羽黒修験道の極意は、羽黒山は現世の幸せを祈る山(現在)、月山は死後の安楽と往生を祈る(過去)、湯殿山は生まれかわりを祈る山(未来)と見立てることで、生きながら新たな魂として生まれかわることができるという巡礼は江戸時代に庶民の間で、現在・過去・未来を巡る「生まれかわりの旅」(羽黒修験道では「三関三渡(さんかんさんど)の行」と言う。)となって広がりました。 ※日本遺産 出羽三山より
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それぞれ異なる日に訪れた事はあった出羽三山…今回はその三山を繋ぎ『一筆書き』で歩いてみようと言った計画です。そんな、飯豊山全山縦走と同じくらい想いの詰まったコースであり「いつの日か(身体が言う事を聞くうちに)一日で歩き切ってみたい!!」と、前々より妄想していた山行へ、昨日、半日お休みを頂き出向いて来ました⛰
10月12日(月)0:00am丁度、羽黒山参詣道の入口・随神門からスタートしました💨
真夜中の雪国の秋なのに、気温は季節外れの20℃…歩き始めてすぐアームカバーを外し、結局ゴールまで半袖で歩き通しました。
まずは30分程で、現世の山・羽黒山へ登頂完了…夜中なので出羽神社参拝所は閉まっており参拝ならずでした。三神合祭殿前で手を合わせ、旧参道の先へ進みます。
そして自然遊歩道を経由し月山高原ラインへ飛び出ます。この長~い高原ライン…16kmに及ぶ舗装路を歩いて登るのですが、星空が綺麗だったり、煌めく夜景が望めたり、暗い中でしたが意外と飽きる事なく歩みを進められました。
そして自然遊歩道を経由し月山高原ラインへ飛び出ます。この長~い高原ライン…16kmに及ぶ舗装路を歩いて登るのですが、星空が綺麗だったり、煌めく夜景が望めたり、暗い中でしたが意外と飽きる事なく歩みを進められました。
そんな漁火まで見える眩い夜景やら、鮮やかな星空等々、いろいろ撮影したのですが、一枚もまともに写っていませんでした…ガックシ💧
スタートから4時間強歩いて、八合目登山口(弥陀ヶ原)に到着しました。想定よりだいぶ早い到着となり嬉しい誤算でした。それにしても真夜中の高原ライン…長かったぁ~💦
黙々と歩き続けて、沸生池小屋手前辺りで夜明けを迎えました。あわよくば「月山頂上で御来光を🌞」と思うも、厚い雲に阻まれて、それは叶わずでした☁
下山する湯殿山方面は、低い雲に包まれる寸前です☁
やがて、月山山頂が視界に入って来ました⛰木道と紅葉…とってもいい感じです🍁
午前6:00(ここまでの距離:27.5km)…過去世の山・月山に登頂完了しました👍
月山山頂は、5月の誕生日にバックカントリースキーで訪れて以来です⛰
月山山頂は、5月の誕生日にバックカントリースキーで訪れて以来です⛰
7時前後の登頂を想定していましたが、思ったより早く来れて、この後も気持ちに余裕を持って歩く事ができました。穏やかな山頂でオニギリタイム…ようやく大休止です🍀
時刻が早く月山神社では宮司さんがまだ御出勤前でしたが、閉鎖はされていませんでしたので、奥の神社でしっかりと拝ませて頂きました👏ここで古い自分を脱ぎ捨てます🚮
月山頂上小屋…窓は全て雪囲いされ、もうすっかり冬支度されていました❄
さぁ、次は生まれかわりの山・湯殿山です。雲の中へ下ってまいります☁
姥ヶ岳との分岐点辺りから月山を振り返る…ガスってますが紅葉が素晴らしい…🍁
装束場手前の紅葉がピークを迎えており、赤・黄・オレンジ…とっても綺麗でした🍁
装束場(玄海道コース・湯殿山方面分岐点)を右手へ進むと、月光坂名物のハシゴが5~6ヶ所あります。慎重に下って、更に急斜面の岩場を下り切ると、湯殿山神社に到着です。御神体は撮影禁止なので、この辺からパシャッ📸因みに湯殿山は神聖な領域ですので、敢えて登山道が作られていません。こちらの神社が核心部となります☑
そして、まだ7時前なせいか、こちらもまだ宮司さんが御出勤前でした💧
御祈祷して頂き身も心も清めようと思っていたのですが…残念。早出早着過ぎました💦
御祈祷して頂き身も心も清めようと思っていたのですが…残念。早出早着過ぎました💦
閉じられた湯殿山・御神体に手を合わせ下山開始です。すると、山神様からの御褒美か…先々週に歩いた朝日連峰(奥)が望めました✨やはり長~い山脈ですね⛰
やがて舗装路となり、途中にはエビス様に狛犬に神龍に本宮碑に紅葉…賑やかでジブリの様な世界です(笑)🍁そして、こちらの赤い橋を渡ると、参拝所まであと少しです。
スタートから34km/8時間!!…湯殿山参拝所前まで来ました💦
参拝所もまだ営業前でしたので、こちらで手を合わせ下山する事にしました。
大鳥居とガスにむせぶ湯殿山(右)✨最後に一瞬だけ爽快な青空を拝む事ができました☀出羽三山の神々様から、労をねぎらわれた気持ちです…ありがたや🍀
庄内交通が営業している湯殿山有料道路は歩行禁止なので、六十里越に通ずるこちらの旧参道へ分け入ります。相変わらず苔むしており、だいぶ荒廃してしまった感が否めないながらも、そこにはワビサビの世界が広がっていました🍀
ここへ入る前1便目のバスが上がって来て、運転手から「ここで何やってんの?」と。「見れば分かるでしょ!!登山者以外の何者に見えるの?」危うく心の声が出そうになりましが(笑)まぁいい歳した大人なのでジッと我慢💧その後も続く「人の庭で何やってる」的な上からな物言いに気分を害してしまいました。そんな感情を抱いてしまう小さな自分に…
こちらの坂で思いっ切り懺悔しました~💦もう少し出来た人間になりたいッ!!(笑)
暫く下ると、六十里街道へ入ります。久しぶりだなぁ~🍀同じくだいぶ荒れていました⚠
そして8:30am、旧湯殿山ホテル前へ飛び出てゴール…36km/8時間半掛かっての『出羽三山・生まれかわりの旅』、無事に終了しました👍歩き切った自分に「お疲れ山!!」⛰
旧湯殿山ホテルは営業を暫く前に終えており、『お宿ゆどのさん』と改名…数年前に六十里越を訪れた際に休憩させて頂き、旦那さんや女将さんから「数年掛けて補修し営業を始める予定です」とお話しを伺っていたのですが「国有林内なのでいろいろと難しくて…」と漏らされていたとおり、うまく話が進まなかったのか今は廃墟となっていました。
予定より早く下山でき安堵しながらも、スタート地点まで戻らねばなりません💦
そしてここから、昨日のブログネタへと繋がるのでありました☑
車での往路で夜中に予めデポしておいたKHS・F-20RC号にて、スタート地点までの40kmをサイクリングです🚵💨序盤は舗装路の六十里越街道を走りますが、山行で酷使したスジや筋肉が疲弊している為、どうしてもペダリングがギクシャクしてしまいます💧
登ったばかりの月山を望みながら、羽黒山大鳥居をくぐり駐車場へ戻りました👍
着替えを済ませて、まだ時間に余裕があったのと、少し後ろ髪を引かれる思いがあったので、車で改めて出羽神社(三神合祭殿)へ、無事に生まれかわりの山旅を終えられた御礼を兼ねて、本日二度目のお参りへ出向く事にしました💨
ただいま改修工事中の三神合祭殿。随神門からの参道に延々と聳え立つ杉並木🌲
あまりこの様なシロモノは手にしないたちなのですが、今回ばかりは想いが非常に強い山行だった事もあり、しっかりと心にも、そして物としても、思い出に残しておきたく購入して帰路へ就きました🚗💨
因みに、三神合祭殿にてお参りを済ませれば、同等の参拝となるそうですが…今回は正真正銘の生まれかわりの旅『三関三渡の行』を完踏する事が叶いました。
少しでも御利益があればいいなと、ついつい邪な気持ちが湧いてしまいますが、こんな荒行を実現できる健康な身体で暮らせていると言うだけで、きっと幸せな事なのでしょう🍀
そんな悟りを開いてしまった様な(笑)帰宅してからのお仕事…それも又荒行でした💦