この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

ホテル・ルワンダ。

2006-02-26 23:28:05 | 新作映画
『ホテル・ルワンダ』を観てきました!(今度こそ本当。)
前日観損ねたのがどうにも口惜しかったので、意地で観てきました。

さて、ここだけの話ですが、このブログでは『ホテル・ルワンダ』のことをかなり早い時期に取り上げました。
町山智浩氏の日記でこの作品のことを知り、それ以来公開されるかどうか動向を見守ってきて、公開見送り!の報を耳にしてさほど間を置くことなくそのことを記事にしましたから。
何だよ、自慢話かよ、そう思われる方もいるかもしれませんが、これには続きがあります。
『ホテル・ルワンダ』公開見送り決定後、ネットでは上映を熱望される方々による署名活動が行われました。
実は、自分は公開見送りのことを記事にしておきながら、この署名活動には参加しなかったのです。
なぜか。
ネットで署名活動なんてやったって意味なんてない、公開されるわけない、そんなふうに考えていたからです。
いうまでもなく、この考えは誤りでした。
ネットの署名活動によって一本の映画が公開に到るというのは、ネットの新たな可能性を示唆してくれたような気がします。
今後同様の署名活動が行われる場合は出来るだけ積極的に参加していこう、そう思っています。

『ホテル・ルワンダ』を観て、自分が思い起こさずにいられなかったのは過激な韓国バッシング、いわゆる嫌韓流です。
はあ?一体どうして?何の関連があるっていうの?と首をひねる方もいるかもしれませんが、自分は通じるものがあると思うのです。
嫌韓流のサイトでは竹島問題や歴史問題とともに韓国人による日本のアニメや漫画、ドラマなどのパクリが紹介されています。
そういった記事のコメントに目を通すと、「日本のアニメがパクられているなんて全然知りませんでした。韓国人ってとんでもない連中ですね!」みたいなことが書いてあったりする。
そういったコメントを読むと背中にゾクリと寒気が走ります。
確かに平気でパクリをする韓国人がいるというのは事実だと思います。実際にいるんだから、誰に否定しようもない。
しかしいわせてもらうとパクリは何も韓国人の専売特許というわけではありません。日本人だってする人は平気でする。
例えば映画にもなったあのミリオンセラー、元々のタイトルは『恋するソクラテス』だったりします。(どの小説のことか、わかりますか?)
他にもテレビ雑誌の新ドラマの紹介欄を見て、このドラマの粗筋、どこかで聞いたことがあるなぁと思ったことは誰にでも一度や二度はあるのではないですか?
ともかく、節操もなく他人の商品やアイディアを平然と真似ることに関しては韓国人も日本人も大差はない。
にもかかわらず、韓国人“だけ”がパクリをする、といったイメージを与えかねない嫌韓流は、正直怖いです。
A.平気でパクリをする韓国人がいる。
B.韓国人は平気でパクリをする(人種である)。
先ほども述べたとおりAは事実です。誰に否定しようもない事実。
一方Aと似通った文章であるBは、決して事実ではない。AとBは天と地ほど意味に違いがあるのです。
しかしいつの間にかAとBをごっちゃにしてしまう人たちがいます。そしてそれをあっさりと事実として受け入れてしまう人たちがいる。
それが怖い。

『ホテル・ルワンダ』でフツ族をツチ族虐殺に駆り立てるのはラジオです。そう、たかがラジオ。
聞き取れるかどうかの音量でラジオから流される不気味な音楽。繰り返されるアジテーション。
ツチ族はゴキブリである!今こそフツ族の真の力を示せ!ツチ族は皆ころしにせよ!
たかだかラジオが百万人もの人間を殺せたというのであれば、インターネットが本気になればどれくらいの人間を殺せるのでしょうね。

『ホテル・ルワンダ』は、インターネットの新たな可能性を自分に示唆してくれました。
けれどそれと同時に潜在する恐怖も教えてくれました。
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