この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

監督の力量の差を感じた『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』

2021-10-02 18:22:06 | 新作映画
 ヴェラ・ファーミガ主演、マイケル・チャベス監督、『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』、10/1、ユナイテッド・シネマキャナルシティ13にて鑑賞。2021年45本目。

 お薦めのホラー映画は?と聞かれたら、迷わず「『死霊館』(および『死霊館 エンフィールド事件』)」と答えます。
 ただ怖いというだけでなく、最後は家族愛(夫婦愛)で締めますからね。
 自分がホラー映画に求めるものがすべてある、といっても過言ではありません。
 ただし、本家がお薦めだからといって、スピンオフも同様にお薦めかというとそうでもなくて、中には「『死霊館』のスピンオフ作品を見るのはもうやめようと思うほどどうしようもない作品もあったりします。
 なので『死霊館』の第三作が作られると聞いた時も期待が半分、不安が半分といったところでした。
 なぜかというと『死霊館』と『死霊館 エンフィールド事件』では監督だったジェームズ・ワンが製作に回り、代わりにマイケル・チャベスという人が監督を務めると聞いたからです。
 実際観てみたら、残念ながら、不安の方が的中してしまったようです。

 『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』、そんなに悪い出来だとは思いません。
 ただ、前作、前々作と比べるとあらゆる面で劣るなと思いました。
 ストーリーもそうなのですが、一番感じたのは間の取り方かな。
 悪霊の出るタイミングが前作では絶妙だったのが、本作ではワンテンポ早いか、逆に遅いように感じられましたね。

 ストーリーでも劣る、と書きましたが、本作で主人公たちが戦うのがこれまでの悪霊から悪霊を召喚する人間(魔女)に代わっているんですよね。
 これまでと趣向を変えようとしているのはわかりますが、スケールダウンは否めません。
 それに魔女の目的が最後までわからないんですよ。
 作中「悪魔崇拝者には目的がない」といったセリフがあったりしますが、あれこれ手間暇かけて悪魔を召喚して、それで目的がないというのはないと思います。
 相手を呪うだけの理由があったとか、悪魔崇拝者をもっと増やしたいとか、そういった具体的な目的がないと、ただの好奇心か何かで悪魔を召喚しているように思えて、ちょっと説得力がなかったですね。

 前作、前々作の監督だったジェームズ・ワンが製作に回ったと書きました。
 自分はてっきり『アクアマン』の続編を制作するのに忙しくて『死霊館』シリーズの監督を降りたのかと思ったら、ジェームズ・ワン、今年の11月に公開される『マリグナント 凶暴な悪夢』というホラー映画の監督をしているじゃないですか。
 『死霊館』の監督を降りる必要はないじゃん!と思ったのは自分だけですかね。
 まぁ観に行きますけどね、『マリグナント』も。

 お気に入り度★★★☆、お薦め度★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
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