あるくみるきく_瀬戸内シーカヤック日記

瀬戸内を中心とした、『旅するシーカヤック』の記録

『芸予ブルー』_テーマカラー of 印象派_”瀬戸内シーカヤック日記”

瀬戸内シーカヤック日記: 鞆の浦へドライブ

2009年03月20日 | Weblog
2009年3月15日(日) 今日は春の鞆の浦へドライブに出掛ける事にした。
『どう、久し振りにドライブに行こうか。 どこか行きたい所はある?』 『うーん、鞆の浦かねえ』 『じゃあ、行ってみよう』
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眺めの良い海沿いの一般道を、東に向かって走る。
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10時頃に、鞆の浦に到着。 すでに多くの観光客が通りを歩いている。
 
海沿いでは、おいしそうな干物や、茹でたイイダコを売っている。
『おはようございます。 このタコ、なんぼくらいするんですか?』 『1000円から包んであげるよ』 『ここ、何時までやってます?』 『夕方までおるけえ、帰りに寄りんさい』 『はい、そうします』
 
鞆の浦は、雛祭り。 街の家々に、ひな人形が飾られ、観光客の目を楽しませている。
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今日は、いままであまり歩いた事のない裏通りを、ゆっくりと散策することにした。
 
『インスタント食品』の古い看板。 まだ、インスタント食品が目新しかった時代の名残だろう。 チキンラーメン、ボンカレーなどなど、ちょうど私が小学生の頃なのだろうなあ。
家々の玄関には、今では珍しい、節分の飾りである『鰯の頭』 ここ鞆の浦には、しっかりと昔ながらの風俗/文化が残っている。

これは昔の電話番号? 当時は二桁で充分だったのかなあ。
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大きな神社に参拝。 ここからは、仙酔島も見ることができる。
 
神社の敷地内にあった『能舞台』 説明を読むと、なんとこの能舞台は組み立て式で、移動可能だという。
それにしてもクルマがなかった時代、人馬でこれを運ぶのは大儀だったであろう。
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少し風は強いが、快晴で絶好の散策日和。 神社やお寺を巡り、裏通りを通って海沿いへ。
 
賑わっているこの通りでは、『村上水軍商会』の村上さんが、干物屋さんで仕事中。
挨拶を交わし、干物を試食して、おみやげに購入。 鞆の浦でのおススメのお風呂も教えていただいた。

昼食を予定していた『田淵屋』さんに行ってみると、今日は団体の予約でいっぱいとの事。 残念!
おみやげに、ここの名物の一つであるスモークチーズを購入し、再び通りに出て、お昼ご飯を食べるお店を探す。
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散策中に気になっていた、私好みの匂いがする食堂、『ともせん』さんへ。
 
妻は日替わり定食を、私は焼肉定食を注文。 『うん、こりゃあおいしいね』 『ここは、肉屋さんだからじゃないん』 『ああ、そうじゃねえ』
ごちそうさまでした。 これは、いいお店を見つけたなあ。
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食後は、村上さんおすすめの『鴎風亭』でお風呂に入る。
ちょうどお昼で、人も少ない。 目の前に仙酔島が見える絶景の露天風呂で、のんびりまったり。 『あー、気持ちええ』

温泉に入っている時、露天風呂から、仙酔島辺りを漕いでいるシーカヤックが一艇見えた。 今日は、海沿いを散策中にも一艇見たし、この辺りを漕ぐシーカヤッカーは増えているのだなあ。
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駐車場に戻る途中で、朝に立ち寄った海沿いの干物屋さんへ。
『おばちゃん、来ましたよ』 顔を覚えていた下さったようで、『え、また買いにきたん?』
『朝は寄っただけで、後から買いにくるゆうたじゃないですかー』と笑いながら言うと、おばちゃんも笑いながら、『そうじゃったかねえ』

『街を散策して、お昼ご飯を食べて、さっき鴎風亭で風呂に入ってきたんですよ』 『なんねえ、それなら、鴎風亭でご飯を食べて風呂にはいりゃあえかったのに』 『ほうなんですよ。 ホテルに行ったら、お昼ご飯を食べたら風呂は無料じゃゆうて聞いたんです。 知らんかったから、次ぎに来る時は、そうしよう思います』

『じゃあ、タコもらえますか?』 『なんぼしょうか?』 『千円ほど』 すると、ゆであがった味付きの小さなタコを包丁で切り、私たちに渡してくれた。 試食分である。 『いただきます』 うん、ウマい。 これはビールのつまみにピッタリだ。

タコを包んでくれている間、『あんたら、どっから来たん』 『はい、呉からです』
『ほうね、私の弟が、呉の学校へ行きよったんよ。 ○○へ』 『え! そうなんですか。 私も○○の出身なんですよ』
『うちのは2期生』 『そりゃあ、優秀じゃったんですねえ。 1期、2期頃の人らは、優秀な人が多かったゆうて聞いとりますよ』
『駅の裏のあそこら、知っとる?』 『ええ、もちろん』 『弟は、そこらに住んどったん。 昔、行ったことがあるねえ』 『そこら辺りは、もう昔とは大分変わっとりますよ』 『ほうじゃろうねえ』
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味付きの茹でイイダコ。 お土産屋さんで見ると、小さなパックで千円近くするのだが、ここでは『え、千円って言ったのに、二千円分と間違えられたかな?』と思うくらい、たっぷり入っている。
『また、鞆の浦に来たら寄りんさい』 『はい、また来ます』

久し振りに妻と訪ねた、あるくみるきく_春の鞆の浦。 良い一日であった!

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