この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

『私の頭が正常であったなら』、読了。

2018-03-06 23:04:10 | 読書
 山白朝子著、『私の頭が正常であったなら』、読了。

 正直なことを言えば収録されている8篇はどれもパッとしなかった。

 一番インパクトがあったのは『首なし鶏、夜をゆく』かな。
 でもこれは作品にインパクトがあったというより、作品に登場する首なし鶏にモデルがいた、ということの方がはるかにインパクトがあった。

 『酩酊SF』、『布団の中の小宇宙』、どちらもいまいち。書き下ろしの『おやすみなさい子どもたち』ははっきりつまらないと思った。天使の設定があまりにありきたりすぎる。

 途中まで読んでいてぞわぞわした『子どもを沈める』も予定調和なオチでガッカリした。

 表題作の『私の頭が正常であったなら』も、う~~~ん、、、というオチだった。

 昔読んだ乙一の短編は、その設定によくこんなお話を思いついたな!と感心し、その結末に後頭部をハンマーで殴られたかのような衝撃を受けたものだけど、今の山白朝子の作品を読んでも感心したり、衝撃を受けたりすることはないだろうな、と思う。

 やたら酷評になったけど、この作品集に掲載されている何編かは『世にも奇妙な物語』あたりで映像化されるだろうなとは思います。特に『トランシーバー』はそんな気がする。

 やっぱり自分の中で期待のハードルが高すぎるのだろう。
 乙一ならそのハードルを楽々越えてくれそうな気がするのだけれど、、、それも難しいかな。
コメント
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