この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

常識人は観てはいけないと思った『バビロン』。

2023-02-12 21:31:33 | 新作映画
 デイミアン・チャゼル監督、ディエゴ・カルバ主演、『バビロン』、イオンシネマ筑紫野にて鑑賞(ACチケットBC1④にて鑑賞料金1000円)。2023年8本目。

 結局『バビロン』は『呪呪呪/死者をあやつるもの』を観たTジョイ久留米ではなく、イオンシネマ筑紫野で観ました。
 Tジョイ久留米で観た方が楽は楽だったのですが、900円の差はやっぱり大きいので。
 でもその分きつかったですけどね。

 スゲェもの観たな!というのが正直な感想です。
 でも同時にこれは常識人は観てはいけない映画だとも思いました。
 何しろ冒頭から象の脱糞シーンで始まりますからね。
 それもボトボトではなく、ドバドバですから。
 しかもそれは序の口で、おっぱいはこれでもか!とばかりに出てくるし、(今度は人間の)放尿シーンはあるし、さらには特大のゲロ吐きシーンまであります。
 もう低俗と下劣の極みのような映画でした。
 しかしそれをもって監督のデイミアン・チャゼルを低俗だ、下劣だと責めることは出来ないでしょうね。
 この作品で描かれた1920年代のハリウッドがすべて彼の空想の産物だというならともかく、当時のハリウッドでは実際毎晩のように乱痴気騒ぎが繰り広げられていたのでしょう。
 だとしたら、(多少フィクションの部分があったとしても)よくぞ再現したな!と褒め称えられるべきではないでしょうか。

 まぁツッコミどころや不満がないわけでもないですね。
 一番それはどうかと思ったのがラストで主人公が殺し屋から見逃されるところ。
 いやいや、理由もなく見逃すなんておかしいでしょ。
 自分だったら、殺し屋と主人公が顔見知りだったっていうふうにするかな。
 街で困っている男がいて、それを主人公が助ける。
 男は主人公に「助かったよ。あんたはいい奴だな。いつか借りを返せたらいいが」と言い、主人公が「大袈裟だな、当たり前のことをしたまでだ」と言って二人は別れる。
 そして再会したのがあのシーンだったら、殺し屋が見逃すのもわかるんだけれど。

 あと、主人公が最後に劇場で観る映画が『雨に歌えば』というのも納得いかないなぁ。
 あそこで上映されるのはブラッド・ピット扮するベテラン俳優が出演した映画じゃないと。
 ベテラン俳優がクソ映画だと思って出演した映画が実は人々から長く愛される名作映画だった、というオチだったら、自分はマジで泣けたんだけどな。

 そんな感じで不満がないわけではないですが、全体的にはスゲェものを観た!というのが正直な感想です。
 コメディとしてもめっちゃ笑えました。
 しかし繰り返しますが、常識人たる自覚のある方は絶対に観に行ってはいけません。
 観に行ったら象の脱糞の洗礼を受けますからね。笑。
 くれぐれもご注意を。

 お気に入り度★★★★、お薦め度☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。

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