ジェマ・イスラミア。
イスラム過激派「イスラム国」の影響が東南アジアでも広がっている。インドネシアやマレーシア、フィリピンでは少なくとも100人以上が戦闘員としてイラクやシリアに渡ったとみられ、一部では東南アジアにも国をまたいだイスラム国家を作る計画が出ていることから、各国政府は対策に躍起となっている。
約2億2000万人と世界最大のイスラム人口を抱えるインドネシアでは、警察の推計で約60人がシリアに渡航。国内では既存過激派組織の構成員らがイスラム国を支持するほか、昨年には新たな過激派組織「イスラム法活動家フォーラム(FAKSI)」が設立され、ソーシャルメディアを通じて若者を対象とした勧誘活動を行っている。
インドネシアの調査機関「IPAC」によると、シリアに渡ったマレーシア人とインドネシア人の間では、合同戦闘部隊を作る計画があるほか、将来的には両国やフィリピンなどへのイスラム国家建設を目指す動きもあるという。
こうした動きに危機感を強めたインドネシア政府は8月、「重大な脅威」として、イスラム国を支援する活動を禁止。9月にはパスポート発給の厳格化や国内にいる外国人の監視強化などの対策を打ち出している。東南アジアでは、ディスコなどの爆破を計画したとしてマレーシア警察が4~6月、イスラム国に触発された過激派19人を逮捕。フィリピンでも武装勢力「アブサヤフ」が9月、米国のイスラム国攻撃への支持を撤回しなければ、拘束しているドイツ人人質を殺害するとドイツ政府に警告する事件が発生している。
@そもそもインドネシアには、ジェマ・イスラミア(Jemaah Islamiyah)という過激な武装組織があってフィリピンのアブ・サヤフなんかともかなりの部分で共闘関係にあります。その背景はアルカイダであり、ビンラディンであったのですが、近年資金面で追い込まれた彼らは、潤沢な資金で活動するイスラム国ISにすり寄っていると思われます。