とぎれとぎれの物語

瀬本あきらのHP「風の言葉」をここで復活させました。小説・エッセイをとぎれとぎれに連載します。

ほととぎすとて明けにけり

2010-11-24 22:54:53 | 日記
ほととぎすとて明けにけり




 

 ほととぎすほととぎすとて明けにけり  千代女


 むかし加賀の千代女が、はじめてお師匠さんのところへ俳句を教わりに行った。ほととぎすという題が出て、あれこれ作って師匠さんに見せたがことごとく難ありということでなかなか合格点が貰えなかった。そこで彼女は一晩中一心不乱に句を考え、気がつくと朝になっていた。彼女はつぶやくように心のままを上記のようにまとめた。すると、師匠は「でかした」と初めて褒めてくれたという。
 これは多分に作り話の要素があるように思われるが、素直に作句することの大切さを説いていて分かりやすい。
 で、上の写真だが、これは植物のホトトギス。我が家に今咲いている。今日夕方撮ったものである。私はこの花を見ていると、いかにも茶花としてふさわしいような趣で心が静まってくる。
 ところが、お隣の韓国では大変な事態になっていて、私はそういう気分が味わえる日本に住んでいることのありがたさを感じているのである。
 しかし、日本も狙われる可能性無きにしも非ずである。この前は南の海、今度は北の隣国。続いて事件が起こったのである。こういう時に日本が内輪もめしていては足元を見られ攻撃の対象にならないとも限らない。
 アメリカが後ろ盾になってくれるという完全な保証もない。とにかく自力でふりかかる火の粉は払わねばならない。
 政治を批判することは容易である。しかし、超党派、挙国一致で磐石の構えを見せておかないとなめられてしまう。今、この国際的な危ない時期に、統制がとれないような言動をする輩がいるとしたら、そのものたちはいずれ国民からひどく非難されるに違いない。今こそ日本の底力を見せていただきたい。
 もう政治のことは書かないと言っておきながら、また書いてしまいました。千代女さんご免なさい。