年末に全米公開予定の"Extremely Loud & Incredibly Close"の原作をようやく読み始めました。英語の原作本はずっと前に買ったのですが、なかなか読み始められず、そのうちに翻訳本が出たので、翻訳を読み始めました。でも、やはり、「ここは原文はどうなんだろう?」と思う箇所があちこちに。なので、翻訳を読みながら、気になるところを原文で読み直しながら、ノロノロと読み進めています。ノロノロ、というのは面白くないからではなく、逆にとても面白くて、どんどん読みたいのですが、時間が限られていてつらいところです。
前からの情報にあったとおり、物語は9歳のオスカーの視点で進んでいきますが、祖父母の関係も重要な部分です。サンディーが演じている母親の出番は少ないですが、104さんがおっしゃっていた泣ける部分はきっとここだろうと思う場面がありました。この場面をサンディーがどう演じるかだけでもこの映画を観たいと思ったくらい。楽しみだなあ。
読み終えてからだと忘れてしまったり、また書く時間がなかったりすると残念なので、小出しに(笑)、気になる言葉を追加していくつもりです。それが映画の中で使われているのかどうかの私の予測付きで。状況の補足は書かないので、ネタバレにはならないとは思いますが、それでも、この作品についてまっさらな状態で映画を観たい、という方は、読まないでくださいね。訳は翻訳本の訳ではなく、私の訳です。
Words of the Moments - August 29, 2011
"If I could have chosen, I would have chosen you!" (Oskar)
- もし僕に選べたなら、ママのほうがよかった! (オスカー)
楓の大予測: 映画に含まれている確率は99%!
Words of the Moments - August 30, 2011
"Mom?" "Yes?" "I have a question." "OK." "What are you squeezing in your purse?" She pulled out her hand and opened it, and it was empty. "Just squeezing," she said.
「ママ?」「何?」「質問があるんだ」「いいわよ」「バッグの中で何を握りしめてるの?」ママがバッグから手を出して開いてみせると、そこには何もなかった。「ただ握ってたの」とママは言った。
楓の大予測: 映画に含まれている確率は80%!
Words of the Moments - September 1, 2011
She didn't say anything, but I could hear her breathing. I put my hand on the doorknob, because I thought maybe her hand was on the doorknob on the other side.
ママは何も言わなかったけど、息遣いが聞こえた。僕はドアノブに手を載せた。もしかしたら、ママの手が反対側のドアノブを触ってるかもしれないと思ったから。
楓の大予測: 映画に含まれている確率は99%!
9月3日 - 読み終わりました! 近いうちにぜひ原書でちゃんと読み直したいです。翻訳本がどうということではなく、ジョナサン・サフラン・フォアの文章はやっぱり英語で読みたい。これはずっと一人称(オスカー/祖父/祖母)で書かれているので、説明が少なく、そこがジリジリする部分でもあり、奥深いと思える部分でもあり、また、視覚に訴える小説なので、そこも好みが分かれるところではないかと思います。私は好きですが、それでもイラつく部分はありました。
ママの出番は少ない。少ない分、小説にある部分はおそらくほぼ全部映画で描かれるだろうと思うので、とても楽しみです。ただ、とても抑えた演技になるはず。ヴァイオラ・デイビスがどの役なのか・・・やっぱり鍵穴を探しに行った先の重要な一人かな。
祖父母のストーリーと、オスカーのストーリーをどうまとめるのか……興味深いところです。上映時間は確実に2時間以上でしょうね。
Words of the Moments - September 3, 2011
"You don't have to make it up so I won't worry." (Oskar)
「僕が心配しないように作り話をしなくていいからね」(オスカー)
楓の大予測: 映画に含まれている確率は99%!
Words of the Moments - September 4, 2011
It's the tragedy of loving, you can't love anything more than something you miss. (in the letter by Thomas Schell)
-それが愛することの悲劇だ。人は、失って恋しく思うものしか愛せない。(トーマス・シェルの手紙より)
楓の大予測: 映画に含まれている確率は50%!
Words of the Moments - September 10, 2011
"But he knew you knew." (Oskar)
"He did." (Mom)
「でもママが知ってるってパパは知ってたんだね」(オスカー)
「そうよ」(ママ)
楓の大予測: 映画に含まれている確率は99%!
-すみません、"ありえないほど”当たり前な確率で・・・。
Words of the Moments - October 2, 2011
Every time I left our apartment to go searching for the lock, I became a little lighter, because I was getting closer to Dad. But I also became a little heavier, because I was getting farther from Mom.
うちを出て鍵穴を探しに行くたび、僕はちょっと気持ちが軽くなった。それは、パパに近づいてたから。でも、ちょっと重くもなった。ママから遠ざかってたから。
楓の大予測: 映画に含まれている確率は60%!
Words of the Moments - October 20, 2011
It's a shame that we have to live, but it's a tragedy that we get to live only one life, because if I'd had two lives, I would have spent one of them with her.
人が生きなければならないのは残念なことだが、一度きりしか生きられないのは悲劇だ。もし私にふたつの人生があるならば、そのひとつは彼女と過ごしただろうに。(トーマス・シェルの手紙より)
楓の大予測: 映画に含まれている確率は20%!
ご存知のように、この原作には2つのストーリーがあります。オスカーのストーリーと、彼の祖父母のストーリー。祖父母それぞれの側から書かれていることを考えると、3つのストーリーとも言えます。オスカー自身のストーリーと、ほかの2つはつながっているのですが、それは間接的なもので、直接ではないため、すべてを1本の映画にするのはほぼ不可能。TVのミニシリーズだといいんじゃないかという気もしますね。とにかく、この映画ではおそらく祖父母のストーリーは必ず含まれているでしょうけど、かなり要約された形じゃないかと思います。映画でどう描かれているのかがとても興味深いところです。
Words of the Moments - October 30, 2011
You cannot protect yourself from sadness without protecting yourself from happiness.
幸せから自分を守らずに、悲しみから自分を守ることはできない。(祖母の手紙より)
楓の大予測: 映画に含まれている確率は5%!
映画では祖母の出番はかなり少ないのではないかと思います。予告編にも名前が出ていませんでしたしね。名前が出ているジェイムズ・ガンドルフィーニでさえ、全部カットされているという話もありますし。祖父母のストーリーは、両方の話を知って初めて理解に近づける(私はまだ理解しきれない……)ので、祖母側のストーリーをどう盛り込むのか、これも興味があります。
楓さんすごいなーデュアルリーディングですかw(・o・)w
翻訳ってきっとありえないほど難しいですよねぇ。
日本語にない表現もものすごく多いでしょうし。。
ママのシーンでひとつ目に印象的なのがあのシーンですよね。
リアルな反応だと思います。
そして私の予想も99%です(笑)
号泣したのはまた別のシーンにも。。。
104さんの予想と一致してよかった。
そうか、また別のシーンもあるんですね。
早く先に進みたい。
何だか好き嫌いが分かれそうな本ですよね。
私もヴィジュアル・ライティングは効果的だって思いましたけど・・・・。
翻訳でもあの文章でしょう?
原作だとどんな表現なんだろう・・・と考えるだけで頭がこんがらがりそうです(笑)
さて。
ママのシーン。
まさに「僕が心配しないように作り話をしなくていいからね」のあたりの場面です。
オスカーとママとの関係がシンプルになるシーン。
このシーンこそがオスカーがやっとパパの死から開放された瞬間だなぁなんて思うんです。
読み返すとママにというよりもオスカーに対して涙が出てしまったんですけどね。
「オスカー!・・・・お前」って。
それでもサンディのシーンはささやかなものであるべきだって思います。
もちろんパパのシーンも。
オスカーの小憎たらしさと痛み、それに祖父母の「愛」が上手く描かれる映画だといいなぁと切に願います。
ミスターブラックの可愛さもね
私はどちらかというと、勢いで展開する書き方を感じられる作風が好きなので、このフォアの文体は、写真の挿入など視覚に訴える部分が多い、つまり、計算が感じられる文体のため、好きではないはずなのですが、その計算臭さを超えるものがある気がします。
祖父母の愛、難しいなあ。
本来なら、この作品はインディ映画向きな気がします。それがスティーブン・ダルドリー+エリック・ロス+オスカー俳優2人・・・のメジャー映画になったことで、それがどうなるか。
原作のファンの人たちの懸念は、オスカー受賞直後のサンディー起用により、彼女の役が原作よりふくらまされてしまうことのようです。
そうなってないことを祈りたいですね。
オスカーの下りよりももっと個人的だし、人によっては心情的に理解しにくいストーリーですよね。
私はおばあちゃんの手紙にぐっときました。
シドーの演技が絶賛されているようですが、おばあちゃんの演技も同じくらい期待したいです。
まぁでも尺的に省かれるんでしょうね。。
祖父母のストーリーはちょっと難しい点はありますね。
私は翻訳本でよく分からなかった点が、原文では少しわかるんじゃないかと思いながら、読み進めてます(まだ読んでるんです・・・なかなか時間がなくて)