イスラム教の宗教祭日「犠牲祭」で連休となった7月9〜11日の週末に合わせ7月8日にお休みを頂き3泊4日でオーストリアはムーラウへ釣り旅行に行って参りました。
カサブランカ空港を7月8日の未明01:30出発、フランクフルト経由ウィーン空港に09:30頃到着。更にそこでレンタカーを借り、走ること3時間強で13:30過ぎに漸く標高1,400mのEtrachsee湖畔の宿、Landhaus Etrachseeに辿り着きました。
ここに来るのはほぼ4年振り。前回チュニジア駐在時以来です。20年来のお付き合いの宿の女将、Christineさんにご挨拶し、日本からモロッコに赴任してまたオーストリアに来れるようになったこと等、暫し歓談。3階の一番奥の9号室の鍵を貰いました。
流石に睡眠不足と長距離運転でオジサンは疲れ切ってしまい初日は釣りはせず、下界のMurauで3ヶ月ぶりの散髪、モロッコでは入手出来ないものの買い出しで過ごしました。荷物をスーツケースから出して散らかった部屋の中の様子。
初日の夕刻。天気は良く砂漠の国から来た目にオーストリア山中の緑が優しく映ります。
翌7月9日(土)、久しぶりに豚肉のハムを楽しんだ朝食後、午前中は湖のEtrachseeに流れ込む川、Etrachbachで釣りをすることに致しました。
この川は流域の殆どが急勾配で水量が少なければ所々にあるポケットにドライフライを打ち込む釣りが出来るのですが、生憎その前に雨が降り続いたようで水量が多く今回釣りになったのはほぼ写真のポイントのみ。
今回の釣行前にカサブランカで毛鉤を幾つか用意しました。その中に昨年ある方から頂いた日本で飼育されている鶏のハックルを使ったドライフライもありました。
ハックルはRusty Dun。
それを使い、ボディはPheasant TailにGold Wire、テイルはOlly's HackleのBlue Dunで巻いたドライフライ。冒頭の写真でイワナが食っているのはこの毛鉤。
水温は9度。気温は17〜18度程度。6月には欧州も熱波に襲われましたが、7月の初めは結構涼しくなり、且つ、標高1,400m以上の山中では下界より更に気温が下がります。
使った道具は、Payneの9フィート竿の206、リールはHardy Perfect 2 7/8 Spitfire。それに巻き込んであるのはKaizerの緑色のシルクラインの2番(AFTM 4〜5番程度)。Payne竿はHardyに比べると極めて軽いのが特徴。この206は更に繊細に作られたバージョンの様でティップは細く、HardyのLRH Wetの様なウェットフライ用竿というのが私の印象。近距離ならドライフライでの釣りに使えますが、下のMur川や強風下ではドライフライには使えそうにありません。
釣りに飢えた北アフリカ在住者を決して裏切らないEtrachsee周辺のイワナ。投げ込んだドライフライの一投目でPayneを曲げてくれました。
釣り上げる度に毛鉤を交換し、その後もイワナを何匹も釣り上げます。
尺を超える魚は釣れませんが、竿を適度に曲げてくれたイワナは全てブルックトラウト。アルプスイワナは午前中の川での釣りでは出てきませんでした。
Landhaus Etrachseeの隣にはForellenstation am Etrachsee (「エトラッハゼー湖畔の鱒守り」とでも訳しましょうか)という料理店があり、昼と夜はそこで食べます。地元で醸造されるMurauer Bierはいつ飲んでも新鮮で非常に美味。モロッコで飲めるビールとは比べられません。
メニューには地元オーストリアの素朴な料理が並びます。北アフリカのイスラム圏から来ると本当に息抜きになります。
(続く)
不思議な感じがします。
テーブルに並んだ料理なども是非ご紹介いただけたら嬉しいです。
それより、何気にペインが…(笑)
コメントを頂き大変ありがとうございました。
ドイツ語ではBachsaibling (川イワナ)と言いますが、Brook Troutは北米から移植されてオーストリア山岳地帯の川に住み着いております。しかしながら、湯川のパーレットは尾鰭に虎縞が見えないのに対し、Etrachsee/EtrachbachのBachsaiblingは虎縞が出ており変な感じです。Seesaibling(湖イワナ:アルプス・イワナ)と交雑しているのかも知れません。
私の所有する唯一のペインですが、実は現在行方不明です。現在欧州の空港は人手不足で荷物の取り扱いがめちゃくちゃな状況で、先月シャルル・ドゴール空港経由アルジェリア出張からの帰り荷物をロスト。二週間も荷物が出てこなかったのですが、オーストリアからの帰りPayne 9'、F.E. Thomas 8'、LRH Dry Wet 9'3''の三本の竿を入れたロッドケースがロスト。未だにどこにあるのか見つかっておりません。
このまま見つからず、ヘミングウェイのように二度と会えなくなる可能性もありますので、ルフトハンザにガンガン文句を言おうと思っております。