旋律はいつもドリン系

高校時代のマンドリンクラブの話です。
若干、ほんとのことをベースのフィクションです。

(10)クラブに入るのじゃ、でもちょっとその前に。

2008年06月02日 01時06分54秒 | 1章-はじまりは、こんなもん
目次 〈1章-はじまりは、こんなもん〉の最初から
〈2章-D線の切れる音〉の最初から
----------------------------------------------

放課後、さっそくマンドリンクラブに入部するために
部室に行くことにしたんじゃが、
その前に、朝から起きたことをネンに報告せねばならん。

ネンめ、聞いたらびっくりしてチビリよるかもしれん。

ワシら1年5組『階段遠回り組』と勇気ある顔を赤らめる『ライオン』は
すっかり仲良くなってしまった。

昼めしは学食で食った。
ワシが弁当で、マーくん(マーくん使いまくり)は
学食の「きつねうどん」160円。
そしたらなんと、マーくんがワシに
食後のコーヒー50円(紙コップの自販機ネ)を奢ってくれた。

もっとも、2時限めの休憩(ちょっと休憩時間が長い)で、
2人でコーヒーを飲みに行って、
そん時にワシが奢った分のお返しなのじゃが。

たかられたわけでなく、流れで奢ったのだ。
(自分で作った流れだが。)
「いいよ、いいよ。ここはワシが出しとく」
(ここで、自分のことを僕から『ワシ』に戻した)

「ほーか、なんか悪いなあ、俺が誘ったのに」

「いいって、マーくん」と言いながら、
これまで何回『マーくん』と言ったか数えて。
(よし、もうずっとマーくんで大丈夫)と確信した。

ネンのいる1年1組は北校舎の3階だ。
ワシらのいる南校舎と渡り廊下でつながっている。


「嘘だ」
ネンは信じない。
ワシだって信じられないのだから、無理はない。

「今度、昼飯を3人一緒に食おう」
本当なら、それも嫌だとことわられた。無理はない。

マンドリンクラブの部室は裏門付近の木造2階建て校舎にあった。
その校舎は、北校舎のすぐ南側に隣接していた。

当時(30年前)ですら
「おいおい、こんな校舎まだ残ってんのか?」という感じの
築ん十年のオンボロ木造2階建校舎。

その校舎の中に入る扉は木造の引戸だ。
ついこの前ペンキ塗りました。
きれいになったでしょ、と自己主張しているような水色の塗装が
よけいにみすぼらしさを引き立てていた。

開けるのにはちょっと、力がいる。

「チリン」という音が上のほうから聞こえてきた。
-------------------------------------------------------
部室の一歩前までやっと、来ました。
ちゃんと音まで鳴ってます。
-------------------------------------------------------
↓はげみになりますので、もしよければお願いします。
人気ブログランキングへ

↓お手数でなければこっちも、お願いします。
にほんブログ村 小説ブログ ライトノベルへ


2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
コーヒーがあったの? (大和なでしこ )
2008-06-02 05:18:00
30年前に学食がありそのうえコーヒー?
びっくりしました わらわの学校には学食もなんて
なかった 学校の前の小さな店でパンを買いコーヒー牛乳(ビン)を飲みながら食べたもんでありんす。
さぁ いよいよマンドリンが登場!
借方貸方も忘れないでよーー
ありがとうございます (チハル)
2008-06-02 09:55:39
大和なでしこさん、コメントありがとうございます。

自販機ありました。外の世界では80円か100円くらいでしたが、学校と言うことで安かったのだと思います。
学食の冷し中華(夏限定)160円が好きでした。

ちなみに、わたしは「すうどん」120円ですましてました。
お湯のでる日清のカップヌードルがあり(今でも高速のパーキングでよく見かけますが)120円でした。それは、主に2時間めの休憩に食ってました。

コメントを投稿