ブログ 「ごまめの歯軋り」

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文芸散歩  池田亀鑑校訂 「枕草子」 岩波文庫

2011年10月31日 | 書評
藤原道隆と中宮定子の全盛時代を回想する清少納言 第36回

[108] 「方弘はいみじう人に・・・」 第2類
方弘(源方弘、蔵人、修理亮、式部丞、阿波の守となる)はめっちゃくちゃおかしな奴だ。これに使われているお供でさえ、「何でこんな奴に使われているのかな」という。宿直物を二人で取りに来るようにといわれても1人でやって来て「一升瓶に2升がはいるか」とおかしなことをいう。はやく返事を書くようにと催促されると「うるさい、筆と紙を隠された」と言い逃れをする。女院(詮子)様が病で御使いに出されたが、院の殿上には誰がいると問われて「4、5人と寝ている人」と答えるのでみんなに笑われた。徐目の夜、さし油するのに、灯台の打ち敷を踏んで倒して大地震のような大騒ぎ、蔵人の頭が着かぬ間、台所の障子の後ろに隠れて豆を食っているので大笑い。

[109] 「見ぐるしきもの・・・」 第1類
見苦しいものとして、背中の縫い目が肩によって着ている、珍しいお客さんおまえに子供を背負って出てくる、法師・陰陽師が紙の冠で祈祷している、色の黒い女と鬚むじゃで痩せた男が昼寝をしている、夜は暗くて見えないので、普通はそうなのにブスだから昼やるというほうは無いでしょう、痩せて色黒の人が単の生絹を着ていれば、醜い体が丸見えでしょう。清小納言さんはかなりいきり立って怒っておられる。よほど醜いのでしょう。

[110] 「いひにくきもの・・・」
言いにくいものとして、人の手紙の中に貴人の言葉が沢山あるのは全部は言いにくい、立派なお方から贈り物を頂いて返事をする、大人になった女の子が思いがけない事を聞くのだが、人前ではいいにくい(初潮のことか、色事か)。
(つづく)
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