10時と3時のいっぷく

零細建築設計事務所の日常とその周辺を、コーヒータイムに綴ります。

防災のヒントは古地図にあり

2006年01月16日 | 研修・自己啓発
文部科学省/山梨県/山梨県地震防災対策推進協議会が主催する、地震防災セミナーに行って来ました。市町村の防災担当者や消防関係者、地域の自主防災組織の関係者など約300名ほどが聴講しましたが、私のような建築設計者はほとんどいなかったと思います。
セミナーは最初に文部科学省の係官から、「全国を概観した地震動予測地図」について説明がありました。これには日本列島の断層の位置が書込まれ、今後30年以内に震度6弱以上に見舞われる可能性がパーセントで色分けされています。身近な所では南関東地震が70%程度、東海地震が86%となっています。これらの数字は26%が平均的に約100年に1回という目安だそうですから、70とか80%という数字がどれくらいか想像できるでしょう。別の見方で言えば2035年±10年が“Xデー”に相当するとのことです。
次に、「地域防災力をどう高めるか」というテーマで某大学の助教授の講演がありました。その中で興味を引いたのは、古地図に防災のヒントが隠されている、ということでした。明治、大正の頃の地図と現在の地図を見比べて、沼や湿地のあった場所、河川の流れが現在どのように変化しているのか、地盤の弱い所、浸水の恐れのある所などが、古地図から推測されるということでした。
私がこのセミナーを受講しようと思ったのは、一昨年の新潟中越地震の時に、“応急危険度判定士”として現地で経験した事と、ボランティアをしている団体の役員をしていた時に、災害に対して募金だけでなく、何か行動できないかと考えていたからです。近い将来必ずやってくる大地震に対して、今のうちからやっておくべき事があるような気がしてなりません。

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