ブログ 「ごまめの歯軋り」

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格差と貧困はどう違うのか

2007年11月04日 | 時事問題
JMM [Japan Mail Media] メルマガ2007年10月29日
『村上龍、金融経済の専門家たちに聞く』
 「格差」と「貧困」は、問題解決へのアプローチがそれぞれ異なるのだろうと思います。格差をなくす、というのと、貧困をなくす、というのはニュアンスが違います。「格差」と「貧困」、日本経済の問題として考えると、より重要な解決課題はどちらなのでしょうか。

回答の一例より抜粋  津田栄 :  経済評論家
「格差」は、経済的側面で見れば、同じ社会の間における、個人の所得や資産などによる生活水準の差をいいますが、「貧困」は、貧しくて必要最低限の生活にも困っているさまをいいます。つまり、「格差」は相対的な経済的生活水準の比較差を表現したものであるのに対して、「貧困」は絶対的な経済的生活水準を表現したものです。したがって、経済的生活水準で相対的に「格差」が存在しても必ずしもその下層にいる人たちが必要最低限の生活ができない「貧困」であるとはいえませんが、経済的に困窮する状況になれば、「貧困」ということもありえます。ただ、一般に「格差」にしても、「貧困」にしても、物価水準など経済の条件が違うことから、すべての国で同じとはいえません。
90年代のバブル崩壊以降、倒産やリストラによる失業や所得減少などで、所得や資産における差が強く意識され、一億総中流という意識が崩れて「格差」がクローズアップされてきました。そのことは、前回でも書きましたが、9月の国税庁の昨年の民間給与実態統計調査から、4500万人弱の給与所得者のうち年間所得300万円以下で1741万人(38.8%)を占め、年々増加する一方、300万円超から1000万円以下は2519万人(56.3%)と年々減少し、1000万円超が224万人(5.0%)と傾向的に増加していることから推測されます。しかも、100万円以下の所得しか得られていない給与所得者は361万人(8.0%)にも達し、ここ数年増加傾向にあります。こうした人たちは、格差のなかの最下層にいる人たちといえ、必要最低限の生活にも困るという「貧困」に直面している人たちともいえるかもしれません。
「貧困」は、「格差」の延長線上にあります。そして、経済が成長できず、「格差」が社会の許容範囲を超えて拡大・固定化し始めた時に、必要最低限の生活にも困窮する「貧困」が顕在化されることになります。その点で、今の日本において、生活保護受給世帯の増加に見られるように、「貧困」が国民に広く認識されつつあります。そして、その意味で、「格差」は社会の許容範囲ぎりぎりの所まで来ているともいえましょう。

浅田真央ちゃん GP優勝

2007年11月04日 | 時事問題
asahi.com 2007年11月04日05時01分
浅田真央が逆転優勝 GP4勝目 スケートカナダ第2日
フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第2戦スケートカナダ第2日は3日、女子自由があり、女子ショートプログラム(SP)で3位につけていた浅田真央(愛知・中京大中京高)は自由で1位となり、計177.66点で逆転優勝した。日本人最高となるGP4勝目。中野友加里(早大)は2位で、武田奈也(なな)(早大)は6位だった。


小沢民主党 連立拒否は後に何を残すか

2007年11月04日 | 時事問題
asahi.com 2007年11月04日07時00分
自民、打診評価6割 民主、拒否支持大勢 大連立で調査
 福田首相が民主党の小沢代表に対し、連立政権樹立に向けた政策協議を提案したことについて、「評価する」と考える自民党の地方組織の幹部は47都道府県の6割だったことが、朝日新聞が3日実施した一斉調査で明らかになった。一方、民主党は、ほぼすべての地方組織が連立拒否を支持。「大連立」への抵抗感が強い現状が浮き彫りになった。インド洋での海上自衛隊の給油活動を再開するための補給支援特別措置法案については、自民党の6割が、「衆院で3分の2以上の賛成で再議決してでも今国会で成立」を望んでいた。

福田首相連立構想の真の狙いは、 民主党の抱きこみと 小沢が民主党を割ること
若し連立がうまく成功すれば、かっての社会党と同じように、民主党を共犯にすることが出来、かつ民主党の存在理由をなくすることであった。小沢が連立案を民主党に持ち帰って一夜で拒否にでたのは、民主党内の猛反対に合ったからである。しかし福田は見事に民主党に石を投げ込んだ。波紋はこれから広がる。民主党内に「疑心暗鬼」と云う物を入れ込むのに成功した。小沢を初め、民主党内の旧自民党の連中は連立に未練を残している。それに対し民主党左派は小沢への反発を強める。もう一枚岩ではゆかれない。きしみ音があしたから出始めるだろう。