この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

草の乱。

2006-02-04 23:24:31 | 新作映画
神山 征二郎監督、『草の乱』、パピヨン24にて(無料)鑑賞。

1884年(明治十七年)に起きた、農民達を中心にした武装蜂起、世に言う『秩父事件』を題材とした作品です。
世に言う、などと紹介してもほとんどの方はご存じないと思います。(かくいう自分も初耳でした。汗。)
当時の日本政府は富国強兵、軍備拡張を推し進め、デフレ政策を行っていました。
その結果、生糸価格は暴落、養蚕農家に破産するものが続出しました。
そのような窮状を見兼ねた生糸商家を営む井上伝蔵らが中心となって役所へ高利の取締りを求めますが聞き入れられず、高利貸しが裁判官に賄賂を贈っていることを聞くに及び、請願運動はやがて武装蜂起の道へと進みます。

『秩父事件』も恥ずかしながら初耳だったのですが、それはこの『草の乱』についても同様でした。
なのでてっきりインディペンデント系の映画かと思いきやそんなことはなく、出演者は主役の井上伝蔵を演じる緒形直人を始め、藤谷美紀、杉本哲太、田中実、益岡徹、田中好子、林隆三とかなり錚錚たる面子といっていいでしょう、各自がそれぞれ熱演でした。
またエキストラの人数がのべ八千人を超えるそうで、行軍シーンなどは『ラスト・サムライ』のそれを凌ぐ迫力だったといっても過言ではないと思います。

正直見て面白い!というような作品ではありません。
またこの映画で描かれているのが『秩父事件』のすべて、というわけでもないと思います。
けれど歴史の暗部にスポットライトを当て、「平和とは?」、「自由とは?」、そういったものを問い掛けるための切っ掛けとしては見るべき価値がある作品だと思います。
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