この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

【町山智浩氏が語る20世紀名作映画講座】に参加してきました。

2018-09-25 22:33:04 | 旧作映画
 9月23日はシアターシエマで開催された【町山智浩氏が語る20世紀名作映画講座】に参加してきました。
 
 突然ですが、「町山智浩」という映画評論家をご存知ですか?
 以前であれば、知る人ぞ知る映画評論家だったのですが、最近は米国のアカデミー賞関連の番組でよく見かけるので知っている人も多いかもしれません。

 映画評論家なので映画評論も書いていますが(『映画の見方がわかる本』は映画ファンであれば必読!)、それ以上に現代アメリカの現状や文化についての著作が多いです。
 自分も5、6冊は持っているかな。

 とはいえ、実物の「町山智浩」に会ったことはなく、この先も会えるとは思ってもみませんでした。
 シアターシエマのサイトで講座の告知があるまでは。
 当然ソッコーで申し込みましたよ。

 講座は【午前10時の映画祭9】の特別企画として開かれました。
 「午前10時の映画祭」というのは過去の名作を映画館でデジタル上映するという映画イベントのことで、、、まぁわかりやすく言えばリバイバル上映ですね。笑。

 上映される作品はハル・アシュビー監督、ピーター・セラーズ主演の『チャンス』
 この映画は未見、、、どころか、古い映画のことは疎いので、その存在すら知りませんでした。
 逆に未見の映画を鑑賞出来て、さらに町山さんの映画解説が聞けるならこんなお得なことはない、そう思いました。

 シエマを訪れるのはいつぐらいぶりか、、、やはり午前10時の映画祭で『ショーシャンクの空に』を観て以来かな、好きな映画館ではあるんですよ。
 ただ、新作を追っかけるのに精いっぱいで、なかなかシエマで観賞する暇がないのです。
 
 12:40、上映開始。
 『チャンス』はろくに読み書きすら出来ない、庭師のチャンスが主人の死により屋敷を放逐され、ふとしたことで政財界の大物と知り合い、やがて大統領候補に担ぎ出されてしまうというシニカルコメディです。
 ここだけの話、観ていて本当に困りました。
 なぜかというと映画がまっっっっったく面白くなかったのです。退屈そのものでした。
 リバイバル上映で過去の名作を観に行ってまったく面白くなかったという経験はこれが初めてではありません。

 『大脱走』、自分にはつまらなかったですね。
 「大脱走」というタイトルから、自分はてっきり奇想天外で胸のすく脱走計画が成功するお話なのかと思いきや、まさか脱走が失敗するお話だとは!
 予想を裏切られましたが期待も裏切られました。

 映画史に残る傑作と言われる『牯嶺街少年殺人事件』も何が面白いのかまったくわかりませんでした。
 なぜこの作品がこれほど高く評価されるのかもまったくわかりません。

 そういうわけで映画『チャンス』が面白くなくても特に意外ということはありませんでした。
 問題はこの後町山さんが『チャンス』の解説をするわけで、自分が面白くないと思った映画の解説を聞いて意味があるんだろうかと思いました。

 『チャンス』が面白くなかったという自分の感想は今でも変わりません。
 しかし、面白くないと思った『チャンス』の、町山さんによる解説はとても面白かったです。
 町山さんは映画を監督したハル・アシュビーや主演したピーター・セラーズ、それに原作者のジャージ・コジンスキーについて触れ、様々な視点、角度から映画『チャンス』を分析し、語り、解説し、聴く者に「あのシーンにはそういう意味があったのか!」と蒙を啓かせてくれました。


   

 また機会があれば町山さんの映画解説を生で聴いてみたいものです。
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