ブログ 「ごまめの歯軋り」

読書子のための、政治・経済・社会・文化・科学・生命の議論の場

読書ノート 山口二郎著 「政権交代論」 岩波新書

2010年02月01日 | 書評
健全な民主政治には、政権交代が常に必要だ 第11回

アメリカ・イギリスの政権交代 (3)

 アメリカは1981年レーガン大統領いらい新自由主義全盛期を迎え、ソ連邦・東欧社会主義国崩壊もあって、グローバル資本主義経済体制を絶対視してきた。ところが21世紀にはいって金融資本主義の問題点が噴出し2008年世界金融危機をまねいて、オバマ大統領の新自由主義からのチェンジが始まった。新自由主義を作ってきたのは、格差拡大(強者の自由)を信念とする伝統的な右派、経済界のビジネスリーダーと中産階級異常の市民、キリスト教原理主義者運動、新保守主義(ネオコン)といわれる知識人であった。1980年以来規制緩和、市場開放、民営化、減税政策をパッケージとして先進国に広がった。9.11から始まるブッシュⅡ大統領の戦争政策、小さな政府政策で国内社会は疲弊した。戦争と貧困・不平等をもたらした。それに取って代わったのが民主党のオバマ大統領である。オバマ大統領の行動はこれからであるが、金融機関の救済とGMの救済と前途多難である。グローバルニューディールという課題に国民の期待は集まっている。
(つづく)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿