夕焼け金魚 

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嘘の町 金沢8(東山)

2012-07-27 | 日記
金沢市の名所に東山界隈があります。
優美で上品なまちなみの「ひがし茶屋街」と、藩政時代の道筋が残る「卯辰山山麓寺院群」を中心としたエリア。曲がりくねった小路を巡り歩くと、豊かな自然に包まれた静かなたたずまいを感じることができる。卯辰山は山全体が公園となっていて、山頂には日本海まで見渡せる展望台がある人気の散策スポットだそうです。
浅野川は泉鏡花が「女川」と称したようですが、藩政期には犀川の方が「女川」と言っていたようです。いずれも普段はおとなしいが雨になると荒れ狂うところを「女」と称しているようですが、現在だと性差別と言われるでしょうね。


ひがしやまには浅野川の対岸に主計町と呼ばれる茶屋街もあります。
主計町茶屋街から久保市乙剣宮に向かう石段の坂道を泉鏡花は「暗がり坂」と呼びました。この坂道の横に同じような石段の坂道がありますが、これを平成20年五木寛之氏が「あかり坂」と名付けました。


でも、文学的には暗がり坂の方がいいですね。


 遠くで三味線の音が聞こえてくる頃、暗がり坂を下ると、後ろから声をかけられる事があるそうです。
「もし、そこの方、手を引いて頂けませんか」
振り返ると坂道の途中で女の人が佇んでいた。目が不自由なのか僅かに漏れる光の中で動けなくなっているようだ。こんな夜更けに女一人でおかしいなとは思ったのですが、暗い中にも鼻筋の通った綺麗な人なので、ついスケベ心で暗がり坂を昇って女の人に近づこうとしたのです。ところが、足下を見て階段を昇って、女を見るとなぜか距離が縮まらない。とうとう坂の上まで昇ってしまったのに、女はなお暗い闇の中に浮かんで手招きしている。私はびっくりして今度は坂道を下ろうとしたら、今度は坂道の下にその女の人が手招きしていたのです。そのあとどうやって此処までたどり着いたか思い出せないのですが、不思議な事があるものです。
「夢じゃないかって」そりゃあ夢だと思いたいですよ、でもね、その日以来あっしの髪が真っ白になっちまったのですから。えっ、あっしの年ですかい。これでもまだ30と少しなんですよ。
この話、信じる信じないは貴方次第です。

この周辺には、金沢蓄音器館,泉鏡花記念館,安江金箔工芸館,徳田秋声記念館,寺島蔵人邸跡,金沢文芸館があります。


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