(でも楽しい)しておりました。やっと普段の生活に戻ったところです^^
やさしいお味の七草粥をいただいて、胃腸もほっとしています^^お正月は食べ放題、飲み放題?で、体重計の乗るのが恐い(笑
消しゴムはんこ、いいですねえ。次回からの季節の和菓子柄、すごく楽しみです!
 雪月花さんの美しいブログ拝見させていただくのが、私の心の癒しの時間です。
今年もよろしくお願いします^^
七草 (m-tamago)
2007-01-09 21:32:41
雪月花さん、こんばんは。
消しゴムハンコ、見事ですね。私も数年前から消しゴムハンコを彫っていますが、まだまだです。これから毎月の和菓子のハンコが楽しみです。
絵も上手でいらっしゃるし、文章も優しく穏やかに、かつ内容も濃くて、本が出せそうですね。


七草の効用、お勉強になりました。昔の人の知恵は素晴らしいなぁ。
我が家は七草揃わず、何種か菜っ葉を入れて七草粥として頂いています。
七種鍋(ななくさなべ) (雪月花)
2007-01-10 17:27:01
昨夜は主人の帰宅が早かったので、お夕飯に「七種鍋(ななくさなべ)』をいたしました。これは七種の具をいれたサラダ鍋で、かぶ、にんじん、チンゲンサイ、ねぎ、しいたけ、豆腐、鶏つくねを昆布と鶏つくねでだしをとった汁で煮るものです。昆布と鶏のだし汁は上品なお味なので、つけ汁はポン酢やドレッシングにしてさっぱりといただきます ^^ お鍋のあとは、もちろんおじやにいたしました。
低カロリーで野菜たっぷりの身体に良いお鍋です。七種の具はみなさまのお好みでどうぞ。

> みいさん、
お返事が遅くなりました。お正月は接待でたいへんだったのですね、お疲れさまでした。にぎやかで楽しい年迎えをしたみいさんのご家庭には、いち早く福神さまもいらしたことでしょう。
わたしも体重計がコワくて乗れません‥(笑 しばらくお天気の良い日がつづくようなので、散歩をして脂肪を燃やさなくては!
今年は俳画と消しゴムはんこをがんばります ^^

> m-tanagoさん、
m-tamagoさんも消しゴムはんこをなさるのですね。もしかして、あのイノシシと牡丹をデザインしたすばらしい賀状は消しゴムはんこなのですか? あのような大作を彫れたらいいなぁ、毎年の賀状づくりが楽しくなりそうです。
本といえば、gooブログは過去ログを製本するサービスがないようで残念です。過去記事を自分のパソコンにダウンロードして保存しておかないと、サーバーの不具合などで消えてしまう可能性がありますよね。だから、ぜひ製本サービスを追加してほしいと思うのですけれども‥
夜咄の茶事のお話も楽しみにしています。
七草鍋 (m-tamago)
2007-01-12 12:44:54
七草鍋いいですね!やってみようっと。

他のブログは製本サービスなるものがあるんですね?知りませんでした。私も消えてしまうと悲しいので、プリントアウトして保存しています。

あの年賀状は黒い部分はゴム版(葉書サイズ)で彫って、一度葉書に刷って、乾いたところで、黄色い猪、赤い雲とボタンの部分だけ、周りの形だけ消しゴムハンコで作ってうえから押して色をつけました。
ゴムは板より彫りやすいのでオススメですが、消しゴムの方が小刀で簡単に作れる気がします。
これからも作品楽しみにしていまーす。