あるくみるきく_瀬戸内シーカヤック日記

瀬戸内を中心とした、『旅するシーカヤック』の記録

瀬戸内シーカヤック日記: 尺取り虫瀬戸内横断(4)_秋のシーズンインで再開、児島~牛窓

2014年09月07日 | 旅するシーカヤック
地元呉を出発し、尺取り虫方式で兵庫県の姫路までを目指す旅。
これまで3回の旅で、瀬戸大橋を越えて岡山県の児島までたどり着いていた。

その後、スウェーデン旅行があるなどしているうちに夏になり、海水浴のシーズンへ。
この時期は、暑い事に加えてキャンプ地となる浜が海水浴で使えなくなる事もあり、恒例の『夏のシーカヤック教室』を活動のメインにして、秋がくるのを待ち構えていたのである。

2014年9月5日(金) 今日は久し振りの有給休暇。 週末の天気予報もまずまずなので、瀬戸内横断旅を再開しようか。

クルーソー460とキャンプ道具、お気に入りのパドルである『アークティックウインド』と共に旅に出る。
久し振りの『尺取り虫旅』 やっぱ、ワクワクするなあ!

最寄りの駅までタクシーで移動し、そこからJRを乗り継いで児島へと向かう。
新幹線を使えば早いのだが、今日は移動だけの設定なので、ゆっくりと普通列車の旅を楽しむ事にした。

まずは呉線で三原まで。
そこからは山陽本線に乗り換えて岡山へ。

岡山からは、児島行きの普通列車に乗ってみた。

4時間ちょっとの列車旅。
呉線では海の景色を楽しみ、岡山までは本を開き、児島までの短い時間は普段見る事のない車窓の景色を堪能した。
鈍行列車の旅も良いものである。

***

戻ってきました、前回ゴールした児島へ。

今日は、明日の出艇にもちょうどよい宿を予約済み。

送迎のマイクロバスに荷物を積み込む。

部屋からは、瀬戸大橋も見える。 目の前は、前回ゴールした浜。

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早めのチェックインだったので、まだまだ時間がある。
重たいカヤック道具一式も宿に預けたので、児島の町を散策してみる事に。

ホテルの前から、循環バスに乗る。

よく見ると、バスの運転手さんのズボンがジーパンである。 これって制服?
町を走っているEVタクシーもジーンズ模様。

名前だけは聞いていたジーンズストリートへ。

狭いながらも、こじんまりとしてなかなか良い雰囲気の通りであった。


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本当は、町で一杯飲んで帰ろうと思っていたのだが、決めていた店に行ってみると、『今日は予約で一杯なもので。。。』
ということで、スーパーで晩ご飯とビールを買い込みホテルへと戻る。
帰りは、17時半過ぎの最終の循環バス。

このバスは、瀬戸大橋の眺めが良いルートを走るので、なかなかのお気に入り。

宿に戻り、お風呂で汗を流し、部屋に戻って買い込んで来た晩ご飯。

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2014年9月6日(土) 朝起きると、いつものように5時前。
天気予報をチェックし、温かいお茶を入れて飲み、しばしのんびり。
5時45分になると、フロントへ行き、昨日預けておいたカヤックを受け取る。
『浜へはどっから行けば良いですか?』 『はい。 一旦外に出ていただいて、観光船乗り場の方に行っていただければ』

浜へ降り、久し振りに引っ張りだすクルーソー460を組み立てる。

今日は朝から蒸し暑く、すぐに汗がダラダラ、ポタポタと流れ出す。

後はパッキングするだけにして、一旦完成。
部屋に戻ると、着替えを持って朝風呂へ! 『あー、気持ちええなあ!!!』
こういう時に、尺取り虫旅の途中で、宿に泊まっているのは良いものであるというのを実感する。

***

7時からの朝食はバイキング。
海を眺める事ができる席に座り、いつもよりしっかりと朝ご飯をいただく。
普段なら、ご飯は茶碗に軽く一杯なのだが、今日はこれから長い漕ぎ旅。 おかずと味噌汁に加え、タマゴ掛けご飯に納豆を加えたものを二杯いただいた。
久し振りのお変わりである。 『あー、お腹いっぱい。 ごちそうさまでした』

部屋に戻ると荷物をパッキングし、チェックアウトして浜へ。

キャンプ道具と行動食、晩ご飯&朝ご飯を積み込んで、8時前に出発した。


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今日は、午後2時過ぎまで下げ潮であり、つまりは追い潮で漕ぎ進む事ができる。

所々潮がきつい場所を漕ぎ抜けながら、東へと進んでいく。

今日は天気が穏やかなので、沿岸沿いではなく最短距離でショートカットしていく。
潮も良く、快調なパドリング。

ただ、とても蒸し暑く、漕いでいると汗が流れてくる。 『海水浴シーズンは終わったけれど、まだまだ夏なんだなあ』

ペットボトルのお茶は準備していたのだが、この蒸し暑さと発汗ではとても足りないという事で、途中の渋川海岸に立ち寄り、ドリンクを買い足す。

疲れたときにはコーラとビタミンC&炭酸系。


***


順調に漕ぎ進み、久し振りの景色を堪能。

玉野では、ちょっと上陸して休憩。

歩いてみると、競輪場が。

印刷してきた地図を開き、今日の予定を検討する。

今回の案は二つ。
一つは、一泊二日で宇野までのんびり漕いでゴール。
宇野であれば、JRの駅が近いので今回の撤収と次回のスタートが楽である。

二つ目の案は、二日で約50kmを漕いで牛窓でゴールするというもの。
牛窓の場合、JRの駅から遠いので不便ではあるが、姫路まで行く事を考えると、今回頑張っておけば次回以降の予定が楽になる。

***

今日は蒸し暑くはあるけれど、体調も良くまだまだ漕げる感じ。

せっかくだから、牛窓コースにしてみようか!

再び漕ぎだし、東へ。

このエリアは、きれいな小島が点在し、なかなか良い雰囲気。 今回一番のお気に入りエリアとなった。

途中の浜では、しばしカヤックを引き上げ、オーバーヒートした体を海に浸してクールダウン。

『あー、やっぱり海は気持ちええなあ』


***

今日のキャンプ予定地は宝伝海水浴場だったのだが、その手前から雲行きが怪しくなり、果ては遠くで雷が鳴りだす始末。

『こりゃいかん』

予定していた宝伝は、もう岬一つ越えた所にあるのだが、そんな事は言っていられない緊急事態。 安全第一である。


テントを張ると、流木を利用して小さなキッチンをしつらえる。

今日は、店もない浜でキャンプする予定だったので、ビールから食材まで、一式そろえて来たのが役に立った。

落ち着くと、まずは妻に無事メール。
その後、お湯を沸かしてまずはカップラーメン。 疲れた体に、温かいラーメンが染み渡る。 『うん、美味い』
クーラーから取り出した、冷えていないビールをゴクリ。 『うん、冷えてはいないがやっぱ漕いだ後はビールだなあ!』

その後、レトルトのカレーを温め、昨日買い込んでソフトクーラーで保存していたコロッケを食べる。
やっぱ、キャンプの時のカレーは最高だ!

***

そうこうしていると、雲行きがさらに怪しくなって来た。

『こりゃ、やべえなあ』
ぽつり、ポツリと雨が落ち始める。 テントの中に避難する。

外は雨模様。

布切れ一枚で、ギリギリ一人分の狭いスペースだが、こんな雨の日のテントは本当にありがたいものである。


***

尺取り虫旅で俺が愛用しているのは、ICIのゴアライト。
コンパクトでカヤック旅にぴったりな事に加え、フライシートがないので風が強い日でも設営や撤収が楽なのがお気に入りで、もう17-18年愛用しているテントである。
10年前の瀬戸内横断尺取り虫の旅も、このテントにお世話になった。

でもさすがに草臥れて来たのか、今日の激しい雨で、あちらこちらから雨粒が染みだしてくる。 そして時には天井からポタリ。
『うん、そろそろ買い替え時だな。 でも、よく頑張ってくれたよなあ。 ありがとう!』

***

2014年9月7日(日) テントのフロアが水浸しになりながらも、なんとか快適に眠る事ができた。
朝は、いつものように5時に目が覚める。

テントからはい出し、お湯を沸かしてまずは温かい味噌汁で体をあたためる。
朝食は、買い込んで来ていたパン。 海を眺めながら、パンをかじり、天気予報を確認した。

食事を終えると、濡れたテントやマットを片付け、カヤックにパッキングしていく。

『さあ、今日は牛窓まで約2時間のパドリングだ!』

7時前には漕ぎだした。


***

海は穏やかで、空気も昨日とは入れ替わった様子。

風も心地よく、かすかに秋の雰囲気。

朝方は曇り空だったが、次第に青空も覗いてきた。

牛窓の町が見え始める。

しばしパドリングを停め、水分を補給し、アンパンでエネルギーを補給。


***

約2時間ほどで、牛窓へ。

前島との間の狭い瀬戸を追い潮で抜け、

小さなスロープにカヤックを引き揚げる。

荷物を片付け、カヤックをパッキング。

折り畳んだクルーソー460をゴロゴロと引っ張りながら、牛窓の町を抜けていく。

どうやら今は、ひな飾りを公開しているらしい。

観光案内所の所まで行き、タクシーを呼ぶ。

邑久駅まで、タクシーで移動。 料金は3,000円ちょっとである。

なかなか良い雰囲気のローカル駅である。


岡山駅からは新幹線。

車内販売でエビスビールを買い、一人で乾杯!

あっと言う間に広島へ。


***

ようやく秋が来て、『旅するシーカヤック』の季節が戻って来た。
その第一弾として実行した今回の尺取り虫旅。 児島からスタートし、目的地であった牛窓まで無事にゴールする事ができた。

さて、次回は10月かな? 牛窓からでて、どこまで行こうか? 楽しみだ!
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