この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

何もかもが古臭かった『ナイトメア・アリー』。

2022-03-27 22:23:42 | 新作映画
 ギレルモ・デル・トロ監督、ブラッドリー・クーパー主演、『ナイトメア・アリー』、ユナイテッド・シネマトリアス久山にて鑑賞(クラブスパイス会員限定、鑑賞料金1100円)。2022年11本目。

 『ナイトメア・アリー』、直前まではイオンシネマ福岡で観るつもりでした。
 なぜかというとイオンシネマ福岡で観るのが一番安いと思っていたからです。
 でも直前になってユナイテッド・シネマトリアス久山で、オープン9周年記念キャンペーンで25、26、27日の鑑賞料金が1100円であることを知り、急遽劇場を変更することにしました。
 クラブスパイスの鑑賞ポイントも溜めないといけないので、キャンペーンに気づけてよかったです。

 さて、本作は過去に傷を持つ男が見世物小屋で読心術を知り、それを利用して社交界で成り上がっていこうとするが、一人の精神科医の女性と出会ったことで歯車が狂っていく、というお話です。

 何ていうか、よく今どきこんなお話を映画にしようと思ったな、と感心するぐらい何もかもが古臭かったです。
 何しろ物語の前半は見世物小屋でお話は進みますからね。
 見世物小屋といって若い人はわかるのかなぁ、と言ってる自分も放生会でそれっぽいところには行ったことがあるってだけなんですけどね。
 ただ、見世物小屋に関する知識がほとんどない自分にも、本作で描かれた見世物小屋の胡散臭さにはリアリティを感じられませんでした。
 だって、薄汚れたシャツを着た浮浪者風の男が鶏の首を噛み千切ったからといって、「うわぁ、野人だぁ」と当時の人が驚いていたとは思えないんですよね。
 それにその野人の調達の仕方ですよ。
 どうやって無野人を調達するかというと、そこら辺の浮浪者に薬を混ぜた酒を飲ませ、野人に仕立てるのですが、それはいくら当時の見世物小屋がアンダーグラウンドであってもあり得ないだろうと思いました。
 それを「あった」ということにしましょう。
 だとしたら、見世物小屋の団員たちは、そういった非道が見世物小屋で行われていたということを知っていたってことになります。
 にもかかわらず、団員であったモリ―は「心霊ショーなんて人を騙すようなことはしたくない」みたいな台詞を口にするんですよ。
 どの面下げてそんな善人めいたセリフを口に出来るんだよ、と言いたくなりました。

 ケイト・ブランシェット扮するリッター博士も最後まで何をしたいかわからない人物で、理解出来なかったですね。
 もしかしたら本作には深いテーマやメッセージがあるのかもしれませんが、そういったものがあったとしても、敢えてそれを探ろうというような気には自分はなれません。

 お気に入り度★★☆、お薦め度★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
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