ブログ 「ごまめの歯軋り」

読書子のための、政治・経済・社会・文化・科学・生命の議論の場

格差社会とはいえ、国費が投入された証券会社の倫理は崩壊している

2009年03月18日 | 時事問題
朝日新聞 2009年3月18日12時5分
AIG、ボーナス百万ドル超73人 米議会が全額徴税案
 【ワシントン=西崎香、ニューヨーク=丸石伸一】高額のボーナス支給が明らかになった米保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)に対して米議会は17日、ボーナスのほぼ全額を課税で回収する法案の採決を検討し始めた。巨額の公的資金投入で救済された同社のボーナス支払いに批判が噴き出しており、同社首脳陣は命をかけて引責すべきだとの声も一部議員から出ている。
計73人が各100万ドル(約9800万円)超を支給され、うち11人はすでに退社。200万ドル(約1億9600万円)超が22人おり、最高額は640万ドル(約6億2700万円)という。
課税率が100%の法案もあり、AIGが支給を見直さない限り、議会指導部は法案を一本化して採決に踏み切る姿勢だ。金融危機対策を決める幹部議員は、支給を無効にする訴訟の可能性も示唆している。

濡れ手に粟の証券会社の儲けとはいえ、製造業に比べ1億円を超えるボーナスは非常識、これではモラルは腐敗する。

麻生バカ殿 また妄言!  「小沢氏違法発言」

2009年03月18日 | 時事問題
2009年3月17日23時12分
「総理としてどうか」 小沢氏「明らかに違法」発言批判
 民主党の小沢代表は17日の記者会見で、秘書が政治資金規正法違反容疑で逮捕された事件に関し、麻生首相が国会で「明らかに違法であったがゆえに逮捕になった」と答弁したことについて、「行政の長がそのような発言をすることはかつてなかった。総理としていかがか」と語った。個別の事件について判決確定前に「違法」と明言したことを批判したものだ。
 ほかの党幹部も「いつから総理は裁判官になったのか」(鳩山由紀夫幹事長)、「三権分立、立憲体制を破壊する暴言、妄言のたぐいだ」(簗瀬進・参院国会対策委員長)と反発。18日の参院本会議で首相に真意をただす。

非常識極まりないというより、3権分立もお題目にすぎない、これが目的の国策捜査をはしなくも曝露したようなものだ。あの酷薄な薄ら笑いは貧乏人を馬鹿にしたバカ殿だ

文藝散歩 戦国時代の戦記物語

2009年03月18日 | 書評
大和田哲夫著 「甲陽軍鑑入門」  角川ソフィア文庫 第1回

 著者大和田哲夫氏は早稲田大学大学院文学研究科卒業、現静岡大学教育学部の教授で、専門は戦国時代だそうだ。母方の先祖が武田信玄の譜代家老馬場信春らしい。織田・徳川側と対峙した「甲斐相模駿府三国同盟」の今川氏・武田氏・北条氏などの立場に立った著述を行う事が多い。例えば、今川義元を従来の桶狭間で討死したというマイナスイメージとは別に優秀な政治家であると再評価している。また、従来は創作性が強く史料的価値を認められていなかった武田氏関連資料である『甲陽軍鑑』を再評価し、基本資料の一つとして積極的に活用しているなど、勝者側の織田・徳川側の史料とは別の視点の評を行う傾向が見られるそうだ。大和田哲夫氏の「甲陽軍鑑入門」を大きく次の四つに分けて解説しよう。

「甲陽軍鑑」の史料的価値 (1)
「甲陽軍鑑」というと「信長公記」に較べると史料として信憑性は数段低い位置に置かれている。「甲陽軍鑑」を偽書として切り捨てる歴史家は多いが、しかし武田信玄の人物像はこの「甲陽軍鑑」抜きには語れない。「甲陽軍鑑」の魅力はやはりその史料的価値よりも文学性にあるのであろう。その点は「平家物語」や『太平記」に近い。武田騎馬軍団の強さ、武田信玄のカリスマ性が浮かび上がってくるのである。「甲陽軍鑑」は江戸時代には甲州流軍学書として教科書のように読まれており、武田信玄と勝頼二代のことを記した家伝史料として使われてきた。



医療問題  「現場からの医療改革レポート」 Japan Mail Media

2009年03月18日 | 書評
絶望の中の希望ー医師は「医療崩壊」の現状をネットに訴える 第43回

特別配信号(2008年11月02日) 「医療水準論についてー福島大野事件判決解説2」 医療・法律研究者 大岩睦美

 前の解説1で、「1)治療を続行した場合の具体的危険性、2)より適切な他の方法があること の二つの要件が満たされなければ罪には問えない」と述べた。注意義務の基準となる「医療水準」を何処に置くかということである。医療水準に満たない治療の結果生じた悪しき結果については、結果予見義務と結果回避義務が生じるであろう。医療技術は日々進歩しているが、「より適切な他の方法」の一般性と通有性を立証できなければ、結果予見義務と結果回避義務は問えないと云うのが福島大野事件判決であった。今後医療界と法曹界は「医療水準」と一般性と通有性の具体的内容の検討に入らなければならない。
(続く)