ガタゴトぷすぷす~外道教育学研究日誌

川口幸宏の鶴猫荘日記第2版改題

あの人は半可通で学者だとか

2018年11月03日 | 研究余話
 セガンに関する情報収集を2003年以来行ってきた。そのほとんどがさる人からの「下命」に基づくものだったが、いくつかは、本当にそうかい?という疑問を持って自分の意志で調査をしてきた事柄がある。セガンが「サルペトリエール院で白痴教育をした」、「セガンは物書きなどの仕事で費用を工面し白痴の子どもたちを養育し、教育し、成果を上げた」などの、「セガンの白痴教育の本質に迫ることから始まり、「セガンの自画像、油彩画」「写真が張り付けてあるから自費出版だ」などの史資料の理解に及ぶなど、じつに、これで「セガンを研究してきて40年。ライフワークだ。」と虚勢を張って見せるお人を一言でいうとなんというべきか、と考えてきたが、そうそう「半可通」というとても素敵な言葉がある。そのお人には、「半可通学者ぶり」とビッグネームを付けよう。
 そしてあと一つ、人の褌で相撲を取る人であり、その褌に自己流の模様を描いて褌の値打ちさえ下げてしまうという、曰く言い難いキャラの持ち主。それでいて学会賞をもらい勲章まで受けているのだから、もうなんというか、あんぐりなお人、というしかないなあ。
 人の褌云々の話を少し詳しく。
 セガン1846年著書に次のような一節がある。
l'on ait faites dans ces derniers temps, comme aussi elle est écrite dès la première page du premier livre, du livre par excellence;
 セガンのこの著書の抄訳が出されている。その抄訳では、l'on ait faites dans ces derniers temps, の部分が抜け落ちている。で、以下の部分が「あの卓越した本の、人類の最初の本の最初のページに書かれているのと同じ」となっている。
 これを「半可通学者ぶり」先生は自身の著書に引用なさった。フランス語を読めないから引用したわけだが、全部ではない、「あの卓越した本の、人類の最初の本」に、よしゃあいいものを、(聖書ー筆者注)との文字を付け加えた。
 半可通学者先生の著書からしかセガンの情報を得ようとしない人たちは、「あの卓越した本の、人類の最初の本(聖書ー筆者注)」としてのみ、セガンを理解しないことになる。そうか、そうなのか…。フランス語を読めもしないのだから余計なことをしなければいいものを、と思う。
 原典の訳文の再点検をすると、訳文提供者も余計なことを付け加えている。「人類」というフランス語単語は原文にはないのだ。そうなると、意味がまるっきり違ってくる。さらに、先に印した原文すべてをキチンと訳出すると、「近年」という重要なキーワードの訳出がされていないことに気づく。
 もう、めちゃくちゃですね。「そのことは、近年刊行された最上の、代表的な書物の第1ページから書かれている」というのが、原文に相当近い日本語になるはずだ。

 セガン研究を一からやらないとだめだ、という理由がここにも存在する、ということ。
 
 
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