この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

完璧な裸身の条件とは?映画『トランス』。

2013-10-18 23:19:46 | 新作映画
 ジェームズ・マカヴォイ主演、ダニー・ボイル監督、『トランス』、10/18、Tジョイ久留米にて鑑賞。2013年47本目。


 ダニー・ボイル監督の最新作『トランス』をTジョイ久留米でのレイトショーで観てきました。
 本当は先週『クロニクル』をTOHOシネマズ天神で観た際、続けて観ようと思ったんですけどね。その方が安く鑑賞できるし(毎月十四日はTOHOシネマズディってことで鑑賞料金が¥1000)、ポイントも貯まるので。
 でも映画のハシゴをするには体力的・体調的にきつくてレイトショーで観たというわけです(レイトショーでの鑑賞料金は¥1200。ついでに言っておくとTジョイにはポイント制度はない。)。

 《STORY》完璧な強奪計画のはずだった。鑑定人サイモンの手引きの元、ゴヤの名画《魔女たちの飛翔》は悪漢フランクの手にもたらされるはずだった。だが、土壇場でのサイモンの裏切りにより名画は紛失し、サイモン自身も事故によりその経緯に関する記憶を失ってしまう。フランクはサイモンの記憶を取り戻すべく、催眠療法士エリザベスを仲間に入れるのだが…。
 名画はどこに消えたのか?サイモンはなぜ裏切ったのか?そして事件の裏に隠された真相とは?
 
 自分好みの映画でした。
 物語の最後の最後に明かされる真相はそれなりに意外なものでしたしね。
 ただ、完璧な映画というわけではなかったかな。
 真相は確かに意外なものではあったけど、よくよく考えると「ん?」と首をひねりたくなるところもあったりして、、、まぁそれも許容範囲ではありましたけどね。

 こういった真相が意外な映画の取り扱いには気を使います。
 そもそも真相が意外な映画が、真相が意外であることを明かしていいのだろうかって考えてしまいます。
 個人的にはこういったネタバレはまったく気にしません。
 年間に公開される映画が十本かそこらなら、映画に関する情報を完全にシャットアウトし、その上で全作観に行けばいい話ですが、そうじゃないですからね。
 どの映画を観に行くか、そして観に行かないか、取捨選択しなければならず、そのためには当然情報が必要であり、一々その情報がネタバレしているのかどうかなんて気にしてられませんから。

 加えて、真の傑作はネタバレを恐れない、と自分は考えます。
 傑作の定義は何でしょうか?人それぞれ違うでしょうが、自分は二度(以上)の鑑賞が可能な作品を傑作というのだと思います。
 どんなに面白い映画であっても、二度目は観なくていい、というのであれば、傑作とは言わない。

 そして究極のネタバレとは、言うまでもない、その作品を鑑賞することだと思います。出だし、展開、結末、すべてを知ってるのですから、これ以上のネタバレはないですよね。
 すべてのネタを知っていて、なお鑑賞が可能な映画、これすなわち傑作なのではないでしょうか。
 なので自分は大まかなストーリー、結末、そういったものを知った上で映画を観に行くことも稀ではないです。
 『クロニクル』などはそうでした。あの作品は日本で公開されるまでが尋常じゃなく長かったので、それに比例して情報も半端なく入ってきました。
 そういった情報が鑑賞を邪魔することなどはありませんでしたよ。
 『クロニクル』が真の傑作である由縁です。

 今述べたことがネタバレに関する自分の考えですが、この考えを他人に強制するつもりはないので、ついいろいろ考えちゃうんですよね。
 『トランス』に関して言えば、真相が意外であることだけを明かしましょうかね。

 この作品で一つ「へぇ」と感心することがあって、それは“完璧な裸身の条件”についてです。
 その条件というのが「オッパイの形がよい」とか「腰がくびれている」とかいうことじゃないんですよね。
 ある登場人物から、そのことが語られて、そして西洋絵画においてその条件を充たさない絵画を最初に描いたのがゴヤだと知って、自分は「へぇ」と感心したのですが、個人的にはその条件は充たさない方がいいかな。
 その“完璧な裸身の条件”がどういったことなのか、気になるという方は本作を観に行ってください。完璧な裸身を拝めます。笑。


 お気に入り度は★★★★、お薦め度は★★★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
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