この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

列車に乗った男。

2006-02-18 23:18:15 | 新作映画
パトリス・ルコント監督、『列車に乗った男』、DVDにて鑑賞。

まさにフランス映画そのもの。

告白しますが、実は今までフランス映画を見て面白いと思ったことがありません。
といってもそれほど多くのフランス映画を見たというわけでもないので、自分にも合うフランス映画もあるのだろう、そう思っていました。
結論からいうと『列車に乗った男』は自分がそれまでイメージしていたフランス映画そのものでした。
つまり、格調高く、叙情的で、そしてわかりづらい。
いってみればハリウッド映画の真反対。
どちらがよい、悪いというのはないと思いますが、人によって向き不向きはあると思います。
自分には残念ながらいささか受け入れがたいものがありました。
例えばこの映画は、意表を突いた結末を迎えるんですけど、それがまた、実にわかりにくい。
同じ意表を突く結末でも『SAW』などと比べると大違いです。(比べるな!といいたい人も多いと思いますが。)
あれは、クライマックスで、えぇ!?と驚かせて即、やられた!!って感じですけど、こちらは、えぇ!?と驚いたあと、どういう意味?と問い掛けたくなるんです。
ただ、このわかりづらさが作品に深みと余韻をもたらしているのも事実なので、一概に短所であるとはいえないと思います。
これまでに既にフランス映画に対して免疫が出来ているという方、叙情的な映画も決して嫌いではないという方には、『列車に乗った男』、非常に高い評価を得られる作品になっているのではないでしょうか。
コメント (4)
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